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1本杖と多点杖の違いについて

新年度となり早1ヶ月となりましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか?


新しい環境で頑張っていらっしゃる方もいるでしょう。


はたまた、同じ環境でも心機一転頑張っている方もいるでしょう。


かくいう私も、今年度から医療保険から介護保険分野へ異動となり日々奮闘しているところです。


職場によっては、新入職員も入ってきて何かと慌ただしいかもしれませんが、ぼちぼちやっていきましょう。


今回は、私自身患者さんやそのご家族から度々聞かれることがあったのですが、1本杖と多点杖の違いについて書いていきます。


それぞれの杖の特徴などを知ることで、選ぶ際の参考になれば幸いです。


それぞれの杖の特徴について

1本杖は、1つの先端部分を地面につき歩行を支えるための杖です。
多点杖は、複数の先端部分を地面につき歩行を支えるための杖です。


ちなみに、多点杖には4本脚式のものや3本脚式のものなど種類も様々あります。イメージできるとは思いますが、4本脚式のほうがより安定性が高いです。


さらには、それぞれの杖でもグリップの太さや素材の違い、杖の棒の部分の太さの違いもあります。


そこをふまえて、1本杖と多点杖の特徴について簡単にまとめました。

1本杖について自立は不可と書きましたが、こういった形↓での杖置きもありますので参考にしてください。

多点杖についても垂直につかないといけない(多点のため)と書きましたが、こういった形↓の杖もありますので参考にしてください。



値段について

値段については、1本杖の方が比較的安く、100均にでも売っているので購入はしやすいのかなと思います。


Amazon価格ですが・・・
1本杖では

多点杖では


それぞれの適応について

1本杖と多点杖の適応について

①患側(悪いほう)の支持性のみが乏しい場合は、1本杖
②体幹のバランスが悪い場合は、4点杖から
③歩行練習初期や高齢者の場合は、多点杖から始めて1本杖へ移行していく。

〜理学療法テキストV  日常生活活動(ADL) 千住秀明 他 第2版〜

多点杖においては、高齢者だと上手くつけない可能性もあるため、その方にあわせて使用していきましょう。



おまけ

ここからはおまけになりますが、杖の合わせ方について書いていきます。

○杖の合わせ方

杖を合わせるときは原則立った状態で行います。
合わせ方としては主に2つあり

①床面から足の付け根までの長さ

図:快適空間スクリオHPから引用、編集

②腕を垂直に下ろした時の手首の長さ

図:快適空間スクリオHPから引用、編集


腰が曲がっている方(円背)に対しては、上記のように合わせると長さがあわないことがあります。


そのような方に対しては
①無理のない範囲(軽く)で背中を伸ばしてもらいます。
②腕を下げ、肘を曲げやすいところまで曲げてもらいます。
③そのときの手から地面までの長さ

で合わせていきます。

その方の使いやすさに応じて調整していきましょう。


まとめ

本日は1本杖と多点杖の違いについて書いていきました。


それぞれの杖の特徴として
1本杖は免荷機能は低いが、利便性は高い。
多点杖は免荷機能は高いが、4点脚式の場合はとくに垂直で体重を支えないといけない。歩行の安定性としては高い。
となっています。


上記のような特徴があるため、その方の体の状態やニーズにあわせて選ぶことが重要です。


今回の内容が少しでも参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

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