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【Some Flowers制作日記 その22 最終回】

■Chapter21  セルフライナーノーツまとめ

ぼくのアルバム「Some Flowers」が発売になってから一ヶ月が経ちました。
アルバムはまだまだ継続して発売中ですので、もし良かったら聴いてみて下さいね。

そんなわけで、Some Flowers制作日記も今回で遂に最終回!!
「明日になれば」と「Harbor lights」以外の曲の、セルフライナーノーツをまとめてみました。

1.Carry on
2000年11月18日にBricks名義で、日本コロムビアから発売された8cmシングルCD。

TV番組仮面ライダークウガのイメージソングというふれこみでの発売でしたが、イメージソングと言いつつ、一回も番組の中で流れたのを聴いたことがありませんでした(笑)。

当時この曲を作った時の気持ちや状況は、今となってはまったく思い出せないけど、今聴いても我ながらなかなかいい曲だと思います。
今回セルフカバーするにあたって、大幅にアレンジを変えてみました。
当時のアレンジは今聴くとちょっと古臭くて、サウンドも軽く聴こえるので、もっとバンドっぽくというか生演奏っぽくしてみました。

今回はピアノもオルガンもギターもぼくが弾きました。ぼくのボーカルもいい感じに歌えていると思います。

リメイクするにあたって、今回一箇所だけ歌詞を変えたところがあるのだけど、気づいた方はいたかな?

2.波の彼方
Bricksのアルバム「Goofy」に収録されている曲。ぼくの作詞作曲。
以前からサーファーを題材にした曲を作りたくて、トライしてみた曲。

舞台は湘南とか千葉の外房の海あたりをイメージしてみました。
歌詞の中に「カフェテラスでシャワーを借り」というくだりがありますが、湘南とか千葉あたりの海沿いのカフェでは、シャワーを貸しているところが結構あったりします。
カフェで自分のボードを保管してくれるところもあったりします。なので毎回海に行くたびに、ボードを持って行かなくてもよかったりするのです。

サウンド的には、70年代のウエストコーストミュージックをベースに、ちょっとブリティッシュポップの匂いも混ぜた感じにしてみました。
首藤高広くんが弾くエレキギターが素晴らしいです。

3.Stay blue
これもアルバム「Goofy」から。
今回のレコーディングで一番歌入れに苦戦した曲。

いわゆるバラードなのですが、すごくテンポが遅いため、ワンフレーズ毎にしっかり息を吸い込んで歌わないと、すぐに息切れしてしまいます。
加えてメロディがものすごく上下する曲なので、音程をキープするのも難しい。
なのでいまだにライブで歌う自信が無い(笑)。

間奏で登場する、首藤くんのデヴィッド・リンドレーばりのスライドギターが、ボーカルに被さってくるところが実に素晴らしいです。

4.Heart of gold
Bricksのアルバム「TODAY」に収録されている曲。
今までに自分が作った曲の中でも、一二を争うほどに好きな曲。

作詞は秋谷銀四郎さん。ひと夏の学生達のバンドの合宿活動から、就職していく様を見事に描いた詞で、ほろ苦さや甘酸っぱさも表現されていて、流石のプロの作詞家の作品。

コード進行的にはポール・マッカトニーやギルバート・オサリバンといった、ブリティッシュポップのエッセンスを散りばめてみました。

この曲は今回のアルバムの中でも一番キーの高い曲で、トップの音はA(ラ)。
今のぼくの年齢でAの音をファルセットではなく地声で歌うのは至難の技だったけど、そこは意地で歌ってみました(笑)。

この曲のコーラスは涼子ちゃんとエンジニアの玄ちゃんに歌ってもらいました。
サビの字ハモの部分を歌っているのが涼子ちゃんとぼく、その他の部分のウーアーコーラスを歌っているのが玄ちゃん。

5.陽だまり
アルバム「Goofy」に収録。
男女のデュエット曲。ぼくは昔からデュエット曲が好きで、古いところでは「銀座の恋の物語」とか「別れても好きな人」とかのムード歌謡のデュエットが大好き。

洋楽にもデュエット曲というのは本当にたくさんあって、世界中みんなデュエット曲が好きなんだなぁと思っていた。

そんなわけでぼくもひとつデュエット曲を作ってみようとトライして出来たのがこの曲。
「Goofy」に収録のオジリナル版では、桜井美香さんと葛山信吾くんのデュエットだったが、今回はぼくと涼子ちゃんのデュエット。

サウンド的にはイーグルスの名曲「Best of my love」をすごく意識した、アコギをメインにしたバラードです。
ぼくが首藤くんにアコギをジェイムス・テイラーみたく弾いて欲しいとリクエストしたら、それに見事に応えてくれました。
しかもヴィンテージのマーティンD-28を持ってきてくれて、弾いてくれました。
ヴィンテージマーティン、とんでもなくいい音をしています。

6.Universe
これもアルバム「Goofy」から。
「Goofy」というアルバムは、ぼくの創作意欲がかなり高いときにレコーディングされたアルバムで、収録されている曲はどれもとても好きな曲ばかりなので、今回は自然と「Goofy」からの選曲が多くなりました。

この曲は秋谷銀四郎さんの作詞。彼独特の世界観が表現されていて、曲とすごくマッチしていると思います。
今回のアルバムの中では一番ロックテイストが濃い曲なのではないでしょうか。
こういう曲調の曲をぼくが歌うのはある意味チャレンジだったけど、まぁまぁいい感じで歌えたのではないかと思います。

間奏のオルガンソロは完全なアドリブで、すぐに録れてしまいました。
エンディングのギターソロは、小板くん渾身のプレイ。真夜中にぼくの自宅まで来てもらって、ぼくのグリーンのストラトキャスターで弾いてもらいました。
すご〜くカッコいいソロだと思う。

7.冬のダイヤモンド
一曲ぐらい新曲があったほうが良いのではと思い、ノリで作った曲。
いざ作り始めたら、メロディはあっという間に出来てしまった。詞のほうはちょっと苦戦したけど、女の子と映画を観に行くストーリー。半分は実話で半分はフィクションである(笑)。

すべての楽器をぼくが演奏しています。
玄ちゃんの一人多重コーラスがいかしてます。

8.いつかきっと
千葉トリオの二枚目のアルバム「One Day」に収録されている曲。ぼくの作詞作曲だが、千葉トリオでは江澤くんが歌っています。
当初はぼくが歌うつもりでレコーディングまでしたのだけど、どういうわけか江澤くんが歌うことになりました(笑)。

その時のぼくのボーカルテイクが残っていたので、今回めでたく日の目を見たというわけであります。
千葉トリオのバージョンは、結構分厚い音の作りでしたが、今回のバージョンはピアノとアップライトベース、アコギとストリングスだけのシンプルな編成にしてみました。

この曲の醸し出す雰囲気が、より際立ったのではないかと思っています。

と言うことで、駆け足で収録曲のライナーノーツを記してみました。
曲を聴く時にあらためて併せてお読みいただけると、さらに楽曲を楽しめるのではないかと思います。

長々と書いてきた【Some Flowers制作日記】これにておしまいでございます。
いままでお付き合いいただき、本当にありがとうございました!

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