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オーロラ観測初心者が現地に行く前に知りたかった事

ストックホルムからキルナに向かう夜行列車の中でオーロラの仕組みをゆっくり動画で勉強したレベルのど素人が、実際に北極圏でオーロラ観測を成功させるまでに学んだ事をまとめた備忘録です。

渡航期間: 2024/02/05〜2024/02/11
旅行先: ストックホルム-キルナ-アビスコ-ナルヴィク-コペンハーゲン

オーロラを観測するために肝に銘じておく事

  • 初心者がホテルの近くの暗闇に行って簡単に見られるものではない(見られる時は見られるけど稀らしい)

  • よほど活動が強いタイミングかつ晴れてないと肉眼で緑色オーロラを拝むのは難しい

  • ガイドツアーなしで自力で頑張ってた時は雲とオーロラの区別もつかずただ寒い中綺麗な星空を見ているだけだった

  • 必ずガイドがついたツアーに申し込んでオーロラの判別方法や撮影方法や場所についてアドバイスを貰う

  • とにかく安全第一で無理をしない

  • カメラと三脚を持参して写真撮影を通してオーロラ体験を楽しもうと思った方が良い

  • 雪がひどくて目的地に辿り着けない確率も高い(実際丸一日スタックして辿り着けなかった)ので、ツアー日は到着予定日から余裕を持って予約し旅程にも余裕を持ち飛行機での移動も検討する


服装・持ち物

  • とにかく重ね着をする事が大切

  • 念には念を重ね、暑ければ脱げばいいくらいの精神で用意するのがおすすめ

  • 防寒だけでなく防水や防風の観点も大切

  • 以下はマイナス20℃以下で数日間過ごせた自身の服装を参考までに

    • 上: ユニクロヒートテック極暖+ロンT+マウンテンブランドの薄手フリース+ユニクロダウン(これで完璧)

    • 下: ユニクロヒートテックタイツ極暖+スポーツ用スウェット+ジーパン(防風対策ができてなくて-20℃ギリギリだったので風を通さないパンツに変更するのがおすすめ)

    • 頭: 目出し帽+もこもこフライトキャップ(ニット帽だと風を通すので寒かったので、防風かつ耳から首にかけての防寒のためフライトキャップを現地購入)

    • 底: ユニクロヒートテック靴下+カシミヤ靴下+ティンバーランドブーツ(滑らないような靴底と防風防水可能素材かつ厚い雪を歩き進められる丈の高さが必要・できれば靴用カイロ持参)

    • 手: スマホタッチ可能な手袋+薄手の手袋(2枚重ねじゃないと指先が終わる)

  • 温かい飲み物と予備バッテリー必須

実際のギアを装備した著者の様子
積雪中に黄色く輝くのは犬の排泄物


撮影

  • 撮影機材の詳細はプロの写真家が書かれたブログ通りに用意すれば特に問題ない

  • 寒さですぐなくなるので予備バッテリーあればあるだけ良い

  • 単焦点の広角でF値稼ぎながら広範囲を撮影するのが向いてそう

  • 実際使った機材
    - SONY α6500
    - SELP18105G(E PZ 18–105 mm F4 G OSS)
    - GRIFEMA Treppiede Leggero Estensibile

  • 実際の撮影方法
    - 撮影モード: マニュアル
    - F値: 多分低ければ低いほど良い自分はF4/プロはF1.8
    - ISO: 2000〜1600から始めてオーロラの活動が強ければ下げる・自分もプロも2000で固定
    - シャッタースピード: 1〜30秒程度でオーロラの動きに合わせて調整する・自分は20〜25秒/プロは6秒
    - 焦点: 無限に合わせておけば良いらしいが、周りの木々や風景と合わせた構図の場合には一旦同じ距離にある家などにマニュアルで合わせてからオーロラの方を向けて撮影することも可能
    - ホワイトバランス: 4000Kなど場合よって変更/たしか2000以上が良いと言ってた
    - タイマー: ブレを極力なくすためタイマーを2秒に設定するとボタンを押した時のブレなくせる

2024/02/09 22:35 Narvikにて撮影


旅行先

  • オーロラを観測するために(意図的/恣意的に)自分が行った場所
       - Kiruna, Sweden 2泊/観測結果?
       - Abisko, Sweden 1泊/観測結果○
       - Narvik, Norway 2泊/観測結果○

  • 各ネット情報に書かれてあるように北極圏にある街に行けば何とかなる

  • 場所も勿論大事だけど、オーロラを観測するための方法を知っている事の方がもっと大事なので何回も言うけどガイドツアー申し込むのがおすすめ

  • 最終目的地のNarvikで初めてガイドさんにオーロラ情報を教えてもらったので、最初の経由地Kirunaで満点の星空を眺めながら『ちょっと緑っぽい雲やけどこれオーロラって事で良くない?』と冗談で言ってたのが実は本当にオーロラだった可能性がかなり高いことに気付いた

  • Narvik-Abisko/Kiruna間の電車やバスは、国境付近にある吹雪が強い地域の影響で遅延やキャンセルや渋滞などに巻き込まれる可能性が高い(実際巻き込まれてかなり大変だった)のでスウェーデン側/ノルウェー側のどちらか一方の方が良さそう

  • 個人的に好きな雰囲気だったのはKiruna

  • この二つの事故はほぼ同じ場所で別日に出会ったスタック(最終的にNarvikに到着したのは予定時刻から実に24時間後)


観測予想ツールとの付き合い方

  • Aurora Alertsがプロのおすすめらしい
       - Speed: 300以上かつ高いほど良い
       - Bz: 低ければ低いほど良い
       - HPI: 12以上かつ高いほど良い
       - KP: オーロラベルト直下にいる場合はあまり重要な指標ではない

  • できるだけ暗くて灯りがない場所

  • 北から西にかけて開けている場所

  • www.yr.no や www.windy.com を用いて風向きなども含めて予想する

  • 北欧の天気は変わりやすいことに注意

  • オーロラは自然現象でありまだまだ未解明な部分も多いため、予想通りにはいかないことを肝に銘じておく

  • 例えばSpeedやBzなどの数値はこちらから確認可能
    https://apps.apple.com/jp/app/my-aurora-forecast-alerts/id1073082439?l=en-US

  • 以下ではHPIなどが確認できる
    https://apps.apple.com/jp/app/aurora-forecast/id539875792?l=en-US

観測したオーロラの写真を自慢するコーナー

表紙にも採用した木々の影とオーロラの光の対照が美しい個人的にお気に入りの一枚
人工物とオーロラの対比ショットも後から見ると味があるので次は積極的に狙っていきたい
海辺で凍えながらみるオーロラもまた良い
少し赤色に染まっているのも確認できる
日周運動風
雲がかかっていると、
素人目にはオーロラとの区別が本当につかない


以上、今回の旅で学んだことの備忘録おわり。


オーロラ観測に向かう旅人日誌

主に食べたご飯の記録と交通機関のあれこれ

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