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コロナ禍で、新米心理職自身が生き残るということ

こんにちは、臨床心理士/公認心理師/精神保健福祉士のまりぃです。

大学院を終了してまだ一桁年の若輩心理職で、臨床心理士試験・公認心理師試験のダブル受験生応援公式LINEtwitterInstagramYouTube運営しています。

昨年、コロナで様々な活動が制限されました。

各地のカウンセリングセンターや教育相談機関など、心理職の職場も閉鎖されたことと思います。

突然、カウンセラーに会えなくなったクライエントさんの気持ちを思うと、こちらもいたたまれなくなりましたよね。

そんななかで、まだ無資格、あるいは新米で、大学院に残って研修を積んでいた方が、バタバタと離籍されていったことが、私には辛い思い出になっています。

“カウンセラーは、こんなときこそ、クライエントの想いを責任を持って「抱える」ように“と大学院の先生や、カウンセリングセンターの非常勤の先生や、あるいは先輩に言われ、「抱える側」であろうと必死にもがいた結果、助けを求めることができないまま、去っていった人たち。

これが仕事であれば、給与という形、見える形で心理職の存在意義はある程度保障されますし、給与が支払われないなら辞めて自分の生活のために支払われる仕事につく、ということも、選択肢として理解されるものであったことでしょう。

しかし、無給、否むしろ多くの大学院では「研修費」を支払うのではないかと思いますが、「払う側」で「学ぶ側」でありつつ、「責任を持って抱える側」でもある、これを両立するのは、平時でも時折難しいのに、厄災の渦中ではなおさら。

私の出身院では、優秀だった方から順に去っていきました。そしてその方々は、そのまま臨床心理士試験も公認心理師試験も受験しなかったそうです。

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それは何を意味するのか。責任感が強すぎたのか。

あの子達は、深い、深い抑うつの中に沈んでいったのではないか、心配していますが、今となってはどうしているのか分かりません。

やはり普段、人と会って支え合っていたものが崩れると、「支える」だけの機能の人間なんていませんから、ぐらぐらと倒れてしまう、そんなこともあるのではないでしょうか。

だから、もし、これを読んでいる方で、有資格の先輩方は、新米の様子を気遣ってあげてほしいのです。クライエントにばかり肩入れして、クライエントを支えることにばかり注力した結果、新米を潰してしまうことがないようにしてあげてほしいのです。案外、みんな脆いです。言わないでわかることはないですし、「それくらい分かってるだろう」「それくらいできるだろう」と思う子ほど危ないです。

新米のみんなは、どうか、お互い支え合ってほしいのです。頼りになる先生や先輩がいれば頼るのもよし、怖い先生や先輩しかいないのなら、どうかお互いで支え合ってください。先生方はあなた方のことを高く評価しているがゆえに、「これくらい耐えられるだろう」と思って、あなた方のことを気遣いそこねたりします。だからきちんと、不安や恐怖、いらだちを言葉にして、伝えてください。

どうしてもリアルに頼れる人がいなければ、あるいはリアルは全部怖い人ばかりだと思えたら、twitterなどに頼るのも良いかもしれませんね。みんなで不安を共有すれば、どうクライエントを抱えていくか、自分の生活は、学問はどうなるのか、不安や困惑を共有すれば、ちょっとはマシかも。

でも、倫理や守秘義務にはお気をつけて。そういう意味でもやっぱり、直接の知り合いで同業者と支え合えるということが、どれだけ大切か、身に染みる、この度の厄災です。

まりぃ

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