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2024年6月22日〜27日

2024/6/22
土曜日。夕方ごろ、母から「祖母がもう長くないと思うから休みあれば来てあげて。」と連絡がきた。一週間前までは寿司を食べたいと言っていたのに、今は何も飲み込むことができなくて鼻から栄養を摂取しているという。歩けない祖母から食べることまで奪ってしまうのか。厳しい。5年前に祖母は「孫が結婚するまで死なれへん」と半分冗談混じりに言っていた。先月結婚の報告をしたところだったので本当に待ってくれていたみたいで不思議なタイミングだと思った。ドキドキしてソワソワして落ち着かない。


2024/6/23
日曜日。雨。家から出ない分、考えてばかりの一日だった。身体のあらゆる機能を失いつつある不自由な祖母がいる一方で、何不自由なく暮らしているのにあらゆることが中途半端な状態の私がいる。自分に苛立ちながら細かく積み上がったやらねばならないことを片付けた。できるだけ早くと思い、週末に祖母に会いに行くことにした。これで最後になるだろうなと思う。限られた面会時間で何を話そうか考えていると泣いてしまう。でも、祖母がいなくなってしまうことへの悲しみなどではなくて、自分に向けられた何かな気がする。後悔でもなくて、やるせなさでもなくて何だろう。分からないままでいる。


2024/6/24
月曜日。在宅勤務。忌引休暇について調べる。配偶者、親、兄弟、祖父母、孫など、関係によって取得できる日数が違うことを知った。どの関係も優位をつけられないはずなのにと思ったが、様々な手続きや後片付けの大変さによるのだろうかと想像する。

死がそばにいる時、何を思うのか興味がある。祖母に会って「早く元気になってね」とは言えないだろうし、彼女の人生を振り返ってどうだったか聞いてみたい。祖母に会う日のことばかり考えている。


2024/06/25
火曜日。出勤。日中の記憶があまりない。昼にいつもの喫茶店でゆで卵を食べたと思う。夜はパートナーが夕食を作ってくれていた。お刺身と、トマトきゅうり、茄子しょうが大葉のせ、いんげん胡麻和え。何を話しながら食べたか思い出せないけれど、やさしくておいしかったことは覚えている。たぶん別のことを考えていた。


2024/6/26
水曜日。在宅勤務。パートナーの家で仕事をする。庭からラベンダーを摘んできて、トイレの匂いがするといって鼻に近づける。摘まれたラベンダーをできるだけ長い時間愛でるために花瓶に入れてダイニングに置いた。先月買った丹波織のハンカチを花瓶の下に敷くと完璧。素敵だった。午後、彼から出先で良さそうな家具を見つけたので軽トラに乗せて帰えるとLINEがくる。普段、運転をしないので心配だったが無事に帰ってきて、散歩に行っただけのはずなのに軽トラで現れたのが可笑しかった。軽トラの返却ついでに立ち飲みで一杯した。最近の彼は挑戦してみたいことや、未来でやりたいことの準備を進めようと前向きでいる。何者にでもなれるとたのしそうで健康的でとてもうれしい。私もつられて前向きになる。引っ張り引っ張られ「やってみよう!失敗しても大丈夫だよ!」と、おまじないを唱え合っていれば良い方向にコマは進みそうだと思える。さて、私はどうする?とも思う。


2024/6/27
木曜日。在宅勤務。ハイキューを観た、試験勉強をした、納豆ご飯をたべた。

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