見出し画像

スタジアムを夢を与える場所へ#1【㏌名古屋グランパス】

今回は名古屋グランパスのスタジアム、「豊田スタジアム」に行ってきました!近年来場者数が増えていて、且つ順位も右肩上がりのチームについて、スタジアムでのホスピタリティと外部での取り組みについて書いていきます。

1.来場者数の推移

まずはここ直近5年の入場者数のデータ(J.LeagueDate Site参照)

画像1

コロナ前までは順位に関わらず年々増加傾向

コロナ渦中に関しても来場制限がある中でもJクラブの中でも上位の来場者数にあたる。

来場者数が増加傾向にある要因を分解していくにあたり、まずはスタジアムについて来場した際に気づいた側面から伝えていきたい。

2.スタジアムホスピタリティ

【スタジアムまでの移動】

最寄り駅は豊田駅。

移動までの時間は大体20分程度と駅から近いとは言い難いが、道中の旗やポスターなどが多く掲載されていることでスタジアムまでの道のりを飽きさせず、むしろ楽しみになってくる雰囲気が作り出されていた。

画像2

画像3


【スタジアム周辺について】

①入場ゲートの看板

スタジアムに到着し、まず目に入ったのが座席ごとの入場ゲートが掲載された看板。スタジアムに来た際に、最初に見る位置に入場ゲートが掲載されることで、ライト層でも自分の入場ゲートがどの位置にあるのかがひと目でわかる。

画像4

ちなみにこの看板はスタジアム周辺に三ヶ所設置されていた(入口、バックスタンド入場ゲート付近、メイン入口付近)。もし忘れてしまった際も、人の目につくエリアに設置することで再度確認しやすく、現在地もボードごとにあるため、現在地から入場ゲートの行くまでどちらの方から回る方が速いのかわかることは以外に有り難い部分なのではないだろうか。


②等身大パネル

スタジアム外を周回していく中で等身大パネルの多さに驚いた。
選手の等身大パネルはもちろんのこと、グランパスくんのパネル、そしてあまり見ることが無かった選手の集合写真、チアの写真も掲載されていた。ここでただ掲載するだけでなく、スポンサーの紹介もついているところが、パートナー企業にとってもメリットに繋がっているだろう。

画像4

画像5

画像7


この等身大パネルで最も良いと感じたのは最後の写真にある、
「帰宅時にライトで点灯してくれていること」である

一見当たり前のことだと思うかもしれないが、以外にこれをしているチームは6か所回ってきた中で初めてだった。正直、スポーツチームの運営で帰宅時は片付けと同時並行して行うため、お客様対応が試合開始前に比べると劣ってしまう傾向がある。そんな中で、帰宅時もライトで点灯することで、試合前は長蛇の列で撮ることが出来なかったが、帰宅時も写真を撮ることが出来る。当たり前で、小さい部分だが、ここにお客様を少しでも楽しんで帰って頂く、心構えを感じさせれた部分だった。

③ゴミ回収袋配布
試合開始前のスタジアム入り口付近にスタッフの方がゴミ袋の配布を行なっていた。
グルメや飲み物を飲食することが多いスタジアムでは多くのゴミが一人一人出てしまう。
そのためゴミを何度も捨てに行く、座席にゴミを忘れる方も多くいられる。
その対策として、スタジアム入り口付近で、ゴミ専用の袋をお渡しすることでゴミの回収だけでなく、その他のアクシデントにも対応することで出来る。
1万人のお客様一人一人にクラブスタッフがお渡しするだけでも、クラブとサポータとのコミュニケーションにもつながり、小さな気遣いをしているんだと感じた。

画像8


④キャップ回収
最近では多くのクラブが行なっているキャップ回収。
名古屋グランパスでは、集めたキャップをワクチンに変える取り組みを行なっていました。
その他にもエコステーションブースを大きく作り、様々なごみの分別を積極的に行っていました。
ブースを観察していると、会場で出たゴミを回収しているだけでなく、自宅からペットボトルのキャップを持参されているサポーターの方もいらっしゃいました。
これはグランパスが行なっている取り組みがサポーターの方々にも浸透しており、スポーツクラブとしてスポーツ興行だけを行うのではなくスポーツを中心とした地域活動に参画出来ていることを意味していると感じた。

画像8

⑤入場ゲート付近の案内
スタジアム入場ゲートは5カ所ほどある中で一番多くの方が来られるメインとバックスタンドのゲートには入場後に大きな案内図があった。座席によって番号が割り振られており、その番号に沿ってどちらの方向に進むべきかが一眼で分かる。この案内図が入場ゲートの目の前に大きく設置されていることで、多くの方に目につき、最も知りたい情報が瞬時に知ることが出来る。
ライト層の方は座席がわからない場合でも、この案内図である程度の位置まで行くことができ、その周辺には案内担当の方もいらっしゃるのでスムーズに座席に行く事ができる。
先ほどの座席ごとの入場ゲート看板が多く設置されているように、お客様がどこで迷われるか、どの位置に設置することで多くのお客様に情報を知らせることが出来るか工夫がされていると感じた。

画像9


3.スタジアムイベント

この試合はレディースデーを開催しており、女性来場者向けのイベントも多く開催されていた。

画像10

多くのクラブでも採用されているレディースデー。
グランパスでも例年行われているのですが、2020・2021年のシーズンではそれぞれ2度に分けて開催を行なっているクラブは数少ないのではないだろうか。
国や都道府県によって来場者数が制限されていることを受け、より多くの女性の方にこのレディースデーを楽しんで頂くために、2度開催を行なっているのだろう。
サポータの方々が楽しみにして頂いている恒例の一日だからこそより多くのサポーターの方に来場し、そして楽しんで頂くためにこのような形で開催しているのは、本当にお客様を大切にされている証だと感じた。

4.スタジアムに来場して感じたこと

実際にスタジアムに来場してこれまで伝えてきたこと以外に感じたことが2点ある。

1.来場者の年齢層が満遍なく来場されている?
2.ユニフォームを着ているお客様の多さ

1つ目の「来場者の年齢層が満遍なく来場されている」については、クラブによっては男性来場者が多いクラブや年配の方が多いクラブが多くある中で、グランパスでは家族で来場されているお客様が多くいる印象があった.それは子供と両親という形だけでなく、両親と20代ぐらいの方や20代くらいの子連れの方など、これまで来場してきたスタジアムとは異なった年齢層が来場されていた。
私の推測になるが、年齢層や性別に合わせたイベントを断続的に行なっている結果なのではないかと考える。
例として、今回のレディースデーのイベントはもちろんのこと、連勝中に来場されているお客様に配布する「勝利の女神クーポン」、親子向けイベントである「キッズワンダーランド」などターゲッティングに合わせたイベントを次々と開催している。

このようなイベントを単発で行うのではなく、メインターゲットに向けたイベント+その他の年齢層にも楽しんでいただけるブースを行うことで、幅広い年齢層にアプローチを行えているのではないだろうか。
その結果、親子や女性のお客様リピート率が高まることで、来場者の年齢層の幅が広がっているのではないかと考える。


2つ目の「ユニフォームを着ているお客様の多さ」とはそのままの意味であるが、10000人の来場者がいる中で、私服の方をあまり見ないことに驚いた。レディースデーとして来場者にガールズユニフォームの配布があったとはいえ、それでも多くの方がユニフォームを着用されていた。
ユニフォームの着用率が高いことで、スタジアムカラーがより際立ち、スタジアムが特別な雰囲気作りに繋がる。そうなるとライト層のリピートがしにくくなることの対策として、来場者配布のスペシャルユニフォームの配布が積極的に行われている。

配布については、大きな費用がかかるが、スタジアムで作り出したい雰囲気作り、そしてそれを来場者の方に楽しんで頂き、リピートして頂くための未来の投資としてグランパスでは考えていのではないだうろか。
その結果が来場者の増加とファンサポーターの増加に繋がる一つの要因なのではないだろうか。

5.まとめ

今回来場させて頂き、年々来場者数が増加している理由を感じるホスピタリティ、イベント、取り組みをスタジアムに行くからこそ知ることが出来ました。
特に座席、入場ゲートの位置取りと夜でもパネルで写真を撮ることができるライトについては、即実施できてあらゆる層のホスピタリティを高めることができるのではないだろうか。
個人的な意見ですが、初めて来場した自分が、「また来たいな」と思えていることが来場者増加につながっているスタジアムの場づくりが出来ている証拠なのだと感じます。
今後も名古屋グランパスの進む先にどんなスポーツチームのあり方があるのかが非常に楽しみです!

今回はここまで読んで頂き、ありがとうございました。
このnoteでは、今後も定期的にスタジアムホスピタリティについての投稿を行います。
スポーツ業界がより、多くの方に夢を与える場所であり続けるために今後もその力添えになれるよう、頑張ります!!

【参照資料】


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?