MaruSun

大学で物理学を専攻。卒業後は予備校講師・高校非常勤講師・塾経営と渡り歩いて約40年。今…

MaruSun

大学で物理学を専攻。卒業後は予備校講師・高校非常勤講師・塾経営と渡り歩いて約40年。今までの自分なりの総決算として,数学と物理の初歩に関する記事を書いていこうと思っています。

マガジン

  • 学び直し数学【中学数学(方程式編)】

    中学生から社会人まで,中学数学を学び直したい人のマガジンです。今回は方程式について説明しています。

  • 学び直し数学【中学数学(文字式編)】

    中学数学文字式編をまとめたマガジンです。

  • 学び直し数学【中学数学(正負の数編)】

    ばらばらに公開した記事を,単元ごとにまとめてマガジンにしました。 このマガジンは,中高で履修する数学の土台となる正負の数についての記事です。

最近の記事

賢く生きることと就学時の学習について

 かなり以前に記した,メモ書を久しぶりに読み返しました。(この記事の最後のほうに載せてあります。)ブログに落としたものですが,自塾の塾生とその保護者,もっと一般に就学時の中高生とその保護者に向けて書いた記憶があります。  その後の世界情勢は,さらに混とんとして,我こそが正義であるとの偏った信念のもと,それを暴力で押しつけようという傾向が一層高まっているように感じます。  このような世界を生きていかなければならない若い世代は,より一層,この世代だからこそできる学習機会を大切

    • 社会人のための学び直し数学【中学数学平面幾何編その1】

      1.証明  中学数学で学ぶ平面幾何のいろいろについて考える前に,証明法について若干触れておきます。  「正しいか正しくないか」あるいは「真であるか偽であるか」がはっきりしている文章のことを命題といいます。例えば「$${3}$$ は素数($${1}$$ とその数だけが約数である数)である」は命題です。真の命題です。「$${4}$$ は素数である」も命題です。$${4}$$ が $${2}$$ を約数にもつので,偽の命題です。しかし,誰か特定の人に対して「彼女はかわいい」とか

      • 社会人のための学び直し数学【中学数学関数編その5】

        5.グラフと方程式  1 次関数は $${y=ax+b}$$($${a≠0}$$) と書け,2 次関数は $${y=ax^2}$$($${a≠0}$$)と書けることはすでに説明しました。ところで $${y=ax+b}$$ を 1 次関数の,$${y=ax^2}$$ を 2 次関数の方程式といいます。方程式は等式なので変数(ここでは $${x}$$,$${y}$$)に数を当てはめて,すなわち変数に値を代入して,それが成り立つか成り立たないかの議論ができます。 例えば,$${y

        • 社会人のための学び直し数学【高校数学三角関数編その4】

          4.余弦定理  今回は余弦定理です。  斜辺の大きさが $${r}$$ の直角三角形と,その一つの鋭角 $${θ}$$ の三角関数 $${\mathrm{sin}θ}$$,$${\mathrm{cos}θ}$$ の値との関係は,図 4-1 で確認できるように鋭角 $${θ}$$ と向かい合う辺の長さが $${r\mathrm{sin}θ}$$ で,鋭角 $${θ}$$ を挟んでいる斜辺でない方の辺の長さが $${r\mathrm{cos}θ}$$ です。 これを使うと,下

        賢く生きることと就学時の学習について

        • 社会人のための学び直し数学【中学数学平面幾何編その1】

        • 社会人のための学び直し数学【中学数学関数編その5】

        • 社会人のための学び直し数学【高校数学三角関数編その4】

        マガジン

        • 学び直し数学【中学数学(方程式編)】
          6本
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        • 学び直し数学【中学数学(文字式編)】
          6本
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        • 学び直し数学【中学数学(正負の数編)】
          6本
          ¥100

        記事

          社会人のための学び直し数学【高校数学三角関数編その3】

          3.正弦定理  単位円周上に点を取り,その点と原点を結んだ半径が $${x}$$ 軸の正の向きとなす角を $${θ}$$ とすると,点の座標は $$ (\mathrm{cos}θ,\mathrm{sin}θ) $$ と書けることが前回の内容でした。  今回,そして次回の 2 回の記事では $${θ}$$ を $${0≦θ≦π}$$ に限定し,図形の計量をおこなう上で強力な道具となる,2 つの定理を紹介します。  今回は正弦定理です。  準備として,中学数学で学習する円

          社会人のための学び直し数学【高校数学三角関数編その3】

          社会人のための学び直し数学【中学数学関数編その4】

          4.2次関数のグラフ  $${y=x^2}$$ という $${x}$$ についての 2 次関数を座標平面上で表すことを考えてみましょう。 まず,$${y=x^2}$$ の $${x}$$ に具体的な数値を代入して,それに対応する $${y}$$ の値を表に書いてみます。 そして,これを座標平面上にとると,図 4-1 のようになります。 表 4-1 は $${x}$$ の間隔が $${0.5}$$ となるように書いたものですが,この間隔をもっと小さくして図 4-1 と同様

          社会人のための学び直し数学【中学数学関数編その4】

          社会人のための学び直し数学【中学数学関数編その3】

          3.1 次関数のグラフ  有理数と無理数を方程式編で説明しましたが,これらの数を合わせて実数という数の集まりができます。そして,実数は数直線上の点の位置で表現できる数です。 整数は,数直線上に定規の目盛りと同じように等間隔に目盛りをつけ,その目盛りに 0 より右側には正の整数,左側には負の整数を対応づけして表現できます。小学校の頃にも数直線を描くことがあったはずです。 そして,$${\cfrac{整数}{整数}}$$ と書くことができる整数を拡張した数である有理数は,この

          社会人のための学び直し数学【中学数学関数編その3】

          社会人のための学び直し数学【高校数学三角関数編その2】

          2.三角関数の定義  まず,中学数学の内容である三平方の定理を思い出しましょう。 図1のような直角三角形 ABC において $${\mathrm{AB}=c}$$,$${\mathrm{BC}=a}$$,$${\mathrm{CA}=b}$$ とすると $${a,b,c}$$ について $$ a^2+b^2=c^2 $$ が成り立つという定理です。 90° をはさむ 2 辺それぞれの 2 乗の和が 90° と向かい合う辺(斜辺)の長さの 2 乗に等しいというものです。

          社会人のための学び直し数学【高校数学三角関数編その2】

          社会人のための学び直し数学【高校数学三角関数編その1】

          1.弧度法  三角関数を定義する前に,角度について考えましょう。三角関数は角度を独立変数とする関数なので角度の変化がどのようになるかが,まず問題になります。  角度と言えば小学校のときから学習している,直角を 90° とする度数法が思い浮かぶかと思います。ただ,直角の様な見るからにきっちりとした角度が何故 90° という中途半端な数なのだろうか?と不思議に思ったことがあるかもしれません。古代バビロニアの 60 進法が起源であると言われますが,数学の変数として考えるのであれば

          社会人のための学び直し数学【高校数学三角関数編その1】

          社会人のための学び直し数学【中学数学関数編その2】

          2.2次関数  1 辺の長さが $${x}$$ の正方形の面積を考えてみましょう。正方形の面積は (1 辺の長さ)×(1 辺の長さ) で与えられるので,$${x×x=x^2}$$ となります。この 1 辺の長さをいろいろと変化させて面積がどのように変化していくかを見ていくために,面積を $${y}$$ とおきましょう。すると $${y=x^2}$$ という式を考えることになります。 【参考】前回の 1 次関数の回では,変化させる量 $${x,y}$$ を変量と呼びましたが

          社会人のための学び直し数学【中学数学関数編その2】

          社会人のための学び直し数学【中学数学関数編その1】

          1.関数  コイルばねを用意して,おもりとともにつり下げます。おもりの重さを次々に変えて,ばねの伸びを計測したところ,その様子は下の表のようになっていました。 この表から何が読み取れるでしょう。 おもりの重さが 10 g ずつ増えていることでしょうか? それともばねの伸びが 0.5 cm 刻みになっていることでしょうか? おもりの重さとばねの伸びを,ばらばらに考えてもそれ以上の情報は得られません。例えば,おもりの重さが 125 g だったらばねの伸びは何 cm になるか

          社会人のための学び直し数学【中学数学関数編その1】

          社会人のための学び直し数学【高校数学2次関数編その5】

          5.2次不等式  今回は,2 次関数のグラフを利用する 2 次不等式の解法を考えていきます。  最初に,これまでは詳しい説明なしですませてきた,$${x-2<0}$$ のような不等式について見てみましょう。 $${x-2<0}$$ は $${x-2}$$ が $${x}$$ の 1 次式なので 1 次不等式といいます。そして,$${x-2<0}$$ を満たすような $${x}$$ の集合を求めることを,不等式を解くといいます。1 次不等式 $${x-2<0}$$ は,$$

          社会人のための学び直し数学【高校数学2次関数編その5】

          社会人のための学び直し数学【高校数学2次関数編その4】

          4.2次関数とx軸との共有点  関数 $${y=x+1}$$ のグラフ(直線)は点 $${(1,2)}$$ を通るでしょうか? このことを考えるには,$${y=x+1}$$ の $${x,y}$$ に $${x=1,y=2}$$ を代入して,式が成り立つかどうかを確かめます。$${2=1+1}$$ ですから,確かに成り立ち,関数 $${y=x+1}$$ のグラフは点 $${(1,2)}$$ を通るといえます。  一般に,$${y=f(x)}$$ のグラフが点 $${(a,

          社会人のための学び直し数学【高校数学2次関数編その4】

          社会人のための学び直し数学【中学数学方程式編その6】

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          社会人のための学び直し数学【中学数学方程式編その6】

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          社会人のための学び直し数学【中学数学方程式編その5】

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          社会人のための学び直し数学【中学数学方程式編その5】

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          社会人のための学び直し数学【高校数学2次関数編その3】

          3.2次関数の最大値・最小値と値域  関数 $${y=f(x)}$$ は,定義域を $${a≦x≦b}$$ とすると,この $${x}$$ の範囲で $${y}$$ の値が一番大きくなることろが存在します。これを $${M}$$ としましょう。すなわち $${f(c_1)=M}$$ となる $${c_1}$$ が $${a≦c_1≦b}$$ を満たします。同様に $${y}$$ の値の一番小さい $${m}$$ が存在して $${f(c_2)=m}$$ となる $${c_2

          社会人のための学び直し数学【高校数学2次関数編その3】