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海外でのトラブル(3)タクシー詐欺@NY・JFK空港

2005,6年頃だったかと思います。お客さまのプロジェクト推進のため、アメリカ、イギリス、シンガポール、香港に点在するお客様のグループ拠点法人に、お客さまと一緒に出張して説明会&ディスカッション等を行ったことがあります

● 2001.9.11アメリカ同時多発テロとその影響 ●

2001.9.11は当時を知っている人間には、忘れられない悪夢です。

私はこの日、仕事で遅くなり22時前頃帰宅したら、TVで貿易センタービル(WTCB)のノースタワーが燃えていました。飛行機が飛び込んだとの報道。
びっくりしてTVを見続けたら、今度はサウスタワーに飛行機が突っ込むシーンを目の当たりにしてしまいました。

2001.9.11 炎上するWTCB

その後、アメリカの入国審査は非常に厳しくなった印象です。
●米国到着便のスーツケースは施錠しないこと。
 任意で開けるので、施錠されていて開かなければ壊す。
 (のちに、TSA認定キーだとマスターキーで開けられるようになった)
●入国時の指紋採取
 (当初は両人差し指?その後、顔写真、全手指。ボディーチェック徹底)
●ビザ免除プログラム渡航者に対するESTA(電子渡航認証システム)必須化
 (当初はUS-VISIT?という管理システムだった)

このため、入国審査には多大な時間が掛かるようになり、ビジネス顧客などから不評でした。

● 出張時のJFK空港での入国は長蛇の列 ●

もともと米国入国は、どの空港でも大量の到着者が来るために長時間かかるのが常でしたが、9.11後の出張だったJFK空港(NY)の入国時は、何と審査官の前に行くまでに90分待ちでした。

お客様2名はビジネスクラスだったので、我々コンサル2名よりも多少早く外に出られたみたいですが、我々はさらに時間が掛かりました。

ちなみにアメリカ入国に関わらず、入国審査官の列には並び方のコツが多少はあって、民族的にこの人達は審査に時間が掛かりそう(例.中近東系、中国系など)と思われるところには並ばないのが良いです。
(決してレーシスト(人種差別主義者)ではありません)

この時もこの作戦を使いましたが、90分待ちでした。
ちなみに、グアムなどでは、トランスファー(乗換)客も多く、膨大な列ができますが、グランドサービスマンが「あっち並べ」とか指示するので、この作戦は使えません。

● 外に出たらお客さまは迎車の運転手2名と待ってました ●

知らない人(いかにもヤンキーという感じの米人)が一緒にいるので何かと思ったら、出張先グループ会社のマネジャーがタクシー(ハイヤー)を手配してくれていて、我々出張者が来るのを待っていたとのこと。

日中だったので、ホテルに入る前にマンハッタンのオフィスに直接向かいました。

当時のお金で、二百何十USDだったか請求されて、お客さまが支払ってオフィスに向かいました。
(当時のレートは115円/$程度ですが、物価感覚で比較すると、今で言うと1.5倍くらい(300$up?)のイメージだと思います)

● オフィスでスタッフマネジャーが???となった ●

米国の女性マネジャーは東京に出張してきたことがあり、我々コンサルも顔見知りです。

が。
オフィスに入ったら、
「えっ?」
という顔をします。

お客さまが聞いたところ、
「余りに時間が掛かっているので、さっき予約したタクシーに電話した」
「まだ出てきてないと言っていた」
とのことです。

お客さまは、
・いやいや。迎えの運ちゃんが来ていたこと。
・我々出張者の名前(お客さまの代表者)を知っていたこと。
・会社名も知っていて、何人かも知っていたこと。
・料金として二百数十$払ったこと。
を現地マネジャーに伝えると、静かに聞いていたマネジャーは、ぼそっと、
” cheated (騙されたのよ)”
と言いました。

● NYでは多い詐欺の一つであるらしい ●

マネジャーの話を色々と聞いてみると、
・彼らが頼んだハイヤーと全く別の車が待っていたこと自体がおかしい。
・JFK空港からマンハッタンのオフィスまでは高くても100$up位。
・NYでは、タクシー無線を傍受して、JFK到着顧客をかすめ取って、
 高額請求する詐欺が横行しているとのこと(この頃は)。
だそうです。
仕方ないわね、と予約したタクシー会社にキャンセル連絡してくれました。

お客様の代表者は海外慣れしてない訳ではなく、某国の現地駐在員を長年務めて、当プロジェクトのマネジャーになるべく本社帰任した方です。そんな海外慣れした人でも騙されるのですから、NYの(アメリカの)詐欺は巧妙すぎる、と驚いたものです。

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