Kiになるニュース 10/14 ~働き方や労働問題で気になったニュースをピックアップ~

今日はやはり10月13日に最高裁判決が下された、2件の非正規格差訴訟について。

◆ボーナス、退職金認めず 格差「不合理でない」―非正規訴訟判決・最高裁

大阪医科大の事案は5人の裁判官の「全員一致」意見。一方で、メトロコーマース事案は反対意見もある。判決では「格差が違法となることもありうる」としていて、個々の実態に即した制度であるべき、としている。この部分はとても重要だと思う。

論点や内容をとても分かりやすくまとめた記事があった。企業(メトロコマース)側の代理人を務めた弁護士の所属事務所なのでそこは留意が必要かもしれない。

◆非正規雇用のボーナス・退職金に関する最高裁判決をどう読むか

論点がまとまっていて読みやすく、わかりやすいと思います。

なお、本件は、最高裁で争った一時金・退職金以外も問題提起されていて、例えば夏期休暇や早出手当などは、格差の違法性が認められて高裁判決が確定しているようです。

◆【図解】ボーナス、退職金認めず=格差「不合理でない」―非正規訴訟判決・最高裁

これをみると、やはり、手当の性格や、従業員の職務や、責任の範囲などをしっかり考えたうえで、労使で制度設計をしていく必要があると痛感。

労働者側の代理人コメントはその一端がこちらで確認できる

◆待遇格差訴訟の原告ら「時代に反する」と憤り

ただ、これを見る限りだと、いずれも上で触れた企業側代理人の理屈のほうが腑に落ちる(正社員登用の道があって多数の人がそれを使っていた点や、正社員と非正規社員の業務・責任の差が明確に思える点など)。感情的にならずに、企業側代理人と同じレベル感で判決の問題点などを提示してもらえるとよいのだが…。

正社員と同じような職務を担う契約社員や、正社員でも転勤しない地域限定の方など、働き方は多様。その中で公平公正な制度をどのように作るか。改めて気が引き締まる判決だった。

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