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【備忘録】息子の不登校 ~⑨遠足に参加するまで~

自分の備忘録として、息子の不登校の記録を残しています。
二学期に入り、ほんの少しだけど変化した息子については、こちらの記事で紹介しました。

その後も順調に放課後登校を継続し、つい先日になりますが、10か月ぶりに教室で授業を受け(30分だけですが苦笑)、遠足に参加しました。
今回は、遠足に参加するまでについて書きたいと思います。

◆学校の協力に感謝!

放課後登校に一人で行くようになり、後は学校にお任せ!といった気持ちになっていました。
そのうち、『〇曜日に給食を食べに行くから、お母さんついてきて!』と言い、担任と予定を決めて帰ってくるようになりました。
久しぶりに学校に出向くと、見慣れない先生が「よく来たね!」と声をかけてくださり、私にも挨拶されました。
養護教諭と保健室付きのスクールサポーターさんでした。
一緒に給食を食べてもいい?とスクールサポーターから確認され、息子はすんなり承諾。
三人での給食二回目の日、昼休みになった途端、担任がクラスメイト二人を連れて、鬼ごっこしに行こう!と誘いに来てくれました。
担任からは放課後登校の際に、誘いを受けていたようですが、クラスメイトが一緒に来てくれたことにかなり動揺してました笑。
でも、断るのは失礼だと思ったようで、「行ってくる!」と元気に遊びに行きました。10か月ぶりのクラスメイトとの交流でした。
私も予想外の展開に唖然としてしまいましたが、戻ってきた息子の晴れやかな表情に、自分のことのように嬉しさがこみ上げてきました。
昨年度は行事がほとんどできなかったので、小学二年に一度しかない遠足に参加させてあげたいと担任は思ってくださったようで、段階的に息子を導いてくれているようでした。
給食を食べに行くたびに、校長先生や教頭先生が代わる代わる相談室に来てくださり、息子に声かけしてくださいました。
担任をはじめ、学校全体で息子の状態を見て、対応してくださっていることに本当に感謝の思いでいっぱいになりました。

◆学校に行きたい!と息子が泣いている?!

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遠足の前日に、給食の予定が入り、いつものように学校に出向きました。
昼休みにグラウンドでクラスメイトと遊ぶことにも慣れ、元気に戻ってきた息子に、『5限目に遠足の説明するから、教室に来てみない?』と担任が声をかけてくださいました。
しばらく考えて、「行ってみる!」と決断した息子。
10か月ぶりに、クラスメイトもいる教室に入り、30分程度説明を聞くことができました。しかも私の付き添いなしで。
いくつものハードルを短期間でピョンピョン飛び越えていく息子。
大丈夫かな?無理してないかな?とまた心がザワつく私。
そんな私を試すように、遠足前夜、耳下腺が痛いと息子が言い出しました。
おたふくかぜ?溶連菌?いや、もしかしてストレス?!
いろんなことが頭をよぎり、熱出たら遠足行けないね・・・と思わず口にしてしまいました。
その言葉に、『遠足行きたい!学校行きたいよ~』と泣き出す息子。

えっ?!学校行きたいって泣いてる?!
前は学校に行きたくない!って泣いてたのに・・・

何だか急におかしくなって、息子にそう伝えたら、息子も泣き笑い。
遠足行きたいから、朝から痛かったけど言わなかったんだと息子。
そっか、そっか・・・遠足に行きたいって思えて良かったね。
大丈夫だよ、少し様子みようね!で良かったのに・・・
またやらかしてました苦笑。

◆遠足当日

一歩踏み出す

遠足当日、「ドキドキする!!」と起きてきた息子。
前日に教室に行けたことで、緊張感は半分くらいまで下がったと言っていたのに・・・さすがに当日は緊張するよね、それが自然な反応と感じたので、わかるよ!わかる!お母さんに手伝ってほしいことあったら言ってね!と伝えました。
出発予定時間になり、「どうしよう、行きたい。でもやめようかな・・・」と涙ぐむ息子。
一人で登校すると言っていたので、どう対応しようか、私も迷いました。
今でも、今回の対応が良かったのか、後悔も残っていますが、学校に行ってみて決めたら?一緒に行ってみる?と声かけしました。
行かない選択をして、一日中悶々とする息子を見たくなかっただけかもしれません。
学校に着くと、養護教諭が声かけしてくださいましたが、給食の時のように笑顔を見せる余裕なく、固まっている息子。
登校渋りの再燃に懐かしさがこみ上げ、よく毎日付き添いしてたなぁとしみじみ思い返していました。
私は玄関から先に入れない息子に自分で決めるよう伝え、車で待機することにしました。
校長先生がずっと息子について、声かけしてくださっている様子を車の中から確認しつつ、玄関から校内に入れないまま、出発時間になりました。
私の方に走ってくる息子。
校長先生にクラスの指示を任せて、担任が追いかけてきてくれました。
しばらく黙り込んだ息子は、担任と私に「決めた!僕、行く!」と言い、クラスメイトの集団に向かって歩き出しました。
担任と喜びを分かち合い、私は帰宅しました。

動物園の飼育員さんのお話を聞き、その後園内を見て回り、芝生広場でお弁当を食べ、お友達同士で遊び、遠足を満喫して帰ってきました。
担任いわく、午前中は季節外れの暑さと緊張で元気がなかったが、お弁当を食べる頃には、傍から見ていても楽しそうに過ごしていたそうです。
「行けた!結構楽しかった。行って良かった。疲れた~!!」
と話していましたが、元気いっぱいでした。

◆遠足当日を振り返って・・・

今回、朝の登校渋りに、私は結局付き添うことを選択しました。
学校に行ってからも、どう対応するのが良いのか、とても迷いました。
HSC気質の息子にとって、協力していただいている先生方にとって、私はどうすることが良いのだろうと・・・
待機する車の中で、必死に自分の心の声を探りました。
息子が心配でたまらない。
それは、これでまたエネルギーを使い果たし、ダウンする息子や辛そうな息子を見るのが辛いからでした。
そして、自分の対応のせいで、そうなったらどうしようという不安もありました。
自分の気持ちに気づけたら、対応の正解はないんだ。息子は大丈夫。
息子が今日どんな経験をするかはわからないけど、それは息子にとって必要なこと。その機会をちゃんと与えてあげなきゃいけないんだと思えました。
息子を信じよう!
そう思えたら、私自身がスッキリして、息子を見守ることができました。

朝、付き添い登校をせずに、欠席連絡をすることもできたかもしれません。
遠足に行かなかった場合に味わうことになった気持ちを、息子に経験させることも必要だったのかもしれません。
正解は誰にもわからないけど、私の選択を後押ししてくださるような、学校の先生方の対応や言葉かけに私自身が本当に救われました。
もちろん、このまま順調に・・・とはいかないということが痛いほど、遠足に参加することで見えた面もあります。
遠足に参加できたことは、すごく大きな一歩ではありますが、それを良いこと喜んだり、息子を褒めたりはしたくないと思っています。
自分で行くと決めることができて、それをやり遂げることができて良かった。でも、行けないあなたでも、お母さんはOKだよと言ってあげられる母親でありたい、そういう母親になりたいと思っています。
まだまだですが、以前より成長できた自分を認めようと思っています。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。


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