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割れた茶碗を金継ぎする〜地味な作業〜

前回、動画が間に合わずテキストでのみ解説となりました。

今回、遅まきながら動画ができてきましたが、単調な作業です。ドラマなどで主人公が輪島塗の職人さんだったりすると「何回も塗り重ねて艶を出すんやー」みたいな表現がよくされるので、イメージ的に漆は何回も塗り重ねるんだなって理解されてますね。

下地の作業は地味すぎて「地の粉サビつけを2回やったら水研ぎやって木地固めしろよ。次は切り粉サビ2回やで、研ぐの忘れんなよ、それから木地固めだぞその次は砥粉サビな、研いだら木地固めしろよそれから」というドラマはあまり面白くなさそう。艶のないこげ茶だけの仕事だし。

だけど、リアリティショーとしてのまさこの金継ぎ動画では、面白くない作業もあまり飛ばさず公開しています。やってる私が面白くないとか地味とかを連呼するのは大問題なんですが、正直なところ、私は面白いと思ってやってます。実際面白いし別に飽きない。毎回同じ作業をしてるようで、大袈裟でなく同じ作業は一つもないですよ。状況を見て、作戦を立てて、実行してみて、「やってみたら想像と違った!」からの、作戦立て直し!みたいなことはよくあります。作業中も脳はいつも考えています。

やっぱり状況を見極めて、次の行動を組み立てるのが一番難しいですね。いろいろなお教室で学んでおられる方も、手先をうまく使えるように鍛えながら、次の段階では自分なりに「次はどの一手を打とうかな?」と考えると、それ楽しいですよ。漆の作業は失敗しても後戻りできるので、何度でも試して失敗して改善すると良いと思います。

今回は動画の解説が前回に済んでるので、日々の思いをつらつらっと書いてみました。

動画とリンクするテキストは前回分をご参照ください。

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京都の金継ぎ教室 まさこの漆
http://urushi.ojaru.jp/​​​​​​
毎週金曜日に更新!!
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