2018年11月20日(本日の日経新聞)ゴーン日産会長逮捕

こんにちは。FPマルです。

本日の日経新聞の一面は、タイトルの通り、日産の会長であるカルロス・ゴーンが金商法違反の疑いで逮捕された記事です。

カルロス・ゴーン会長は日産自動車だけでなく、フランスのルノー、三菱自動車の会長も兼務しています。
なぜ逮捕されたのかというと、いくつかの不正行為が確認されたとのことです。
①実際の報酬よりも少ない額を有価証券報告書に記載
②私的な目的で投資金を支出
③私的な目的で経費を支出

以上です。

①実際の報酬よりも少ない額を有価証券報告書に記載
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※有価証券報告書とは?
上場企業などの有価証券(株式)を発行している企業が自社の情報を開示するための報告書です。金融商品取引法により作成・提出が義務付られています。有価証券報告書は公正な取引や投資家(投資者)保護のため、企業は事業年度終了後3か月以内に内閣総理大臣に提出します。(金融庁のシステムであるEDINETを通じて電子で提出)
3月末決算の企業は6月30日が提出期限となります。
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・報酬50億円 過小申告
2015年3月期までの5年間で、報酬が計約99億9,800万円だったが、計約49億8,700万円だったと虚偽記載の記載をした有価証券報告書を5回にわたり提出していました。
なぜわかった??⇒内部通報を受け、数か月間調査
⇒内部通報制度が機能している
⇒代表取締役のグレッグ・ケリーも深く関与していた
⇒ゴーン氏、ケリー氏の解任を取締役会で提案予定
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【株価への影響】
11月19日の終値1,005.5円
11月20日の終値950.7円

前日比 -54.8円の下落(-5.45%)
年初来安値となりました。

会長であるゴーン氏は企業のトップであり、これまで経営危機に陥っていた日産自動車をV字回復させた手腕があります(コストカッターとも呼ばれた)。
ルノーや三菱自動車含め、トップが不在での経営に注目していきたいところです。

【過去にも金融商品取引法の違反の企業はあった?】
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※金融商品取引法とは?
略して金商法(きんしょうほう)
2007年9月に施行されたもので、金融資本市場の基本的な取引のルールを定めた法律。
「国民経済の健全な発展及び投資者の保護に資することを目的」として、色々なルールが定められているものです。
簡単にいうと、投資家にウソをついちゃダメですよ。不正はだめですよということです。これで市場は機能していきます。(本当か?不完全だろうけど)
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・カネボウ2004年
債務超過を資産超過と偽って公表
・ライブドア2006年
自社株売却益などを売上計上した
・オリンパス2012年
1,000億円超の含み損を隠すため、海外ファンドに「飛ばし」をした
「飛ばし」⇒外部に売却したと見せかけて損失計上を免れる行為

【本日の知ってほしい用語と内容】
・有価証券報告書
・金融商品取引所
・企業はこうした不正に対処する方法はあるのか
・株価の動向

日産自動車の今後の動向に注目です。

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