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霊能者が語る 妻とのあの世日記 第124回 「新しいバイクを買おうと思うがどう思う?」

「今度、ダック125が納品されたらカブと交換しに行こうかと思っとるけどどう思う?」
「好きにしたら」
「たとえば、霊的にみるとバイクを買うと寿命が縮むとか事故に遭うとか、そんな印象はないん?」
「それも運命よ」
「適当やな」
「前から言ってるけど、こっちからみるとあなたがその日時にならないと確認できないから。予言とか期待しないでよ」
「まぁ変なことにはならんと」
「それはあなた次第よ」
「一括で買うか、ローンにするか」
「それくらい自分の経済力で見てればいいじゃない」
「ローンでもいいような気もするけどね」
「そんなにバイク乗り換えてどうするのよ」
「そっちだって、庭に植えるところないのに毎年バラ買って植える場所ないのにそのまま置いてたやん。結局世話できなくてそういうの全部枯れたけど」
「もったいないわ、珍しいのあったのに」
「介護して葬儀からその後の生活パターンの変化の間に薔薇とか二の次やが、猫の方が優先事項になるし」
「あなたがバイク買おうがかうまいが、あなたの人生なんだから好きにすればいいじゃないの」
「まぁそうやけどね。ガレージができる前はカブでええかな、と思ってたけど。ガレージできちんと保護される状態が出来上がると、見かけのいいバイクに乗りたくなるよね」
「環境が意識を変えるってことね。お金が出ていく一方じゃない」
「バイクは薔薇と違って、毎年、毎シーズン買ったりしないし。一回買ったら経済的やが」
「大体そんなこと言うけど、色々改造したりするでしょう」
「もう予定はある」
「私からすると、無駄なことしてって思うけど」
「霊的に見て、危ないとか買うとやばいとかそう言う話では無いなら買うけど」
「買えばいいじゃない」
「趣味とかそういうのはあの世で叶うと知ってはいるけど、生きてるうちに経験しときたいというのもあるよね」
「生きてるうちに経験できるならやっといたほうがいいわよ」
「死んだ後だとすぐできるから面白く無いのかね」
「苦労したり努力したり、ハラハラしたり。あなたの今みたいに「買っても大丈夫だろうか」とかそんなの考えて手に入れるのと、考えたらすぐ手に入る場合。
手に入れた時の達成感とか大事にしたい気持ちとか、変わってくるでしょ」
「執着は出そうな気がするね。苦労して手に入れたとか思ったら」
「その感じがあの世には無いから、たまに懐しく思うことはあるわよ」
「懐かしいとかいう感じあるん?」
「生きてる時にしか感じられないことって結構あるから。だからと言ってできなかったことを後悔したりはしないわよ」
「その辺の感じはどういうふうに捉えるといいのかね?
大人になると子供時の状態が懐かしく感じるけど、戻りたいとは思わないみたいな感じなんかね」
「子供の時に戻りたいとか思わない?」
「戻ったところで同じことやるだろうから、意味ないやん。なろう系みたいに記憶を持ち越した場合は純粋に楽しめないから面白くないし」
「そうね、そんな感じかもしれないわね。私も生きてる状態に戻りたいか、といわれるとそうでもないものね」
「死んだ後は「生き返りたい」とは思わんのかね」
「私はね」

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