【簿記】なぜ借方に発生した利益が、貸方の純資産に行くのか?
導入
当期利益は、純資産に行くよ
会計や簿記を勉強し始めた時、先輩たちからよく言われました。だけど、その理由はしっくりきませんでした。
もちろん、純資産とは"株主価値"であり、企業が稼いだ当期利益は株主価値に追加されるという定性的な説明は理解できました。
しかし、簿記論として考えると、以下のように借方に発生した利益(売上ー費用)が、貸方の純資産に行く事に、違和感がありました。
(これって私だけですかね?書いている最中に不安になってきました)
結論
フローBSとストックBSを分けて考えるべきだった
理解が浅かった原因に、ストックの性質を持つBSと、フローの性質をもつPLを比較していたことでした。PLがフローであれば、BSもフローで考えるべきでした。フローのPLに対応したフローBSは以下のようになるはず。
※モデル単純化のため、費用80,売上100、計上資産100、計上負債80とした。
※貸借は180でOKで、問題なし。
上の画像ようにフローBSを考えると、PLでの利益部分と、フローBSの純資産部分の値が一致することになる。加えて、見事に貸借が反転するのだ(以下の画像)
もちろん、フローBSの部分は、試算表のBSにストックされていく。
なぜ借方に発生した利益が、貸方の純資産に行くのか?
その問いに関しては、フローBSを考えると、いとも簡単に理解ができた。
総括
利益は純資産に行くと暗記していても業務に支障はない
おっしゃる通りであるが、かのアインシュタインの名言である、
6才児に説明できなければ、理解したとはいえない
に立ち返った時、より6歳児にも教えやすくなったと同時に、複式簿記の完成度の高さを身をもって体感するには、ちょうどよい題材ではないかと思う。
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