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大学院生がオンライン授業を受けて感じた10のこと


春から始まる新しい大学生活にうきうきしながら過ごしていた最中,大学からこんな知らせが届いたのがもう二週間も前のことです.

世界的な情勢からある程度覚悟はしていましたが,4月から全ての授業と研究活動がオンラインに移行しました.

この記事は,オンライン授業が始まってからまだ2週間という実験的な期間の中で感じたことをただ書き連ねたものです.

配信方法やサービスが洗練されることで授業の質だけでなく内容そのものが変化することはあり得ると思いますので,あくまでも参考程度に読んでいただけたらと思います.また,受講している授業の内容によって状況が異なる思います.COVID-19の時期を現役大学院生として過ごしたエスノグラフィみたいなものだと思って読んでくれたら嬉しいです.

【プロフィール】
・外部入試で大学院生(M1)になったばかり
・情報系とデザイン系の授業を履修している
・都内シェアハウス在住, ネットワーク環境は良好
・MacBookAir+ゲーミングヘッドセット+iPadPro(メモ用)


1. 早起きしなくて良い

午前中に起きることができれば仲間に褒められるほど朝にめっぽう弱い大学生にとっては,授業に出席するために5分前に起きれば良いのは非常にありがたいです.家からキャンパスが物理的に離れていても,手元のスマホやPCを開けば,パジャマと寝癖を装備しながら一瞬で授業に参加できるので睡眠時間が確保でき生活の質が上がった気がします.一部の授業では録画,生配信どちらを受講しても良く,好きな時に好きな場所で授業を受けられるのは嬉しいですね.(自分が履修している授業ではビデオは必須ではなく,反応や質問はスタンプや全体チャットを使用しています)

また通学コストを考える必要がないので,開講キャンパスに関係なく受講することができるのはとてもありがたいです.オフラインだと絶対受けることのなかった授業をオンラインで受けることができるのはオンライン授業ならではのメリットですね.


2. 自分の好きな場所で授業を受けられる

先程のツイートでもわかるように,オンライン授業だとベッドの中からでも授業を受けることができます.「ぬくぬくのお布団のなかにいながら授業に出席できたらいいな」「キャンパスが家に来い」を体験することができました.気分が乗らない時はマンションの屋上に出てみたり,ベランダで受けるなど,自分の気分によって物理的な受講環境を変化できるのはありがたいです.

あとよく「オンライン授業やと誘惑多くない?」みたいな質問をいただくんですけど,それはオフライン授業でも一緒なので教室で集中できない人はどの授業形態でも一緒なんちゃうかなと思います.ちなみにzoom開きながらバックでSpotifyやYoutubeながせるので,壮大な音楽をかけながらオンライン授業を受けると「地球を救う最終作戦について解説されてるヒーローになった気分」になれるのでめっちゃ気分が上がります.


3. 講師の手元を"目の前"でみることができる

これはデザイン系の授業を受けていて思ったことですが,書画カメラの画像を教室前のスクリーンにうつされるよりも,目の前のディスプレイでみられる方が全然得られるものが違います.一つ一つの筆の入りかたや,手癖まで凝視できるのでこの点はとても気に入っています.


4. 同時に2つの授業に参加することができる

これは,デバイスが2台以上ある時に発動できる限定スキルです.下のツイートのように,スマホとPCを並べて授業を同時に受講することが可能になります.これはオフラインだと幽体離脱でもしないと絶対にできないことでしたが,オンライン授業では可能になります.しかし,聖徳太子でもない限り2つの授業の音声を理解しながら学習することは困難だったのでおすすめできません.


5. 授業終わった後のコミュニケーションがない

僕が大学でオフライン授業を受けていて楽しかったのは,授業の前後で講師や同じ受講者とディスカッションすることでした.授業で感じた疑問や悩み,新しい発見などをディスカッションできることこそ大学の醍醐味だと思っていたので,その点授業が終われば「ホストによってミーティングが終了されました」の一言で放り出される感覚が残るzoomは最適解じゃない気がhします.ビデオ通話が可能になりましたし,通話のノイズも少ないDiscordでも良いんじゃないかなと思います.

また,課題に対するアドバイスを求めたい時など,双方向的なコミュニケーションは今のところハードルが高いのでどうにかしたいですね.


6. 家にインターネット回線引いてない人厳しそう

これは実話なのですが,講師が共有するwebカメラの画質を上げようとした時に「通信料が高くなるのでやめてください」って発言した学生さんがいたんですね.自分は容量無制限のインターネット回線ひいてるので何も気にしていなかったのですが,ネット環境が整っていない人にとってはいちいち通信量を気にしながら授業を受けなきゃいけないのは苦痛だろうなあと思いました.正直,ネット環境は基本的人権だと思ってるので早く契約してくれって感じなんですけど,そう簡単にもいかないと思うので,大学や国が学習に支障のない環境整備に助け舟を出してくれないかなぁなんて思いました.

※東京大学では月50GBまで通信できるモバイルWIFIを貸し出してくれています.母校の慶應大学でもオンライン環境に関する補助があるようです.


7. 大学のサーバーがよくダウンする(大学による)

これは大学によると思うんですけど,東京大学がオンライン授業のリンクを配布するために使用しているUTASという学事システムがよく落ちます.落ちると,授業が受けられなくなります.オフライン授業を受けに行ってるのに通学で通らなきゃいけない交通手段が止まってしまったみたいな感覚です.大学が契約しているサーバーにもよると思いますが,授業前にアクセスが集中するので落ちないようにするために対策する必要がありそうです.

あまりにもよくサーバーが落ちるのでLite版が出る始末です.


8. 教授や講師側の準備の負担が心配

これは推測でしかないのですが,オンライン授業に慣れていない講師の方達の準備が大変そうだなぁとTwitterでみながら思ってます.特に情報系に明るくない方に加えて,実験系・美術系・ものつくり系の授業をどのように開講するべきか悩んでいる人が多い印象です.

下の画像のようなコーディングの授業は基本的に自分で調べながら実装していくのでそこまで困っていません.逆に,電子工作やものづくり系の授業はまだ試行錯誤している段階なので,デモの様子をビデオにして記録して提出とかになるんですかね...どこの配線が間違っているかとかは指摘しにくそうでむずかしいですよね...

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9. 何かを手に触って体験することができない

授業で伝えたいこと/知りたいことがスライドに収まるとは限りませんし,研究室見学や普段では体験できない最先端のデバイスに触れられる機会でもあったので,これができないのは物足りないです.逆に,ただ教室でスライドを授業されるだけならオンラインで十分すぎます.

ある研究では,科学の分野における実験の実習にVR体験を活用すると学力が上がったとか上がらなかったみたいな話もあります.ディスプレイを超えた体験ができる仕組みづくりをこれから学生と大学で一緒になってつくっていかんとなぁと思います.

直接的な体験とは異なりますが,教授や講師がアバターになって講義するなどオンライン授業だからこそできる取り組みもあります.自分もこの授業を受けたのですが,KAWAIIアバタから教えてもらいたい一心でわざわざiPadを犠牲にして授業を聴講しました()



10. 何に学費を払っているのか再考するきっかけになった

まだ大学に入学してから二週間しか経っていませんが,入学式は中止になり,研究室のボスには対面では会ったこともなく,友人もほとんどいません.オンライン授業になって教授や学生同士のディスカッションの頻度もかなり落ちたと思います.研究室の実験器具や大学施設も使えず,学友とのコミュニケーションもままならないこの状況にいまいち満足していません.この物足りなさこそが,(元来)大学に求めていた本来の役割なのかなと思います.逆に,その問題を解決するソリューションがあれば積極的に活用したら良いし,逆に大学に全てを求めないスタンスもありだと思います.Moocをはじめとしたサービスを活用しながら,自分の学びに合わせた環境をどのようにカスタマイズしていくかを考える時間に当てても良いですよね.

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自分は,大学に全てを求めず,大学の役割が変化していることを認識した上で次の一歩をどのように踏み出そうか考えながら実験的に過ごす時間にしたいと思います.

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長文になりましたがここまで読んでくださりありがとうございました.

はじめにでお話ししたように,これは実験期間とも言えるオンライン授業開始二週間での感想であり,これからどのように大学の授業/あり方が変化していくのかは未知数です.この環境を生かすも殺すも自分次第なので,うまくやっていきたいですね.

このような大変な状況ではありますが,皆さんも健康にお気をつけてお過ごしください.それでは!

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早く自分の通う大学に行ってみたいなぁ
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いっぱいちゅき♡
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東京大学大学院 学際情報学府 M1 | ヒトの知覚感覚とテクノロジーの関係・未来の食体験について考えながら, 『一夜限りの料理人』として活動しています.
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