骨粗鬆症+リハビリ→未来の構築

医療業界にいる方には「そんなの当たり前でしょ?」という内容かもしれません。

しかし、どこまでの視点で見ているかによって捉え方はかなり異なってきます。


そもそも治療というものは「現在の疾患」について改善を見込みます。正直な話、未来についてはあまり注意喚起もされておらず、「転ばないようにね」程度の注意しかされていないような気がします。

おそらく、医療者としては知識としてあると思いますが、それを「話しているつもり」になっているのでしょう。骨粗鬆症は未来生活へ危険がつきまとう病気です。


「転ぶと骨折をして寝たきりになるかもしれない」という観点から投薬がメインとなり、運動療法も処方されますが、重要性についてはあまり認識されていなかったりします。


消費者庁や厚生労働省が転倒後の骨折からの閉じこもりやADLの低下について述べています。

消費者庁HP

厚生労働省 閉じこもり支援マニュアル


部位にもよりますが一度骨折すると、同部位や他部位の骨折リスクが2〜4倍に上がります。

骨粗鬆症+転倒→骨折→再骨折リスク上昇

この図式が成り立つことになり、一過性に身体状態が低下していく。

それを最初の段階で防ごうね、という考えです。


リハビリテーションの領域としては考えると

・運動による骨の強化

・バランス能力向上による転倒予防 がメインとなってきます。

それに加えて活動範囲の拡大や活動意欲の向上にも間接的に関わってきているはずです。


現在の状況を改善することはもちろんですが、「何を目的に」「未来の何を防ぐために」リハビリテーションを行うかを患者さんと共有することが大切になっていきます。

それが患者さんのモチベーションにもつながるかもしれませんし、生活習慣の改善や見直しなど、行うことの視野を広げるチャンスにもなります。


今行っていることは、今だけではなく「未来」にもつながるということを患者さんと医療者で共有できるといいですね。


お読みいただきありがとうございました。


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