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日記/しごと根性

昨日、外来でウィフガートのみ、のつもりが、血液検査にひっかかる。ことさら疲れが強い自覚はないが、CK(クレアチンキナーゼ)が高値の由、問答無用で入院3日。妻と、娘の迎え、車の引渡し、替えパンツ、などの相談をし、半年ぶりの病棟に入る。PCRの鼻綿棒が、頭に突き刺さったかと思うほど痛い。そこから就寝まで、補液の点滴、鼻の奥がアリナミン臭いやつだ。ひたすら寝る。起床にも気づかず寝る。息を詰めて朝飯を食ったあと、また寝る。昼飯を食って、やっと起きる。ことさら疲れていたようだ。今回は安静の指示で、リハビリもなし。残念。退屈で仕方ないが、なぜだか頭痛が甚だしく、本も読めない、物も書けない。なんでまた、こんなストイックに書いてるものだか。まるで、仕事のように取り組んでいるが、これには期待値もなく、報酬もない。スキの数にも興味はない。瞑目して、考える時間だけはたくさんあるため、たくさん考える。わたしはつまり、わたしだけを喜ばせたい、楽しませたい、驚かせたい。書いて、数年、いたずらに寝かせる、すると、何気ない文章が意外な傑作だった、なんてことがある。日々の鍛錬を欠かしてはならないのは、それ自体がすばらしくあってほしいから、ではなくて、いざというとき、取り戻すのに、唯一苦労する、文章勘、それを落とすのが怖いらしい。依頼主はわたし、こいつが、なかなかうるさいクライアントなのだ。本当は、そろそろインプットもしたいのだが、即入院のため、手元には「エックハルト説教集」しかない。これはしかし、わたしの文章修行には、あまりに素晴らしすぎるのであった。

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