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え?どこ高出身なん?

【ラジオ体操191日目】

こんばんは。
郷に入らば郷に従えという言葉が示す通り、組織の一員として活躍するためには個性を捨てなければならない場面もたくさんあるということを頭では理解しているけれど、どうしても従えない不真面目人間コマリストです。


今日は『超ローカル文化への理解』というテーマで書いていきたいと思います。


”村文化”という言葉を聞いたことがあるでしょうか?


私が生まれ育った場所は、見渡せば300度くらいが山という田舎町で、山の位置で方角を確認できるレベルです。


この田舎町では、県単位ではなく〇〇地域という単位で、敵味方を見分けるような風習が残っています。


もちろん、声を大にしてよそ者扱いするわけではないですが、同じエリア出身であることを知ったとたんに『なーかーまー♡』という感じになる。


年齢が離れていようとも、同じエリア出身であるというだけで、急に距離が近くなるので、外部の方は仕事しにくいだろうなと思います。


今日は、お会いした2人の経営者が、この”村文化”に関係する話をされていて、おもしろいなと思ったので、備忘録的に残しておくだけの内容です。


村文化に興味がある方は覗いていってみて下さいね。

採用活動と村文化

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1人目にお会いした方は、30名程度の食品加工会社の社長さん。


この会社は、見渡す限りすべてが山というレベルの田舎町でありながら、採用活動に困っていないという驚くべきお話をされていました。


田舎町でも採用に困らない。これ興味ありますよね。


とはいえ、数年前までは非常に苦労されていたようで、ハローワークや〇〇ナビ、〇〇ディードなどに求人を出しても問い合わせすらなく、仕方なく人材派遣会社に頼っていました。


で、この社長がすごいのはここから。


人材派遣会社から採用した社員と関係性を築いてから、雇用条件を細かく聞き出していったんです。


この地域で、このくらいの年齢で、どんな職種に、どのくらいの給料であれば興味を持つのか。


これらの情報を整理し、人材派遣会社経由で雇用される条件と同じ条件でハローワーク求人を出したんです。


その結果、毎年10代~30代の社員を毎年採用できるようになった。


これ、何をしているのかというと、『地域住民が求める条件』をきっちり調べるためのツールとして派遣会社を上手く活用し、地域住民のウォンツに寄り添った求人内容に変えた。


まさに村人マーケティングがうまくいった事例だなと思います。

使われる言語が違う?

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さて、2人目は同じエリアではあるものの、少しだけ離れた町の接骨院オーナー。


この方の話は、ど真ん中ストレートで村文化のお話でした。


コロナ禍における現状など、一通りのことをお伺いした後に、出身地の話となり、私の出身が隣町であることを明かした途端でした。


急に警戒心のようなものが無くなって、古くからの友人であるかのような雰囲気に。


そして、語られた内容が非常に面白かったんです。


同じ県に住んでいても、こちらの方のエリア出身の方と話をする時は、「どこの高校出身?」という話題になるけれど、少し栄えたエリア出身の人と話をする時は「どこの大学出身?」という会話になるんだよね。


この会話の違いだけでも、相手との距離感みたいなものを感じてしまうし、出身大学を聞く場合は”ビジネスライク”な印象があるとのこと。


言われてみれば、出身大学を聞くというのはアイスブレイクみたいな会話ではあるものの、互いの能力を推し量るような意味合いで聞かれる内容でもあるため、少し警戒心を与えかねない。


事実だったとしても、対面している相手の大学よりも偏差値的に上だったりすると、少し嫌そうな顔をされたりするし、そのあとの会話でこちらが謙遜しないといけないような場面もあったり。


その点、出身高校を聞くというのは、共通の友人・知人がいないかなど、相手の共通点を広げる目的であることがほとんどなので、ビジネス感はあまり感じません。


ローカルトークで盛り上がりたい!みたいな感覚がありますよね。


つまり、同じ村の住人だということが分かるだけで、質問の内容や、使う言葉が変わって、旧知の友人であるかのように信頼感が生まれる。


田舎だけなのかもしれませんが、こういった特性があることを事前に知らずに営業行為などを行うのは、ビジネス的にも不利だなとあらためて感じました。


相手に会いに行くときには、相手の情報を調べる。これは常識かもしれませんが、「その地域の特性まで調べておく」ということまでやっておくと、人間関係はもちろん、成約率にも大きく影響するだろうなという気づきを頂けるお二方とのやり取りでした。


地方へ転勤になった際や、営業マンで、新しい地域を任された方などがいたら、参考にしてみて下さい。

じゃ、またね!

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