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価値観のアップデートできていますか?

先日、二回り弱下の新卒一年目の人の意見を耳にしたときのこと。
某有名女装家の人について、「彼女は強い意志を持って、私たちの意見を代弁してくれる」と語っていた。

それを聞き、正直少し面食らった。

なぜなら、その人を「女装家」とレッテル貼りし、自分と違うカテゴリの人と定義している自分に気づいたからだ。

昨今、ダイバーシティの推進から、マイノリティの人たちへの理解が促進され、差別がなくなりつつあると思っていた。
だが、本当の意味での差別がない状態とは、タブーにして触れないことでも、理解しているふりをして何かを自粛することでもなく、しっかりと外野の意見などを無視して、自分で概念の再構築をすることなんだな、と思った。
自分自身は、まだまだ無意識のうちに区別・差別をしていたのだと気付かされた。

それと同時に、もしかしたら新卒一年目の人からすると、便宜上「彼女」とは呼んだけれども、性別という表現さえも意味をなさなく、違う何かで表現したかったのではないか、と思った。

そして「私たち」というのも、「女性」かもしれないし、「若い人」かもしれないし、なんらかの「違うグループ」かもしれないし、「人全般」を指していたかもしれないと感じた。

マーケティングでも未だにデモグラフィクでのターゲティングは存在するし、色々な局面で今の若い人たちをZ世代と呼んだりする。
だが、このような行為は、単にカテゴライズし効率化することで、本来なら向き合うべき、内在する価値観から目を逸らしていることになる、と思う。

価値観は、行動や消費にも影響を与えるものであり、価値観を理解し、自らも受け入れアップデートすることは、マーケティングだけではなく、社会生活、人間関係でも重要な要素である。

自分よりも年配の人たちのなかなかアップデートされない価値観を忌み嫌う場面は多々あるが、自分自身の存在ももはや同様であり、世の中の価値観の変化から取り残されているように感じた。

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