農業の中にある無限の選択肢
2020年あけました。
このままじゃだめだ、早く急がなきゃ と人生焦る一方、着実に歳を重ねていくのはつらいことです。
最初からいきなり重いですが、死を常に意識してないとつまらない人生になってしまいそうで怖いのです。なんか病んでるのかな。
キングコング西野さんが「性欲が止まらない」ようなことを言ってましたが彼と同じ歳である私も一緒です。
死を感じることにより子孫を残そうとする本能なのかな、、、
飽くなき欲求は止まりそうもありません。。
農業というイメージが選択をなくす
そうはいっても私も就農して7年目くらい。
就農する前もした直後も 農業という仕事は「野菜を作り、売ること」くらいでしか考えていませんでした。
野菜を作るだけなら家庭菜園でもできるから、仕事でもないし職業でもないただの農。趣味。
売って初めて農業になるんだろうけど、農業を生業にしているプロの農家でさえもこのイメージの枠内に収まっている人が大半なのではと感じる。
農業という仕事は「百姓」と言われ、よく見聞きするのは 百のことができて百姓だ ということ。
実際、私が就農して(といってもずっとサラリーマン農家だけど)今では仕事として畑に出ることはほとんどなくなったけど、本当にいろんなこと農家はできんきゃいけないなー と良く思っていた。
畑作業はもちろんのこと、機械の整備関係、ハウスや倉庫など建設、設備関係、運転も機械操作もそう、営業力も必要だし、デザインだって、数字にも強くないといけないし(どんぶり勘定半端ないけど)、データもまとめなきゃだし、人間力だって必要。
細かくあげればきりがないけど、だから百姓なんだろうね。
それができて初めて百姓(農家)。。。
もちろん農業以外の仕事だって大変だけど、農家は特に大変ってイメージ、なおかつ儲かるイメージを持ってる人は多くはないだろう。
実際環境や気候に左右される中で毎年確実に勝っている(儲かっている)農家や法人は一握りだ。
そんなに大変なのに、
農家のマネタイズ(お金を得る方法)は野菜売ること・・・ だけ?
・・・おかしくない?
(昔はいい体してたな in カンボジア)
百姓ならば百のマネタイズがあってしかり
じゃないかな?
実際 今ある野菜を売る以外で農家が稼いでる方法はたくさんある。
もちろんアルバイトとかじゃなくてね。
例えば一番わかりやすいのは体験を売る観光農園。
実際には体験以外に果実類を売ったり加工品も売ったりしてる。
これもイチゴやブドウなどの果物が多いイメージだけど ちょっと視野を広げてみれば野菜だって観光農園はできる。
悲しいかな、畑を荒らされるって好まない農家さんも多いとは思うけどね。
この延長上かもしれないけど貸農園って考え方も増え始めている。
都会でなかなか農業体験などできないけど、自分で作物を作りたいって人に受けているんだと思ふ。
基本的な畑づくりは管理者として農家が行い、定植や収穫なんかをお客さんが行う形かな。
また、農家が不得意なところをビジネスにしたアグリビジネス。
これもさまざまジャンルがあって コンサルティング、ブランディング、事務的なものに特化したものや、いわゆるスマート農業のような栽培や管理の部分を楽にするサービスなどなど。
これに関しては農家じゃない頭のいい人がやっているイメージだけど、得意を武器にしている典型で儲かっている農家がそれを武器にしてノウハウを売っている例もたくさんある。
そこにかこつけて言うと、栽培技術を売ることも大いにできる。
指導者・技術コンサル的な感じかな。
また、私の会社で実験的にやってみたのは、ほうれん草のフィルムの空いている部分に広告を入れて消費者へのサービスとともに広告収入を得られないかというもの。
実際そんなに簡単ではないけど、すでに九州の方でそれをビジネスにしている会社もあると聞く。
正直言いだせばキリがないほど、
農業という仕事の中で売るに値するものは無限にある。
人脈もアイデアも人材の貸し借りとかもね。
農業から見える風景全てを農家のステージに
私は農家に必要なものは多彩な経験だと思う。
それが何を意味するかというと 「視野の広さ」だ。
今は昭和ではない。
守りに守られてきた農家という職業はそろそろ終焉を迎える。
票を持っていた多数の農家は鳴りを潜め、政治家は守ることより変化に順応していかないといけない。
テクノロジーも発展し、作業は機械が行い、管理はAIが見てくれる時代は想像していた10倍は早くやってくるだろう。
同じことをやっていたら淘汰される。
その危機感を感じなければいけない。その時に何が一番の武器になる?
新しいものを生み出すための多彩な経験である。
単純な学歴ではない。知識でもない。そんなもんググればいい。
何でもいい、何かで突き抜けた経験や希少な技を持とう。
自分や常識の枠にとらわれない視野の広さとイノベーションを生み出す知恵を持つ者が今後の農業を変えていく。
ステージは地球上どこにでもある。
「農業×X」の組み合わせは無限なんだ。
「畑は持っていけない」「品目が輸出に向いてない」「家族は連れていけない」、、、etc
言い訳するより、どうすれば今を超えられるか考えよう。
僕はこれから農業の常識を覆す挑戦をする。
僕が特別だから挑戦できるんじゃない。
僕は凡人だから必要な学びに耐えられるのか不安もあるし、できるかどうかで聞かれると 細かいことをあげるとできないことの方がはるかに多い。
でも、できることを続けるほど退屈なことはないんだ。
めちゃくちゃ飽き性だからね。
もし成功できたら、もうそれには興味を失うだろう。
ただずっと見たことない風景を見てたいだけなんだ。
さて、今年はどんな一年になるだろうね。
(すごいコーディネートで地方農村までチャリ通120km in カンボジア)
ありがとうございます。何かしら社会の役に立ったり、誰かの人生に影響するような記事を心がけていきます。 根が照れ屋なので 若干の不真面目は照れ隠しです。 ご承知おきを。