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お嫌いですか? お好きです。

 俗にマニアという人たちは色んなジャンルに存在していて、他の人から見たらその価値がサッパリわからないということがあったりするが、かくいう私とて、貶されようが嘲笑されようが、その強力な引力にどうしても引き寄せられてしまって逆らえないものがいくつかある。

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 興味というものに対する引力は、強いもの、弱いもの、時期的なもの、季節的なものと色々あるが、私にとって総合的にその引力が強くもあり他人より詳しいと言えるのは海の魚のことだ。父が近海物の漁師だったことで、子供の頃から魚に触れているからイヤでも詳しくなった訳だ。

 そんな私にはこの分野において、さかなクンという雲の上のスターがいる。彼のすごいところは迷いが無いところだ。例えば海洋生物についての質問があった際、さかなクンの答えには一般的なエラい学者さんみたいに、話の冒頭に『私の考えでは・・・』とか『難しいですが・・・』みたいな前置きが無い(彼も学者で教授だが)。もはや考えて答えを出すのではなく『全てが解っている』のだと思う。『魚に詳しい』という状態、ここに極まれりである。ホント憧れる。

 さて私のことに話を戻して。色んな魚の旬なんかも大体頭に入っているから 買い物をする時やメニューを考える時には便利なことも多い。しかし最近は一本の魚をさばくことがなくなってしまい、なんだか淋しい。今の季節ならヒラマサやカンパチの70~80cmクラスを よく切れる包丁でさばいたら楽しいだろうなぁなどと夢想したりする。でもスペースが小さいし水を自由に使えないから都会の台所じゃやりにくいだろう。やっぱりデッカイ魚をさばくのは外だな。五島ではどの家でも台所から裏扉を開けてすぐの場所に、第二の流しがあったことを思い出す。

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 魚の次は色んな昆虫の生態になるだろうか。自慢じゃないが、きっとこの分野における私の知識は、ただの田舎モンより2段階は上のステージに立っていると自負している(笑)  なぜなら調子のいい日には 私は昆虫語が話せる程なのである(ウソですw)。

 昆虫の魅力は色々あるが、一言で言えば神秘的なところである。変態といわれるものがその例だ。例えば蝶を例にとると、卵から幼虫、幼虫から蛹、蛹から成虫と3つの大変化があるが、よく考えると形状が変わり過ぎである。そこまでせんでも・・・と思う。
 興味のない方はなんとも思わないかもしれないが、幼虫が脱皮して蛹になった際 アイツらは自分の体を一旦ドロドロに溶かしてしまうのだ。だから脱皮直後で出来立ての蛹の殻の中は、粘度のある液体しかない。体が液体になった蝶は 成虫になるため、徐々に部分部分の組織が殻の中でそれぞれ集まり形成されていく。これを生命の神秘と言わずしてなんと言おう。翻訳機があるなら、どうしてそんな無理をあえてやるのかを彼らに訊いてみたい。

 世の中にはムシを見ただけでキャーキャー叫んで毛嫌いする人(特に女子)もいるが、キャーキャー言いたいのは人を見たムシの方である。

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 昆虫の次にくるのが いわゆる日本髪のことかなぁ。コレは私の本職でもあるんだけど。歴史上のあることを知ろうとすれば、当然その時代の風俗を調べなければ 深く知ることはできない。日本髪についても、発祥や、どんな層がそのスタイルを取り入れていたか、職業は?そうなると着ていたものは?住まいは? のようにどんどん深みにハマっていく(笑)

 先日このnoteでの記載がキッカケで、NHKの番組制作の方から時代考察関連の問い合わせがあった時には『とうとう私の知識が日の目を見る時が来たぁぁぁぁ!』と思ったものの、参考意見を尋ねられただけで私のnoteでのアカウント名は、番組最後のクレジットには出なかった(泣)  

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 しかし1円の得にもならないそんな愛すべき経験や知識の中にあって、私の中でのチャンピオンは旧帝国海軍についてのものだ。今回は次稿以降でその一端をひけらかそうと企んでいる(笑)  ほとんどの人は面白くもないし興味もないことばかりであろうことは百も承知だが、こんな作業こそが一番楽しく、私にとっては必要なムダといえるものなので。
 では失礼して・・・。

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