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スタジアムを夢を与える場所へ#2【inガンバ大阪】

約1ヶ月ぶりの更新となりました。
第2回となる今回は、ガンバ大阪のスタジアム「パナソニックスタジアム吹田」に行ってきました!大阪在住中の私にとって馴染みのあるスタジアムですが、ガンバ大阪さんの試合で来場するのは今回が初めて。(過去2回は日本代表の試合)
天皇杯ということもあり、ブースの出店はほとんどなかったため、ホスピタリティの観点を中心に今回は発信していきます

1.来場者の推移

まずは2015年以降の入場者数の推移のデータ(J.LeagueDate Site参照)

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2016年パナソニックスタジアム吹田が完成し、その年の来場者が増加した一方、翌年以降は来場者低迷。そこで2018年からデジタルマーケティングと集客イベントに注力。すると翌年から来場者の増加に繋がった。

その結果、2019年のシーズンについては、過去最多の平均27708人の来場者を記録し、この記録は2019シーズン全クラブの内3番目にの数字を達成。

データ活用によって来場者が増えたという要因がある中で、スポーツビジネスの商材の1つであるスタジアムがどのような設備、ホスピタリティがあるかを来場して気づいた面を伝えたいきたい。

2.スタジアムホスピタリティ

【スタジアムまでの移動】

最寄り駅は、万博記念公園。

移動時間は大体15分ほど。その道中にはエキスポシティという商業施設があり、ショッピング、グルメ、映画など幅広い分野の施設がある場所となっており、スタジアムに行く前に多くの方が利用させている姿を見た。

スタジアムで1日中楽しんでもらうということは現状難しい中で、スタジアム周辺にショッピングモールがあるだけで、家族連れで来れることはもちろんのこと、遠方から来られた方も楽しんでいただけることで、より吹田に多くの方が来場して頂き、地域活性化にエキスポシティとパナソニックスタジアムの2つが大きく貢献していると感じた。


【スタジアム周辺について】

①階段

スタジアム到着後、まず目につくのが大きな階段。

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各階段ごとに入場ゲートが設置されており、この階段を上がり場内に入っていく。来場するタイミングはそこまで大きなメリットはないかもしれないが、帰宅時出口が狭く、なかなか帰宅することが出来ないことを他のスタジアムで感じたことがある方もいらっしゃると思う。そんな中でパナソニックスタジアムにおいては大きな階段があることでスムーズに帰宅することが出来るのは来場者にとってストレスの軽減になると思う。もちろん帰宅時だけで災害時にも速やかに避難することが出来ることも大きな利点だと感じた。(4万人が8分間で避難することが出来るように設計されているそうです)
→参照記事に記載されています。


②座席への案内について

新規来場者を増やす、リピートして頂く中で重要な点としてあるのが座席への案内。初めて来場される方に自身の座席までスムーズに辿り着けるかがスタジアムホスピタリティで重要な点だと考えている。そんな中でパナソニックスタジアムでは、来場者にわかりやすくするための工夫が多くなされていた。

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座席図がこのような形になっており、まず来場者はAの1番、Bの25番などのブロックを見ることから始める。それがわかりやすく書かれており、且つ頭文字と数字の被りがないため、座席に迷うことが少ない。

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さらに通路の柱ごとに全体図や座席の位置がわかる見取り図、ブロックの数字が柱ごとに記載しているため初めて来場した方にとってもわかりやすいと感じた。今回試合観戦を行ったのが天皇杯の試合だったこともありゲートごとに係の方が立っていないため、聞くことがなかったがホームゲームになると誘導してくれる方もいると思うので初めてスタジアムに来られる方もスムーズに座席につくことが出来るだろう。


③ピクトグラム表記による位置・見分けやすさ

オリンピック開会式で使われ、日の目を浴びることになったピクトグラム。
言葉が通じなくてもそのデザインを見るだけで意味が通じるのは、どのような人にとってもありがたいことだと思う。

パナソニックスタジアムではスタジアム内に多くのピクトグラムが活用され、来場者にどこに何があるのかが一目で伝わることに繋がっていた。

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多くの来場者が来られる中で文章やPOPなどで来場者に情報提供を行う事は難しい側面が多くある。しかしピクトグラムの活用によって、見るだけで伝わるということは、当たり前のように感じているかもしれないが、以外にも多くの方にとって嬉しいホスピタリティだと感じた。


④トイレの数

ハーフタイムに多くの方がトイレに行き長蛇の列になることがスタジアムにおいてはあるあるの光景である。しかしパナソニックスタジアムではその軽減に繋げるために多くのトイレがスタジアムにある。 

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先程も載せたスタジアム全体図だが、多くのトイレが設置されている。

ここにあるだけで、男性12か所・女性16か所があることがわかる(二階にもトイレがあるのでもう少し多いかもしれません)。

これは他のチームには無い利点であり、多くの方々サッカーを観戦するため、非日常を味わうために来場されているからこそ、トイレでの待ち時間が少なることは、より来場者にとっても楽しんでいただける時間が増えるということ。トイレが多いことは男性女性にとってありがたい事であり、どのトイレも奇麗なので多くの方が使いやすく利用できていると思います。

個人的にはアウェイ席側に多くのトイレがあることは大阪ならではの「おもてなしの精神」を感じました。笑

3.来場して感じたこと

これまで何度も来場した経験のあるスタジアムですが、2つの魅力を感じました。

1.スタジアムのカッコよさと当たり前の基準の高さ
2.スタジアムの様々な活用

1つ目については久しぶりに来場しましたが、やっぱり良いスタジアムだと改めて痛感しました。どんな場所から試合を見てもここが日本のスタジアムかと疑うようなレベルの景色から試合観戦できることは何度来場しても特別な気持ちになりました。

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これまでスタジアムのカッコよさや雰囲気ばかりに目が行きがちでしたが、ホスピタリティ向上のためにスタジアムの構造、ピクトグラムの活用などあまり気づきにくい。

今回その視点でスタジアムを見る中で、一つ一つの基準が高いと感じました。トイレの設置数、ピクトグラム表記にしても他のスタジアム以上に数が多く、その部分を見ると基準の高さを個人的には感じました。だからこそスタジアムの満足度が高まり、リピート回数にも直結しているのではだろうか。

2つ目に関しては、パナソニックスタジアムでは試合以外でも多くの活用を行っている。テレワークをスタジアムで行える「パナスタワーク」、結婚会場として活用できる「スタジアムウエディング」、先月には「防災キャンプ」を行い、スタジアムの防災対策やピッチでのキャンプ、アウェイゲームの試合観戦など様々な体験が出来るイベントも行われた。

さらに今年は新型コロナウイルスで成人式が屋内で開催することが難しいため、成人式の会場としてパナソニックスタジアムを活用した事例もある。

このように試合日のスタジアムだけでなく、イベントや地域貢献の活動を通して地域の方の非日常体験、防災意識の向上などに貢献し、より幅広い活用を進めている。

「スタジアム=試合を楽しむ場所」ではなく、「スタジアム=地域の課題と人を繋げる場所」へと変化していることを感じた。

このようにスタジアムに来ることが楽しみになるようなスタジアムでありながら、地域貢献にも寄与しているスタジアムは現状では数少ないと思うので、完成後4年ほど経過していますが、また来場したい・ここで試合が見たいと思えました!

余談ですが、今回の対戦相手が浦和レッズさんだったのですが、サポーターさんたちの熱量が凄いなと改めて感じました。

なぜそう思ったかというと・・・

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こちらの写真にもあるように、青の座席を赤に変えるためにビニール袋を被せてチームカラーに変えることを行っていました。

アウェイの地でここまで行動を起こす浦和レッズのファン・サポーターの方々の凄さを感じました。今年出来れば、埼玉スタジアムに行く予定なので、その時が非常に楽しみになりました!

4.まとめ

パナソニックスタジアムに来場し、個人的にはガンバ=カッコイイのイメージがあるのですが、パナソニックスタジアムではスタジアム自体のカッコよさもありますが、小さな気づかいが多くありそれによってスタジアムの魅力が高まっていると感じました。

また試合以外での活用が多く行われており、スタジアムを中心とした地域貢献と人を繋げるハブとしての役割を担っていることを感じ、スタジアムの在り方の変化とこれからが楽しみになりました。

今回は天皇杯だったため、スタジアム周辺のイベントなどは無かったのですが、次回はリーグ戦でのパナソニックスタジアムに来場し、イベントや地域との関わりについて学ばせていただきたいと思います!

ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
このnoteでは、今後も定期的にスタジアムホスピタリティについての投稿を行います。
スポーツ業界がより、多くの方に夢を与える場所であり続けるために今後もその力添えになれるよう、頑張ります!!

【参照資料】


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