群盲象を評す から学ぶこと
こんにちわ。
先週からパラリンピックが始まり、オリンピック同様連日選手たちの熱戦が繰り広げられていますね(今日が最終日でしたが・・)。
全国的にコロナウイルスの感染拡大がありますが、選手や大会関係者の皆さん含めパラリンピックが無事に終わることを願っています。
さて、今回はインド発祥の寓話でもあります「群盲象を評す」について書いていきます。
寓話とは
比喩によって人間の生活に馴染みの深いできごとを見せ、それによって諭すことを意図した物語です(wikipediaより)
この寓話から学ぶことを含め深掘りしていきましょう。
群盲象を評すとは?
群盲象を評すの内容ですが、象を見てきた6人の盲人が王様に向かって象の感想を述べるといった寓話です。
それぞれ象の足や鼻、牙、耳、お腹、尻尾を触った後に
・足を触ったもの→象とはあたかも木のごとし!
・鼻を触ったもの→象とはまさしく蛇みたいなものである!
・牙を触ったもの→象とは槍のようなもの!
・耳を触ったもの→象はまるで扇そのものだ!
・お腹を触ったもの→象はまるで壁じゃないか!
・尻尾を触ったもの→象はまるで縄みたいなものだ!
と6人それぞれが違う感想を話しました。
その後6人は言い争い、自分の言い分を譲ることはありませんでした。
するとそれを見ていた王様が6人に向かって言いました。
「あなた方はみんな正しい。あなた方の話しが食い違っているのは、あなた方が象の異なる部分を触っているからです。象はあなた方の言う特徴を全て備えているのです」
といったような内容です。
ここから得られる教訓とは?
この寓話から得られる教訓とは、多面的に物事を知ることの重要性です。
どういうことかというと
6人の盲人たちはそれぞれ象の一部分のみのパーツを触っており、みんな少しずつ正解ですが間違っている状態(物事や人物の一部分だけを理解して、すべて理解したと錯覚してしまう)です。
そのため一部だけの情報(象の足や鼻)で全部(象そのもの)を知っていると思うのは危険だということです。
具体例から考える
寓話から得られた教訓を日常生活や普段の臨床場面から考えてみましょう。
【日常生活】
近年インターネットの普及により簡単に多くの情報を手に入れることができるようになり、特にネットニュースやSNSでは情報の切り取りが多々みられています。
私もインパクトのある見出しがあるとついついクリックしてしまうこともありますが、情報の偏りに気をつけないと寓話にある6人の盲人たちのようになってしまいます。
効率的に情報を手に入れることもいいですが、ネットニュースやSNSをみる際は記事の一部だけではなく、前後関係などの文脈を考えていく必要がありますね。
【臨床場面】
腰痛を例に考えていきましょう。
アプローチを行う際に、腰だけ診てて良くなるケースと良くならないケースがあります。
これは腰痛を起こす要因に
・体幹や下肢の機能低下
・心理社会的要因
・骨折や腫瘍
などがあり、当然ながら腰痛といっても複数の要因が絡み合っています。
「木を見て森を見ず」という諺があるように、局所だけでなく(もちろん局所も大事!)全体も診るようにしていきましょう。
まとめ
今回は「群盲象を評す」という寓話について書いていきました。
この寓話からは特に、多角的な視点を持つことの大切さを学ぶことができますね。
「自分が見ている世界は全体のほんの一部かもしれない」
常日頃からそういった物事を俯瞰してみていけるように私自身も意識していきます。
上記の内容は私が感じたことでしたが、読み手が違えば別の解釈もあるかもしれません。
今回の内容を通して、あなたはどのような解釈をしましたか?
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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