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経営者とパワハラ

総務部総務課マモたろう氏が以下の記事を書いていた。
経営者の人であれば、一度読むことをお勧めする。
経営者が行うべき措置(義務)がまとめられている。

今回は、経営者とパワハラについて書き綴っていく。

パワハラ事故は起きたら最後

私の過去の経験上、パワハラ事故は起きたら、もうどうしようもない。
熱を抑えるために手を尽くしても、事故は終わらない。
「遺恨」は絶対に消えない。

一時的に熱が冷めたとしても、何かのタイミングで再燃する可能性が高い。
「遺恨」は積み重なる。

起きたら、最後だ。
会社へのダメージは、必ず残る。

パワハラ事故の唯一の対策は「予防」だ。
起きないように努力するしかない。

大企業とパワハラ

まず、大企業において、絶対にパワハラ事故はなくならない。
あったとしても、私には遠く想像もできない高尚な何かが必要だ。

パワハラ防止のためのルールをつくることは重要だ。
しかし、ルールでどれだけ縛っても、効果は薄い。
パワハラは、人間の感情から来る事故だからだ。
人間の感情は、ルールなど、すぐにブチ破る。

――― 大企業は、常に苦労するしかない。

これが現実だ。

そして、パワハラ被害にあった当人は、逃げることしかできない。
会社側も被害者と加害者を隔離することしかできない。

中小企業のパワハラ

中小企業は、大企業と違って、被害者と加害者を隔離することが難しい。
多くの場合、どちらかが辞める。
隔離せず「遺恨」を残したまま働き続けても、多くの場合、再燃する。
そして、最悪、両者が辞める。

中小企業においては「組織風土」がカギになると思う。
従業員数30名程度までであれば「組織風土」が行動に与える影響が大きい。
組織が大きくなればなるほど、論理的な思考で行動を統一させることは難しい。
おそらく「組織風土」を超えた、「宗教的な思考」を布教させるしかないと思う。

中小企業のパワハラについて、総務部総務課マモたろう氏は、以下のように書いている。

ハラスメントは組織風土です。主に幹部の倫理観の現れです。考え方は経験と体験で強力につくられています。

総務部総務課マモたろう氏の記事より

組織風土は、普段の積み重ね。
さらに、経営者、幹部の考えが積み重なりやすい。

経営者としてできること

幸いなことに、私の会社では過去にパワハラ事故というレベルの問題が発生したことはない。
もちろん、喧嘩や揉め事は何度もある。
しかし、裁判沙汰になったことや当事者が退職に至ったことはない。

――― これは、運が良いだけ?

たしかに、その通りだと思う。

しかし、パワハラ対策のためでこそないが、全員でつくってきた組織風土によるところも大きい気がする。

・業務上で感情的な発言をするのは恥ずかしいこと
・自分の考えと客観的に考えを切り離して考えること
・失敗は隠さず、素直に謝る
・問題には論理的な考えで対処する
・問題の原因は追究するが、犯人捜しではない
・他の部署の仕事に無関心なのは恥ずかしいこと
・役職は便宜上付けるだけのもの
・困りそうな可能性(嫌な予感)を感じたら、すぐに報告する
・感謝の言葉は本気で伝える

上記の内容は、私自身も繰り返し発言してきた。
他のスタッフが口に出しているのもよく見かける。
恥ずかしながら、私自身がスタッフに注意されることもある。

――― お互いに戒め合う。

おそらく、そんな状態になっているから、私自身も加害者にならなくて済んでいると思う。

あと、経営者として、これだけは忘れていけないことがある。

――― 許されているだけ。

経営者であれば、きついことも言わなければならない時がある。
パワハラも含め、何かの事故になりそうなことを「普段から発言してしまっている」という前提でいるべきだ。

私もきっと、許されているだけ。
我慢してくれた人へ、その対価を必ず還元する意気込みで日々を過ごしたい。


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