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銀行での失敗談

こんにちは。お金持ち父さんプロデューサーの森 雅士です。

今日は、銀行員時代の失敗談をお話します。

①接待で飲みすぎて遅刻
 私が外回りに出たばかりの3年目のときのことです。初めて、お客さんの接待に支店長と行きました。めちゃくちゃ緊張しました。1次会では飲めない梅酒を飲み(みんなが頼むから流れで・・・これが悪夢の始まり)、お客さんのお酒が無くなる前に注文しなきゃ!とグラスをずっと凝視しつつ、話を聞きつつ、笑いつつ、、、味は全く記憶に無いです。2次会では、場末のスナックで、カラオケを歌わされ、支店長もお客さんも聴いてないし、めちゃくちゃ席から離れた場所にマイクあるし、、、。声が全然でなくて、関係ない他のお客さんから野次られました。ビジネス街には似合わない独特のお店でした。こんなお店あったんだと驚きましたが、トラウマになりそうでした。
 そんな接待は3次会まであり(たしか・・・)、3次会も小さなスナックのような店でした。ようやく終わって、もはや何時かもわかりませんでしたが、自宅が同じ方角だった支店長とタクシーで帰り、途中からは一人になり、、、まででした、記憶があったのは。目が覚めたら、朝8時前。銀行は朝8時出社です。支店までは片道1時間弱。遅刻確定。めちゃくちゃ焦ります。しかも、その日は期末(決算期である3月と半期の決算月である9月をそう呼びます)の営業会議の日。ただでさえ、緊張感満載なのに、いつもの何倍も緊張感のある会議の日です。遅刻など許される雰囲気は皆無。頭の中、パニックでしたが、自分を見ると、私は昨日のスーツのまま。なんとか家にたどり着いて、ベッドで力尽きたんですね。笑。
 とりあえず別のスーツに着替え(今考えるとシャワーも浴びず、汚いですね。笑)、二日酔の中、駅まで猛ダッシュ! 
 支店に到着し、営業会議をやっている部屋に入った瞬間「終わり!」という声で、会議がちょうど終わったところでした。20名以上も営業がいる大規模な支店で私が一番下っ端です。先輩たちはみな一様に、遅刻した私を見てニヤニヤ。冷たい視線が刺さります。支店長のところへ行き、これでもかと頭を下げて謝罪。支店長も苦笑。「昨日、接待頑張ってたから仕方ないな」と笑って許してもらいました。
 本当に、寿命縮まりました。

②社長ブチギレ☓2
 これも3年目の話ですね。私が外回りに出た頃、人手不足や先輩社員が多忙すぎることもあり、とにかく、「ひとりで行って来い!」というシビアな状況でした。日本有数のビジネス街で、3年目とはいえ、担当しているお客さんもそれ相応の会社ばかりでしたが、融資のお断りで、別々の会社でそれぞれの社長を激怒させました。
 ルールもよくわかってなかったんですよね。誰も教えてくれないし、マニュアルはあったはずなんですが、そのマニュアルがどこにあるかも知らず。
 融資を断るのは、きちんとした説明が必要ですし、慣れも必要で、ペーペーのよくわかっていない私がひとりで行って、説明して良いものではないんですが、なんせ、上司が怖くて。笑。ひとりで断りに行って、社長さんを大激怒させました。一人目は社員の方の住宅ローンが通らなかったこと。こちらは、私が当時住宅ローンのことをよくわかっていなかったので、説明不足でした。後日支店長と謝罪。その社長もかなり怖かったので、申し訳無さもあり、それ以降足繁く通って最終的には仲良くなりました。ブラックモチベーションも必要です。笑。
 ※ちなみに、銀行の法人営業で住宅ローンをわかっていない人は結構います。分業が進みすぎて、研修もまともにないので知らない人が多いです。

 2回目は、1回目とはまた別の会社でしたが、法人そのものへの融資でしたし、しかもこちらから提案したものだったので、社長は激怒して、応接室から出ていってしまいました。こちらも支店長と謝罪。提案しといて、やっぱりダメでした、とペーペーの担当者が平然と言ってきたら、それは怒りますよね。今考えると、なんて失礼なんだと思いますが、経験も知識無く、とにかく上司が怖くて(笑)、思考停止で営業していたような気がします。その社長も器の大きい方で、許してくださいました。最後、異動の際も笑顔で応援してくださいました。感謝です。

 これ以外にもお客さんにたくさん怒られて、色々学びました。怒っていただいた方には本当に感謝です。それで少しはたくましくなったかなと思います。私はトラブル対応のプロ、謝罪のプロへと進む階段を登り始めたのは、この頃からですね。よくよく考えてみると、最初に仕えた上司に初めて褒められたのは、謝罪の仕方でした。本当に心から謝っているように感じる、と(感じる?いやいや、もちろん本当に申し訳ない気持ちを持っていますよ!)。
 お客さんをたくさん怒らせた経験は、その後の社会人人生に生きました。人はどういうときに怒るのか、私自身がよくわかってませんでした。良くも悪くも私はあまり怒らないタイプなので、鈍感なうえ、とくに怒る人の気持ちには鈍かったんです。私は、怒ってる時間がもったいなくない?と思うタイプです。そんな自分に怒ってくれた方々には本当に感謝です。怒るのもエネルギー使いますからね。

③何も無くただ遅刻
 これは、銀行を辞める直前の9年目のことです。朝起きたら、8時半(3年目よりひどい。笑。)。しかも前日お酒を飲んだわけでもなく、夜更かししたわけでもなく、本当にただの寝坊。笑。9年目ともなると、多少の図太さを身につけていて、もはやジタバタしませんでした。普通に支店には社員が来ている時間なので、支店に電話して、上司に「大変申し訳ございません!遅刻します!」と心を込めて謝罪しました。

上司「何かあったのか?」
私「いえ、お酒も飲んでいないですし、夜更かしもしてません。言い訳も何もありません。ただただ寝坊しました!」
上司「(爆笑)」

 あまりにも清々しい謝罪だったからでしょうか。直属の上司はただただ笑って許してくれました。9時半に到着。すでに銀行は開店してました。お客さんも来てました。そんな中、静かに入室・・・。

 その日は年末近い師走のある日で、お客さんたちとの忘年会が開催される日でした。これまた場末のスナックで。笑。

 支店に到着し、支店長にここ一番の謝罪。頭を擦り付け「申し訳ございませんでした!」と大きな声で。

 支店長は、「別にいいから。ただし、今日、カラオケ歌えよ」

 私「は、はい、、、も、もちろんです!(そうきたかーーーーー、また場末のスナックでカラオケかーーーー)」

 実は、この支店では場末のスナックでのイベントが頻繁にありましたが、私は後輩に押し付けたりあの手この手で、カラオケから逃げ続けていました。しかし、ついに逃げられない状況になりました。逃げ続けているとこうなるんでしょうね。

 ちゃんと歌いましたよ。後輩を巻き添えにして(最低の先輩ですね。笑)。忘年会なので、たしか30人くらいはお客さんがいたと思います。よく歌えました。人数が多いと、逆に開き直れますね。
 
 私はその後、寝坊したことを、深く反省・・・ではなく、何故寝坊してしまったんだろうということをずっと考え続けました。そして、正月に答えが出ました。

 「ただただ、その支店の仕事が嫌だったんだ!」

 その結果、年明けから転職活動を始めることになりました。

 場末のスナックでのカラオケは、もはや大丈夫です。今ではどんなに自分が下手くそでも平気です。気にならないです。人間というのは慣れる生き物です。こうして書いてみると、失敗した経験が今の自分に生きているなあと感じます。失敗経験を振り返って、今にどうつながっているか、考えてみるのも楽しいですよ。みなさんにもおすすめです。ただし、社会人として遅刻はダメですよ!笑。

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