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家族総出で丸2日間の案内に感謝(2)

ミスコルツ

トルコ人遺跡

8月7日(水)晴。
5時半に目が覚める。以後眠れない。7時に起床。バッグを整理して外に出てスケッチをする。家の裏手から少し行くと庭は下がっていてはるか向こうの丘の景色が見事である。描きたいと思っていると朝食の知らせがあり諦めた。今朝の献立はパンにスクランブルエッグと紅茶。

今日はミスコルツから西南のMatra山地の間にある古い町エゲルに。この街には毎年内外から100万人を越す観光客がやってくるという。9時、主人の車で家族全員で出かける。10時20分、旧市街の中心にある大きなカテドラルの前に到着。中に入るとフィンランドの教会と同じように祭壇の奥の正面にはマリアの絵のみで像は全く無く、またドームの絵が本当に素晴らしい。ほかの教会も同じくマリアの絵のみであった。

果物市場にはいろいろな果物が山と積まれ1個でも秤にかけて売られている。市場を出て美しいギムナジウムやDobo Istvan広場にある戦争記念像の横を通り、トルコ占領下の名残でハンガリーに唯一つの遺跡ミナレットに着いた。高さ40m、14角形の塔は最北のトルコ人の遺跡という。1596〜1687年にかけて建立された。入場料を払えば97段の階段を登って展望台まで行かれるとのことであったが、やめて昼食へ。色とりどりのパラソルを立てたレストランで、ポークと野菜の煮物にライス。ライスは硬くて困ったが、生ビールで喉を潤す。

450年前の英雄伝、今も


エゲル城から

午後は小高い丘の上にあるエゲル城に向かう。この城はタタール人の侵入後、13世紀に作られて古いもので、1552年9月、15万人のトルコ軍の攻撃をエゲル城主Dobo Istranをかしらに2000人のハンガリー 兵士が勇敢に1ヶ月以上持ちこたえたという。その英雄伝は今も語り継がれている。
場内にあるDobo Istvan博物館に主人と2人で入る。以前ドイツのローテンブルクの博物館で見たのと全く同じ各種の拷問器具とそれらを使用した絵があった。ヨーロッパ各地でこんな厳しい拷問が同じように実在したことを実感する。

二重通訳で解説

14時からガイドによるトルコ軍の攻めてきた頃の様子の説明があり、Iさんにエスペラントで通訳をしてもらった。その後城内を見学する。城門をくぐって坂道を上り屋上に出ると旧市街が眼下に一望できる。屋上の石垣は高さ80cmほど、厚さ1m以上もあり周りを囲んでいた。内部の部屋には当時の大砲が城外に向けて据え付けてあった。城壁の中には四隅の塔に通じる狭いトンネルの通路があり、ひとりがやっと通れる広さであった。16時頃城を出て帰途につく。

エゲル城の屋上にて Iさん家族

ひとり住まいの母から刺繍の土産

往路と違う山間の森林道路を走る。森の中の道は気持ちがいい。ほぼ1時間あまり走ったところで、昨日行ったLillafuredの近くのIさんの母が住む家に寄る。植木や花壇のあるこじんまりした家に60歳の母がひとりで住んでおられる。とても元気で居間も綺麗である。手製のプリンとケーキで歓迎される。帰り際に美しい花の咲いている庭に出て記念の写真を取り、ワインと手製の刺繍を戴いて別れる。

18時過ぎ帰宅。20時から夕食。マカロニ、少し塩の効いたブロッコリーにワインをたっぷり飲みながら最後の夕食を楽しむ。ありがとう!親切な家族に乾杯だ。21時半に解散。シャワーを浴びてハンガリー での最後の夜を過ごす。

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白黒のコピーを見て描いたので洋服の色が違いましたね

このご家族のおもてなしはすごいですね。
もう25年も前のことですが、今更ながらあらためて感謝いたします。(ウサコ)



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