人事のプロジェクトマネジメント

ここでいう人事って採用以外の人事です。人事企画やら労務やらその他もろもろやらです。人事って採用以外の仕事もたくさんあるんです。特に会社規模が大きくなると採用の業務よりもそれ以外が増えていくというイメージがあります。

私は人事の前にSEだったり人事コンサルだったりしてから企業内の人事になったのですが、はじめて「人事」という組織に入って感じたことがあったんですね。

他の部員たちはキャリアの最初から人事で、ずっと人事をしてきた人たち。経験が長かったですし、人事業務や労働法、社内事情の知識や経験は十分ありました。
ただ仕事のやり方に特徴があって、「スケジュールが決まっているもの(毎年同じ時期にやる業務など)」「単発の業務(個別対応で、1-2日で終わるもの)」が得意な一方、プロジェクト型の仕事が苦手な人がいて、長期的なスケジュールを立てたり複数人で1つのタスクを行うことがうまくできないことが多かったんです。

頭が悪いとか根本的に能力がないとかではなくて、どうも経験がないからやり方のイメージが湧いいてないようでした。私は元々SEだった、というかシステム開発プロジェクトに関わった経験があったし、人事コンサルとしてプロジェクトを携わってきていたので、その面では慣れていました。(というかルーティン型の業務をしたことがなかったというか)

で、自分が引き継いだ業務で、プロジェクトではあって当然な簡単なツールやら表やらを作って導入して・・・としたら、前任者がやっていたときに比べて自分でもびっくりするくらい作業の時間やミスを軽減できました。なんだこれ、イージーモードかよ!って。
はっきりいって大したことをしたんじゃないんですよ。IT系のプロジェクトに関わった人なら基本の基本みたいなことだけ。イメージ的にはWBSとか障害管理表とか、そういうやつ。それだけで1,000人規模の会社の人事業務をだいぶ楽にできました。

これ、他の部員の能力不足じゃなくて、今までやっていた業務の性質の問題だったんだと思います。元々ルーティン業務が中心で、プロジェクト型の仕事をしていなかったから簡単に改善できることが思いつかなかった。思いつかなかったからやってなかった。それだけ。

でも、人事だってありますよね。そういうプロジェクト的な業務。
人事制度改革もあるし、新しい人事システムの導入だってある。特にスタートアップは既存のモノがないか、組織が急拡大するから作り直す必要があるなんてことは日常茶飯事。
しかも最近まで組織が小さかったから前回のやり方が使えない・・・

だから、人事にもプロジェクトマネジメントのやり方、けっこう適用できると思います。組織が拡大して業務が難しくなった、何かを新しく入れる、変える、が増えて来てうまくマネジメントできない・・そんなときに参考になることがあるかもしれません。例えばITプロジェクトマネジメント的な本だって参考になるかも。

そして、人事組織の価値向上にも繋げていって欲しいと思います。
スタートアップ(に限らない話ですが)って競争してるようで仲間の意味合いもあると思っていて、特にHRって1社のHRがうまくいったら他でも参考になって、みんながハッピーってことがあり得ると思うんですね。そうやってお互い助け合ってスタートアップを盛り上げていければうれしいですね!

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