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霊能者が語る 妻とのあの世日記 第161回 「毎年のことながら、来年の援助はないのか?」

「来年どうしようかね、といつもこの頃は考える時期やがね」
「どうしようもこうしようも、同じでしょ」
「同じだとマンネリになって人生詰む感じがあるけどね」
「そうやって考えられるのも、生きてるうちだけだから悩んでたらいいわよ」
「生きてる側としては、死後の世界からなんか良さげなアドバイスとか期待するけどね」
「いつも言ってるように、あなたたちが意図しないとこっちは何も気づかないから」
「じゃあ来年ガッポガッポ稼いで楽できる方法とか教えてくれる?と聞いても大体無理やろ」
「そういう流れがない人はいくら頑張っても無理よ」
「小川の水量を一気に増やすようなもんなんかね。流れる量が増えても容量がないから溢れるだけと」
「長年流してたら川も広がるかもしれないけど、一時的なら無理よ」
「そうなると、川幅を広げる作業から開始となるけど、これがどんな感じで行うといいのかと皆人生悩むわけやがな」
「私に聞かれてもね」
「死んだからといって万能ではない、ってのは分かってるけど視点は高くなってるやろ」
「地面から街を見るのと、高層ビルから街を見下ろすのは見える視点は違うけどそれだけ手が届かないってことでもあるじゃない。
地面だとすぐ拾えるものが高層ビルだったらわざわざ降りて行くの面倒だし」
「そう考えると、現場の事象には現場で対応しろってことになるんかね。
死後の世界の人たちに過剰な期待をしない方がいい、という話になるけど。
じゃあ大きな流れで来年の全体的な方向性とか、そんな広い範囲なら見えるのでは?」
「高層ビルの上からあなたが歩く道さきと目的を示してくれって言いたいんでしょうけど。ビルの上から誘導するの難しいわよ」
「なんで」
「そこからそこから二回右に曲って前に進んだとこにある中華料理屋の横から斜めに進んで、あとは・・・とか説明していくのをあなたが聞いてられる?」
「途中でこんがらがるね。もっと大まかでいいが」
「東京で品川プリンスホテルの上から、あなたに富士山が見える方向に進むといい、とか言われて安心して進める?不安になるしもっと細かくとか思うでしょ」
「そりゃそうや。そもそも天気悪いと見えんし」
「自分がその立場になってみたらわかるじゃない。誘導も難しい、大まかなサインもなんか伝わってるかどうか微妙。しかも疑ってかかってくるし」
「そりゃね。ちゃんとこっちでいいのかといつも疑問に思ってるが」
「今そんな感じじゃない」
「ああ、来年どうしようかなとか迷ってるのは、来年の方向性がなんとなく感じとってるけど、本当にこの方向でいいのか疑問に思ってるから迷ってるってことか」
「品川から富士山方向に歩く、あなたはそれをバイクに変えることはできても空中を移動する魔法の箒は存在しないようなものよ」
「どこからが魔法の箒を期待してる状態になるのか、がわかりにくいね」
「自分にできないことは考えない」
「自分を過小評価してる場合もあるじゃん。
僕はアフリカツイン買ったけど、乗る前は「あんなでかいの色々大変やろ」と思ってたけど乗り出したら「楽ちん、軽々、全く問題なし」って思って、自分の身体能力を過小評価してた、と思ったよ。レヴォーグも同じで、全長5m近い車とか、乗れんが。と思ってたけど割と普通に狭い道も走ってるし」
「それだって自分の持ってる免許で乗れる車、バイクに乗ってるから自分の能力の延長で魔法の箒じゃないじゃない」
「自分の過小評価してるとこを適切に評価できるように、とかそんな手助けはしてくれんのかね?」
「それの方が手助けしやすいわね。具体的に金よこせとか言われるよりあなた自身の状態をよくすること、だったらこっちから援助しやすいわ」
「その話はちょっと詳しく聞きたいね」




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