日本のトップは「各論」がお好き

「下医は臓器を治し、中医は人を治し、上医は予防をする」と吉野敏明医師が言っていましたが、上医は総論なので医者に限らず哲学や生物学など他の分野の人でもよく、例えば病に悩む人に寄り添って心を救う宗教家も、それぞれの地域の医療に尽くす上医といえましょう。

私は日本に住んでいないので、日本の現状についての細かい状況は分りませんが、西洋文化圏であるブラジルに住みながら、祖国をいつも“比較文化的視点”から俯瞰的に書いています。

菅義偉総理が携帯料金の値下げを売りに登場したり、岸田文雄総理が「自分は人の話を聞くのが得意だ」と言ったりするのは、「今後の日本をどう舵取りするか」の話ではなく、「どうすれば新しく得た地位を守れるか」ということしか考えていないことがよくわかる、“各論の話”です。

しかし野党の“近視眼的レベル”はもっとひどくて、モリカケ桜などの些末なことで二年間にわたり安倍元首相を責めつづけ、国民も朝日新聞もそれを面白がっていたのでした。

政治家というものは、大局的視点から総合的判断を下し、国益を損なわない方向に国を導かなければなりません。

しかし今回のコロナ対応でも、総理は自分の専門分野しか考えない専門家会議の「各論」を代弁するだけで、最高責任者としての総合的判断はありませんでした。

アインシュタインは「科学者の欠点は、その研究が何の目的に使われるかを、よく考えないことだ。」と述べています。
ですから日本学術会議も金になるなら反日国にも協力します。

船長が艦橋に立って遠くを眺めるように、政治家は長期的ビジョンで戦略を考えなければなりません。
それには哲学や思想、誇りや国家構想などを持つ志の高い人でなければ、自分の小選挙区のことばかりに気を取られ、国は衰えていく他ないでしょう。

【今日の名言】
ラテン・アメリカ人は、論理的で筋道の通ったプランを作成するのは得意だが、退屈な細かい点を実践することには興味を失ってしまう。
チャールズ・ワグレイ(米国の社会学者)

【今日のぼやき節】
日本人と南米の人は正反対!

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