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視点は立ち位置で変わる。

こんにちは。いつのときにもお医者さんにかかるのはとても怖いと感じます。大人なのに、とは思いますけど・・・。


「自分の意見が正しい」論。

7つの習慣をお読みの方にはもうおなじみの女性の絵です。この両方の絵はまったく違うものです。上の絵は若い女性が描かれており、下の絵には老婆というか年配の女性が描かれています。これは絵をおのおの10秒間ずつ見て、どう感じるのかというハーバード・ビジネス・スクールの認知実験です。

若い女性の絵
老婆の絵

同じ絵に見えてしまう人はいないと思うのですが、みなさんはどのように感じたでしょうか。本文中では学生同士が言い争いになり両者ともまったく譲ることのない展開になったと記されている。実は同じようなことがどんな組織でも起こっていたりします。いわゆる「自分の意見が正しい」論です。

上手く回らないのは意見が出ないせい?

この認知実験で色濃く表れてくるのは、経験による条件づけが自分自身のものの見方に大きく影響を与えているということですね。個人的にもこの絵を見せられたとき老婆だと思い込んでしまい、そのあとしばらくは何を言われたとしても「いや、どこからどう見ても老婆や」としか思えませんでした。

レゴ®シリアスプレイ®ワークショップの際にも同様の話をすることが多いです。そのなかで「あまり口を開かない人=何も考えていない人」と条件付けしていたりすることもしばしばです。会議が上手く回らないのは意見を出してこないメンバーのせい、なんて思っている上司は少なくないと思います。

どちらも正解だったらどうするか。

誰もが自分は客観的に物事を見れていると思いがちですが、実際にはかけた眼鏡のまま、自分にとってのあるがままの世界を見ているということです。さらにはスティーブン・R・コヴィー博士はこのように言っています。

相手と意見が合わないと、相手のほうが間違っていると瞬間的に思う。しかし例の認知実験でも、真面目で頭脳明晰な学生たちですら、自分自身の経験のレンズを通して見て、同じ絵に対して違う見方をする。

スティーブン・R・コヴィー「7つの習慣」パラダイムの力 より

もちろん正誤が明確に判断できるケースなら経験がものを言うでしょう。しかしながらこのVUCAの時代。どちらも正解だった場合、目の前の事象にどう向かうかと言われたら、「パラダイムをシフトする」ことと合わせて「視点は立ち位置で変わる」のであると意識していくことが大事なんでしょうね。

ものの見方。

それでも思い込みはさまざまなシーンで影響を及ぼします。最近のワークショップではあまり流さなくなりましたが、序盤の10分程度でこの動画を視聴してもらったりします。左右逆に曲がるハンドルをつけた自転車を、人はどれくらいの期間で乗りこなすことができるようになるのか、の実験です。

見ていると人間がどれだけ経験と思い込みで生きているかがよくわかる。それに対して若者は経験が少ない分、比較的順応しやすいというのも動画から見て取れますね。やはり、別の見方に移行する瞬間に大きな変化が生まれ、最終的に人間関係のあり方にも影響していくのですね。どこまで行っても。

最後に。

最近は身の回りで起こったことに7つの習慣を当てはめてしまうようになりました。やっぱりこのnoteを続けているおかげでしょうか。しかしながらひとつに固執してしまうのも自分の眼鏡を通している気がするので、タテ・ヨコ・ナナメを意識していければなとも思っています。

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