「ウォーターサーバー」の営業を受けてみた
「営業を受けてみた」シリーズ
今回はショッピングセンターでの定番「ウォーターサーバー」
社名は書きませんが、メジャーな会社です。
今回も4つの営業プロセスに沿って分析していきましょう。
本来は
①アプローチ
②ヒアリング
③プレゼンテーション
④クロージング
ですが、
今回は
①アプローチ
②プレゼンテーション
③ヒアリング
④クロージング
という流れでした。
この時点で厳しいと思います。
やはり基礎は大事だなぁ、と感じました。
①アプローチ
定番のティッシュを渡された瞬間、
無難な「1つだけ聞いていいですか?」で足止め。
次が「ウォーターサーバー使ってますか?」という質問。
これ、まず間違いが「営業側のメリット」の質問なんですね。
質問に答えても、お客は何のメリットもないですよね。
「お客様のメリット+質問」にしてはどうでしょう。
例えば
「お得なキャンペーンがあと2日で終わるんですけど、
今ウォーターサーバーお使いですか?」
だと「限定性」をアピールできて、「損をするかも」の
「損失回避の法則(プロスペクト理論)」も含んでいます。
そりゃウォーターサーバーの需要がない人には刺さらないかもしれませんが、直球で聞くよりは効果的だと思います。
話を戻して、「ウォーターサーバー使ってますか?」に対し
自分が「いや」と答えると、プレゼンへ移行。
本来であれば「興味付け」をした方が良いのと、
「はい」で答えられる質問の方がいい気もします。
「普段お水飲まれますか?」など。
②プレゼンテーション
本来であれば②はヒアリングですが、とにかく足を止めて欲しいのでしょう。 いきなりプレゼン、しかも「価格」で攻めてきました。
「興味」「欲しい」「商品の魅力」も分からないまま価格。
残念なことに、順番がバラバラですね。
「普通、水って1本2000円なんですが、これは1400円なんです」
その後も「他社は高い、自社は安い」をアピール。
商品や水の魅力アピールはほぼなし。
ただ、この後良かったエピソードが1つ。
「今は、防災用に置いておく人が多いんです。
○年前のブラックアウトの時、水止まりませんでした?」
「あぁ、止まりました」
「そんな時も、自社は配達してたんですよね」
これはとても良いと思います。
生活のもの→防災のもの
と視点を変えることで
「今は何が起きるか分からないしあってもいいかも、、」と
少し心が動きました。
でも、残念なのが
「もし、何かの時にこの水があったらご家族は何て言いますか?」
「よかったね、って言うかもしれません」
など影響のイメージを膨らませたらよかったです。
「万が一の時に水がある」がゴールでは今一つ弱いですね。
③ヒアリング
そしてやっとヒアリングです。
「普段、コーヒーとか飲まれますか?」
「はい」
「お湯がすぐ出るんです。 いいでしょう?」
この「いい」はお客様に言わせた方がいいですね。
「お湯がすぐ出たらどうですか?」
「いいですね」
のように。
こういう全部営業側が先回りして話しちゃうパターン多いです。
良い点、魅力はお客様に直接話してもらいましょう。
あと、家族についてやっと聞かれました。
でも、その家族がウォーターサーバーを使うシーンがあるのかなど
ヒアリングは全くなし。
これだとお客様のニーズがわからず、一方的な商品の良さを「説明」するだけになってしまいます。
この後、少し反論しました。
「妻が、物を増やしたくないみたいなんですよねぇ」
「でも、これはA4くらいしか場所を取らないんです」
今は使わない「イエスーバット法」ですね。
「だからこそ、これなんです」と何か理由を用意しておいたほうがよさそうです。
④クロージング
テストクロージングも何もなく
「どうですか? 欲しいと思いましたか?」
「いえ」
「わかりました、こちらを奥様にお渡しください」
で終了。
⑤最後に
価格の説明が中心だと理論なので「左脳」です。
そこに訴えてもワクワク感が出ないんですよね。
もっと普段の生活をヒアリングして、どういう時にあったら良いか、
誰がどんな時にお湯や水を使うのか、その際これがあったら家族は何と言うか。 その喜んでいる家族を見てあなたはどう思いますか?
その喜びが月々○○円というように「感情」にお金を出すイメージです。
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