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電子レンジは、突然に

 私たちの生活になくてはならない「電子レンジ」。

 その原理は1947年に技術者「パーシー L スペンサー」のポケットに入れた「チョコレートピーナッツバー」が溶けたことから発見されました。

 航空機レーダーに使用される、「マグネトロン」の研究室を訪れたスペンサーが、装置の電源を入れると、ポケットのピーナッツバーが溶けたというのです。

「航空機用レーダー」と「調理」というまったく関係のないもの同士を関連付け、新しいものを作り出すこと。スペンサーはピーナッツバーの「気づき」の後に、数名の技術者と協働して電子レンジの原型を作り上げたそうです。
 

 これまでになかったことを結び付けて「新しいもの」を創り出す。「アイディア」を共有して「協働」する。このようなことが「人間しかできないこと」であり、データを蓄積し、高速で処理をするAIとは異なる私たちの特長です。

 今後、AI(人工知能)をはじめ、さまざまな技術が急速に発達することが予想されています。 世の中には「不安」を増長させるような報道が目立つので「AIの発達で“なくなる仕事”が増え、子どもの将来が不安だ。」そう考えられた方も多いのではないでしょうか。

 私はこう考えるようにしています。

“私たちの代わりに単純労働、時間がかかりすぎること創造性が求められない仕事をAIがするようになって、人間は「好きなこと」「人間しかできないこと」をやって生活するようになる。“

 未来を正確に予測することは不可能です。たった一度の人生なのに情報を鵜呑みにして「不安」や「焦り」に駆られて生きるなんてもったいないではないですか。
 

 子どもたちが私たちと同じ年齢になったとき、どのような光景を見ているのでしょう。彼らが、人生を謳歌できる力の元になる経験や知識を与えていくことが私たち「大人」の役割だと考えています。