changemaker #3 探究学習 (思考方法3-固定観念顕在化)
想定外の解決策を生み出すことにより、パラダイムシフトを起こすためには、今までとは異なる課題を今までとは異なる視点で捉える必要があり、今までとは異なる視点で課題を捉えるためには、今まで当たり前のことであると捉えていた「常識」、つまりは、「固定観念」を顕在化する必要があります。
【顕在化した課題・潜在化した課題】
今までとは異なる課題を今までとは異なる視点で捉えるためには、固定観念を顕在化する必要がありますが、解決できると認知している事象は「課題」として既に
顕在化しているため、比較的容易に解決策を生み出すことができます。
一方で、解決できないと認知(思い込み)している事象は「課題」として顕在化していない、つまりは、「固定観念」として潜在化しているため、固定観念を顕在化する必要があります。
しかし、当たり前の行為であると認知している固定観念に気付くことは難しいことから、固定観念を顕在化し解決策を生み出すことは容易ではありません。
【顕在化した課題】
例えば、「赤ちゃんを毎月病院へ連れて行くのは大変であり、さらに病院で長時間待たされるのは嫌である」という事象を捉えたとします。
事例にある「病院で長時間待たされるのは嫌である」「毎月病院へ連れて行くのは大変である」という事象における「病院で待つ」「病院へ行く」は、解決できる課題として顕在化していることとなります。
そして、「病院で待つ」「病院へ行く」という顕在化した課題における解決策として、「長時間待たずに済む予約制の検診」「病院へ行かずに済むリモートによる検診」という想定内の解決策を容易に生み出すことができることとなります。
【潜在化した固定観念の顕在化】
一方で、解決できないと認知(思い込み)している事象は、固定観念が潜在化しているため、捉えることが難しいことから、固定観念を課題として捉えた解決策は容易に生み出すことはできないこととなります。
そこで、顕在化した課題の目的を捉えることにより、潜在化した固定観念を顕在化することができることとなります。
事例にある「病院で長時間待たされるのは嫌である」「毎月病院へ連れて行くのは大変である」という事象の場合、「病院へ行く」「病院で待つ」という顕在化した課題の目的を捉える必要があります。
ここで、「病院で待つ」「病院へ行く」という顕在化した課題に対して、「どうして病院へ行くのか」というように、病院へ行く目的(理由)を問うこととします。
そうすると、「病院で待つ」「病院へ行く」のは、病院へ行くことにより検診を受診するためであり、「検診を受診する」という目的を捉えることとなります。
そして、「検診を受診する」という潜在化した固定観念を顕在化した解決策として、「未病のための免疫力を高めることができる常在菌の入った薬」という想定外の解決策を生み出すことができることとなります。
このように、検診を受診することは、日本では当たり前の行為であるというように、固定観念となっており、気付くことが難しいものの、顕在化した課題の目的を捉えるなど、今までとは異なる課題を今までとは異なる視点で捉えることによって、「検診を受診する」という固定観念を顕在化することができることとなります。
【まとめ】
これらのように、顕在化している課題をそのまま捉えるのではなく、潜在化している固定観念を捉えることによって、今までとは異なる事象を今までとは異なる視点で捉えることができる「チェンジメーカー」になることができると考えます。
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