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メディアや記者の視点が分かる!広報担当者に読んで欲しいオススメ書籍10選

こんにちは!株式会社丸信グループで広報(兼採用)を担当する田中(@marusinofficial)です!

「社員教育こそ最大の福利厚生」と話すのはうちの社長。当社には病児保育付き企業主導型保育園や家族も半額で参加できる社員旅行など、従業員も評価する福利厚生がありますが、研修体制や資格取得制度、セミナー参加や書籍購入の推奨など人材育成体制も充実しています。
従業員の将来を考えたとき個人がスキルアップできる体制が充実していることが「最大の福利厚生」というのはその通り。一生のスキルになりますから。
人材育成の一環として推奨しているのが読書。業務に少しでも関連のある書籍はほぼ買ってもらえるし、社長等がおススメする書籍が月1回無料で配布される輪読会制度もあります(もちろん参加中)。学生時代、一度も図書館に行かなかった国語苦手&読書苦手な過去と比較すると、今の会社に入ってか、本を読んで読んで読みまくっている状態です。
で、やっぱり読むと本って面白い。まだまだ読んだ冊数は少ないし偏りはあるけれど、自分が面白いと思う本の中でも、特に広報担当者におススメしたい書籍を絞り出してみました。

【小説】

「クライマーズ・ハイ」(横山秀夫著)

警察小説の名手である横山秀夫さんの代表的作品。横山さんはもともと上毛新聞の記者で、この時の日航機墜落事故の実話をもとに書かれた作品なので描写がリアル。新聞社内の様子から、編集部と営業部の駆け引き、記者が特ダネを得ようとするシーンなど。
東京の業界紙に勤めていた頃、関東のとある地方紙に勤めていた妻が「うちの新聞社まんまだよ」と劇場版を観て感動を覚えるほどリアルな作品です。地方紙の内情を知る上では参考になります。実写版もおススメ。

地方新聞社の内情がよく分かる

「顔 FACE」(横山秀夫著)

こちらも横山さんの警察小説で、主人公が警察署の広報室に配属された設定で始まる作品。警察広報と番記者との付き合い方や駆け引きなどがリアルに描かれています。ちなみに横山さんの警察小説はどれもリアルな設定と描写なので、ほとんどの作品を読むと警察事情にとても詳しくなります。
横山さんの作品ではないけど、航空自衛隊の広報課を舞台にした「空飛ぶ広報室」というドラマ作品も広報を題材にしたもの。自衛隊や警察といった民間企業以外の広報のことを知るのも面白いです。

警察小説なら横山先生です

【企業研究】

「スターバックスはなぜ値下げもテレビCMもしないのに強いブランドでいられるのか?」(ジョン・ムーア著/花塚恵訳)

ブランディングの話です。しかも強力なブランディング。創業以来の一貫した方針や徹底された社員教育など、スタバがスタバである所以がたっぷりと詰まった一冊です。多かれ少なかれ、ブランディングを展開する上で広報の役割は小さくないと思うので、理想の中の理想のブランディングという観点で知っておくに越したことはありません。これが貴社の広報業務やブランディング戦略に生かされるか、生かされないか、さあどうでしょう。

これ読むとスタバに行く回数が増える

「トップも知らない星野リゾート」(前田はるみ著)

社員の斬新でユニークなアイデアをそのまま事業やサービスに結び付ける星野リゾートの現場主義の話。「トップも知らない」というフレーズですが、トップが知らなくても機能するフラットな組織を作り上げたトップの手腕は見事、という結論になる本です。一般的な企業ではなかなかフラットに動けないことが多いですが、そんな中でも、フラットに動けるポジションがあるとするなら、それは間違いなく「広報」。少なくともうちの広報は限りなくフラットだと思います。遠慮しないだけかもしれませんが。

働いてる人がとにかく楽しそう

【実用・自己啓発】

「取材・執筆・推敲 書く人の教科書」(柿内芳文著)

帯に「この1冊だけでいい。」とありますが、まさにその通り、この1冊だけでいいです。取材をして、文章を書いて、コンテンツに仕立て上げるための、目的や考え方や方法論が詳しく解説されています。その名の通り教科書そのもの。とても分厚く一気に読むのは苦労すると思うので、目次を見て気になるところを確認するのが良いと思います。これを読むと、これまで自分がいかに何も考えず感覚で文章を書いてきたかが分かり、そして凹みます。と言ってるそばから、この記事も深く考えず勢いで書いてます。

初心者もベテランも持っていたい一冊

「言いかえ図鑑」(大野萌子著)

弊社のようなBtoB企業の広報ネタ探しって、要するに「言い換え」だよね、と思ってます。長く社内や業界の中いる人にとっては普通のことでも、これが外の人から見て面白かったり特別だったりするとメディアが興味を持つ。そういうのを見つけるのも広報の仕事の一つ。
例えば、果物を1玉1玉手詰めする、という農家にとっては当たり前の作業が、メディアでは「とても丁寧に扱われている高級フルーツ」と変換される。日常にある普通を言い換えて変換して、特別感やこだわり感を出して発信する。こういう視点がBtoB企業の広報には大事。
この本にそんなことは一切書いてないので、ヒントになるかもしれないし、ならないかもしれない本。ただ、取材を受けたくない社員を説得すときには役に立つかも。

これ実践できたら人生が楽しくなる

「面白いって何なんすか!?問題」(井村光明著)

月1〜2回、古本屋をハシゴした面白そうで安価な本を買いまくるルーティンの中で見つけた一冊。採用兼務になり面接官の評価指標としてありがちな「コミニュケーション力」「主体性」等って具体的に何?と疑問に思ったタイミングでこの本を見つけたもんだから、タイトルに惹かれて即買いしました。表紙もいい。「面白い」の正体が分かった気がするのと、東大出身の人が書いたとは思えない、自由で砕けた文体も好印象です。

クリエイティブな人は読んだ方がいいかも

「ブッダが教える愉快な生き方」(藤田一照著)

日常には辛いことや理不尽なことも多く、ついついネガティブな気持ちになりやすい中で、そんな人生でも愉快に生きることができる、というヒントとかコツが書かれた本。これも先述の「言いかえ図鑑」と考え方は似ていて、同じ出来事でも見方や考え方を変える、という内容。やっぱ気持ちの持ち方って大事。仏教や宗教って小難しくなりがちですが、それを一般の素人にも分かりやすく解説できる著者の文章力も勉強になります。

無宗教ですが仏様の言葉はありがたく頂きます

【ノンフィクション】

「その名を暴け #Me Tooに火をつけた」(ミーガン・トゥーイー、 ジョディ・カンター著)

毎週聴いているラジオ番組のパーソナリティが熱く紹介していて思わず買った本。世の中には、これ以上踏み込んではいけないタブーみたいなものがある業界があって、その一つがハリウッド。そのタブーに切り込んだジャーナリストの戦いの記録。一度でもジャーナリストを目指したことのある人間からしたら尊敬に値する良書であり、これからジャーナリストやマスコミをマジメに目指したい人にとっても必読書。偶然にも今、日本で同じような問題で人気芸能事務所がざわついているので、タイミングとしても、まさに今、読むべき一冊。

この本だけが少し日焼けしてしまったナゾ

「たった一人のオリンピック」(山際淳司著)

自分の物書きとしての原点。「江夏の21球」で有名な山際さんですが、マイナースポーツも数多く取り上げたノンフィクション作家。普段はなかなか目立たないマイナースポーツや無名選手に光を当てる着眼点や取材力がすごいです。多くの人があまり注目しないところをネタにするというのは、広報ネタを探すときに通じるものだと改めて思います。
ちなみに、大学時代に山際さんが亡くなられて、この人の作品はもう読むことができないのか、、、だったら自分が書ける人間になろう!と思って物書きを目指した経緯があります。結局、スポーツノンフィクションに携わることはなく、今は広報担当者ですが、回りまわって、そこそこ自由に物を書けている現状に感謝です。足元にも及ばないけど。

こんな着眼点の作品を一度は書いてみたい

さいごに

10冊の書評を一気に書くってなかなかしんどい。中にはもう何年も目を通してない本もあったので、パラパラっと読み返してやっぱ面白ぇ〜となってそのまま最後まで読み切ったのも3冊ほど。書評を書く!と決めると自然と本を読むようになるんだな、と発見できたことがこの記事に挑んだ最大の収穫。だから、しばらくは書評は書かないと決めました(笑)

この記事だけ読むと、めちゃくちゃ本読んでる人と思われそうだけど、過去に読んだ冊数で言えば、本の虫と呼ばれてる人に比べたらホントにホントに貧弱な数です。きっとこれ以外にも、広報担当者が読んだ方が良い本は星の数ほどあるはず。だから、この本も広報向きだよ、という良書やオススメ本があればメッセージお待ちしてます!誰かが熱く紹介してくれる本は、きっと買います。きっと読みます、きっと。

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