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超人を目指す

僕は数年前から「豊かに生きるためインフラ」を創りたいと思って活動しています。「豊かに生きる」とは

生きるための余裕を確保した上で、自己実現にチャレンジできるている状態

と定義しています。
ですので、こういった状態を創るためのインフラを「豊かに生きるためのインフラ」と表現しています。
数年活動する中で、少し表現も変わってきている部分があって「半市場経済」とか「外の世界」というような表現もしています。

図に表すと、こんな感じ。


そして「このインフラを誰と作りたいか」が、最近明確になってきたというか、一緒に活動する柳澤拓道さんのnoteのお陰で、すごい良い表現が見つかったので、今日はそのことについて綴っていこうと思います。

◆「【超人】を目指す人」と共に

「超人」とは、ニーチェの著書「ツァラトゥストラはこう言った」の中に登場する表現です。

何度も繰り返される無意味な人生の中で自ら確立した意思でもって生きる人。このように生きる人を「超人」と表現しています。

解釈が間違ってるかもしれないけど、僕の言葉で表現すると

善悪や人生の生きる意味などの判断基準や価値観を、外ではなく自分の中に置く人

もうちょっと表現を変えると

内なる声(内発的動機)をしっかりと受け入れている人であり、周りや他人からなんと言われようと自分の内なる声を軸に、ただひたすら行動する人

と表現できると思っています。

なぜ、超人を目指す人と一緒に創っていきたいかといえば、そのほうが「生きている」と実感できるし、超人を目指す人と一緒にいると「ありのままの自分でいること」を肯定できるからです。

どうして肯定できるかといえば、その誰もが自分の内発的動機から生きていて、誰一人として同じ生き方をしていない人たちの中にいるから、であり、自分の中に確固たる自分を持ち思うがままに行動している人たちの中にいるから、です。つまり多様性という言葉が必要ないくらい違うことが当たり前であり、「あぁ、こんな生き方もあるのか」と思えるし、自分が人と違うことをしたとしても、超人を目指す人たちは受け入れてくれる、からです。

◆超人が生み出すプロジェクト

僕の活動拠点である佐久地域には、もともと超人的な人が結構いて、そして、首都圏から近いことと、ここ最近の新型コロナ禍の影響もあってか、首都圏から佐久地域に活動拠点を移す人が増えてきています。その中にももちろん超人的な人がいて、リモートで首都圏の仕事をしつつ、自分の本業とは違う内発的動機からの拠点をもって活動をし始めています。

先日、つい最近動き始めたプロジェクトを手伝ってきたので、せっかくなのでその様子と共に、その超人的な人を1人紹介しておきたいと思います。

佐々木巌(ささきいつき)さん。
東京で大手企業に就職し、現在は独立しコンサルティングをしたり、一般社団法人 Learn by Creation の理事を務められたり、また僕らSAKUSAKUSAKKの活動の一つでもある「地域複業最前線YOBOZE!」の企画設計にもかかわってくれて、コーディネーターもしてくれている、とても幅広く活躍されている方です。

そんな、いつきさんですが、昨年秋、突拍子もない買い物をします。その買ったものとはこちら。

軽トラックの前の3階建ての細いビル

野沢商店街という、地方でよく見かける光景の商店街の、こちらのビルを買ったのです(左から2番目、軽トラックが正面にあるビル)。しかも、左右のビルとは接していて、ある意味お隣さんと運命共同体の、普通なら敬遠するようなビルです。
これを聞いた僕は、びっくりしたものの、とても心躍ったのを覚えています。「超人がここにいた!」と。

野沢商店街
野沢商店街
物件2階から見た野沢商店街
3階からは浅間山がよく見える

普通の人だったら、こういう物件が空いているからやりませんか?と打診されてやったり、逆に周りに「やめておけ!」と言われてやめてしまったり、収益性のめどが立たないからと先に頭で考えてしまって断念してしまったり(これが普通ですけどね)すると思うのですが、いつきさんは違います。まだ明確にこの物件でやることを決めていなかった(頭の中にはあったと思われる)のに、内なる声が湧き出てしまったのでしょう、唐突にお買い上げ。もう、こうなったら超人的な人はしょうがないんですよ、きっと。

ここが重要な点だと思うのですが、これって自分のポジションから発せられたものでもなく、誰かから与えられたものでもなく、もうどうしようもないくらい自分の中から湧き上がってきてしまう声に従っているのです。これできる人って、実はすごく貴重だと思っています。というのは、自分で考えて選択しているようで、実は与えられた選択肢をただ選んでいるに過ぎない、ということがほとんどだと思うからです。

話をもどすと、現在進行しているプロジェクトがこちら。

トークイベント、3939カクサク。当時は「暇」と表現していた

昨年の秋、物件を買った直後、いつきさんの話を仲間に聞いてもらいたいと思い、トークイベントを企画。当時は「暇」という名前でしたが、数ヶ月の間に進化していて、よりいつきさんらしい名前になりそうです(これはいつきさんからそのうち発表があると思うので、ここでは伏せておきますね)

展開図まで作ってくる厳さん
みんなであーだこーだ言う

3階建てのビルをセルフビルドでリノベ。壁や天井を剥ぎ、大量のゴミを搬出(いまここ)し、これから具体的な設計をして造っていきます。

物件2階
物件1階

作業後、綺麗になった1階に机と椅子を置いて、いつきさんがコーヒーを入れてくれました(淹れている姿を撮ればよかった)。机と椅子があるだけでだいぶ雰囲気かわります。コーヒー飲みながら、いつきさんが構想を語ってくれます。この場は、単に喫茶やゲストハウスになるのではなく、余白たっぷり、関わりしろたっぷりな場、僕的に言えばTheコワーキングな場になっていくと思います。

机を椅子を並べてみる
ストーブがあったかい
雰囲気が変わります
おいしいコーヒー

地方創生文脈で「支援します」と言ってくれる人は沢山います。でも、現実問題ローカルに1番必要なのはこうやって自分の内から湧き上がってくる事業を立ち上げて、継続していく人です。こういう人はほんとに希少で貴重です(支援してくれる人を否定してるわけじゃないので、その点よろしくお願いします。)。

こういった超人的な人が、一つ拠点をつくり風穴を開けることで、ドミノ倒し的に火が灯っていくはずです。きっとここには、いつきさんの火に引き寄せられて超人的な人が集まってくるに違いないと思っています。

◆脱資本主義ではない。この外の世界を創るコトが今は大切。


話は変わりますが、最近とても悲しいニュースが多いと感じています。
物質的には豊かになった日本ですが、幸福度が低かったり、若者の自己肯定感が非常に低いという一面があります。少子高齢化などから派生するあらゆる問題から、特に若い人は未来を見ても正直明るいとは思えない、だからこそ?政府は新しい資本主義などと言って、経済を回復させて明るい未来を描こうとしているけども、、、「それ乗った!みんなで頑張ろう!」という感じにならない。それはきっと、そもそも経済成長なんて無理という考えからかもしれないし、辛そうに働く大人を見て経済成長しても幸せになれないんじゃないか?という疑問からかもしれないし、競争が激化している資本主義社会の中で戦うことに疲れてもう抜け出したいという思いからかもしれない。いろいろ原因はあるかもしれないけど、僕は根本にあるうまくいかない原因は「あるがままの自分で生きることができない」ことにあるのではないかと最近思うようになりました。今の世の中、どうしても「競争」することを求められます。もちろん健全な競争はあってよいと思います。でも、多くの人は周りの目を気にし、他人と「比較」することをしてしまう。そして、他人に認められないと自分に価値を感じることができなくて、自分の心の声をいつも置き去りにし、この社会の中で「武装」して生きている。

だからこそ、今の社会の「外の世界」を自ら創るべきだと思うのです。素の自分でいられて生きていくことに安心感がもてる場です。周りの評価なんか気にしない、自分の内から湧き上がってくる声を大切に生きるフィールドです。決して僕は今の社会(≒資本主義)を否定していません。一歩外にでた、資本主義の世界を活用するフィールドが必要だと思っています。

◆超人を目指す、共創プラットフォーム始めます。

超人を目指す人が増えたら、きっと「外の世界」ができると思っています。そして、このフィールドで、自分の内なる声に従い突き進む、そんな超人を目指す人と共に、自らも、そして時には共同してプロジェクトを立ち上げる。そのための共創プラットフォームを創ろうと思います。

いったい、どんなプロジェクトを立ち上げるのか。
それは、地域に良いことで、内発的動機からくるもののみ。
単純に儲かりそうだからやる、とか、これ映えそうだし注目集められそうだからやる、というのはNG。それは中の世界でやることにして、この外の世界では、とにかく、自分の住む地域にとって良いことで、自分の中から湧き上がってきてしまってどうしようもないことをやる。

そんなプラットフォームにしていきたい。

「共創プラットフォーム」
10年前のちょうど今頃、会社を辞め独立した時につけた僕の屋号。当時このように描いていたわけじゃないけど、本来の共創プラットフォームに導かれている様な気がします。やっぱり時間は未来から流れているんだと、感じます。




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