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猫がみつけた古民家を、なんとなく家族でリノベしてみた。

「#やってみた大賞」用に書いた記事です。「古民家リノベシリーズ」とたびたび被っています(;^_^A 

ポツンと、、、、ではないけど

私たちが暮らす場所は冬になると全国ニュースでも、やたらとの大雪の話題に上がる某豪雪地帯にある。もったいぶって「某」など付けずに、どこそこと明かして全然かまわないのだが、とりあえず謎のままにして進めようと思う(何宣言?)
同じ豪雪地域でも、街と山ではだいぶ住環境が異なる。我が家はさらに市街地から車で約40分ほど山へと入り込む。雪の季節はそれこそ雲泥の積雪量。最近気候が不安定なので、まれに街の方でも大雪が降ったりして、その都度えらいこっちゃとニュースでも取り上げられるが、我々の暮らす山はいつも通常運転で積雪量がえらいこっちゃのなので、いちいち取り上げられずに終わる。。。逆に少なすぎる年は除雪作業が無いので皆ソワソワと落ち着かない。
そんな、豪雪地帯中の豪雪地帯のわが地域。隣の地域から全く民家のない山道を10分ほど進み、途中で電波も途切れ、初めて訪れる人がひたすら不安になる頃ようやくぽつぽつ民家が見え始める。そんな場所。ちなみにちゃんと電波は届いています。道中の民家が一切ない道の途中で途切れるだけ(致命傷)

隠れているだけ?で他にも20数軒あります!あります!まだ!!

「私、東京タワーのてっぺんに暮らしてますの」と思いながら生きるとなんか楽しい、、、気がする~

標高約300メートル以上の里山地域に現在20数軒が暮らしている。
300mと言うと、都会の方に分かりやすく説明すると、だいたい東京タワーが333mなので、東京タワーのてっぺんに住んでいると想像していただきたい(どういう事?)

そんな東京タワーのてっぺんに60%以上が65歳以上の人々が50名弱住んでいる(想像してみて・・・・わたしはできないけど)

東京タワーはいったん置いておいて・・・・

20数軒、、、と言うと人により「まだそんなにあるんだ」と言われるが、その1軒1軒には独居の高齢の方が多数含まれており、また老夫婦のみのご家庭もあり、もしどちらかに何かあれば、独り暮らしは難しい状況になるとも限らない。いわずものがな「限界集落」である。
とにかく言える事は、そう遠くない未来「限界」ならぬ「消滅」しないとも限らない「消滅集落」になる事が予測される。
東京タワーの取り壊しと、集落の消滅どちらが早いのだろうか(いつまでもタワーひきずる)

お互いに喜ばないお土産を贈りあう私と猫

とはいえ、私みたいな表舞台は大の苦手、大勢で「なにかやってやろーぜ!!(なにをだ)」みたいな団体行動?が超絶苦手、コミュ障族はそうは思いながらも、特別行動を起こす訳でもなく、日々普通に仕事に通い(それだって大変よ)休みの日にはジャスコに行ったり(田舎テーマパーク)ボーナスが出れば浮かれてTOKYOへ遊びに行ったり、猫にいつもより美味しいご飯を買ったり、ガチャガチャで猫のかぶり物を買ったりしていた(かぶり物はおおむね不評)

やめてもらえますか?

だって、あまり深く考えていなかったから。
そうやって、日々がずっと続くのだと退屈しながらも平和?に過ごしていた。

そんなある日、あまり普段は家を留守にしない、わたしの猫が何日も帰ってこない事があった。
その子は、野良猫あがりではない生まれた時から生粋の箱入り息子。
声は低くてハスキーなガラガラ声(生まれつき)、なんだか「野良猫界のボス猫?」みたいな鋭いまなざしだが、生まれ持ってのナチュラルボーン箱入り息子(ゴリ推す)
野良猫や元野良猫のように野外でたくましく狩りをする姿が想像できず、心配で心配で探し回ったら、なんてことはない、我が家の目と鼻の先くらいの近さにある近所の空き家の軒下にちょこんと座っているではないか。

意外と近くに居たんかい!!と心底安心したが、少し冷静になって考えれば、空き家こそ先に疑って探すべきでは?と突っ込まざるを得ない。
慌てまくった我々は、恥ずかしくもご近所中を猫の名を呼びながら訪問(外だけど)しまくっていた。。。。ああ、恥ずかしい。でもよかった。

心配しなくても、猫はもともと野生。その後も春先や秋口、、、いや季節はもう関係なかったか、頻繁に私の部屋に「お土産」を持ってきてくれるようになった(すみません、いらないんですけど・・・・)

実は犬とも張り合う(窓越しに)わんぱくCATであった。ちっとも箱入りじゃないし。


遅せぇよ私

そんな事があってから、それまで近所にその空き家がある事も特段気にせず過ごしてきたが、時折「あの家そういえば空き家なんだなあ。。。」と、心の隅に意識するようになっていた(そしてもはや箱入りじゃない息子はたびたび訪問していた、、、と思われる)

そう考えると、この何十年の間にどんどんどんどん、空き家が増え、そしてそれが取り壊され、気が付いたら更地になっていたり、何かの樹木が植えられていたり、、、、なんて事がこの小さな集落でも繰り返されている事に気が付いた。

「家も減ってるし、人も減ってるじゃん!!」

遅いよ!・・・・・・である。

アラサーも後半に差し掛かり、呑気に猫のかぶり物買っている場合ではなかった(それとこれは別だけどホントに)

私が子供の頃は、人里ちょっと離れた小さな田舎の集落だけど、人口も軒数ももっとあって、小さな集落ながら季節ごとのイベントがある時には地域外の人達や親戚が集まりそこそこの活気があった。
廃校になった小学校のグラウンドで運動会をしたり、夏には子供神輿と樹齢800年以上といわれる大ケヤキがある神社での盆踊り、春には地元で採れた山菜の販売や山菜の天ぷらやおこわ料理が楽しめる山菜祭り、秋には収穫祭なんかも催されていた。

しかし、それもだいぶ以前のお話。

今となっては、コロナの影響もあるが、人口も減り、子供も減り、猫も減り、犬も減り、虫は増え(え?)、、、、冗談にもならない冗談はさておき、あらゆるイベントがなくなり、ポツンと孤立した集落は本当にポツンしてしまう可能性が高くなってしまったのだ(ポツンするとは?)

・・・・まあ、当時も子供、これだけですけど。ポツン。

集落の消滅前に猫の遊び場の消滅?

そんなある時、例の偽箱入り息子(言い方)の後輩猫も遊びに行くようになった近所の空き家がついに取り壊すことになった。

「・・・・・・・また、家が一軒無くなる、、、、ていうか、猫の遊ぶ場所無くなる!!(そっち?)」

空き家をどうにかしたいと日々考えていた、うちの両親がついにその時「ちょっと待った!!」と声をかけ、なんとか格安でその古民家を譲って頂けることになった。

さあ、それからが大変。

譲って頂いたからには、どうにか直さないと。
直すからには銭がいる。
銭、、、無えよ、、、。である。

しかも、我が家が住んでいた自宅はローンがまだ終わっていなかった。
、、、、、銭、、、、。

イロイロ考えた末、考えるまでも無いがまるごとリフォーム工事を頼むのは絶対無理だし、いっそどこまで出来るのか分からないが自分たちでできるところはやろうじゃないかと、何とかリフォームローンを最低限の金額で組み(それも結構大変だった)土台の一部補修と一部減築、設備(電気配線、水道、下水、ガス管など)を業者に依頼し、後の木工事や内装工事は自分たちでやる事になった。

ちなみに、どいつもこいつも(家族ね)日曜大工かペンキ塗りDIYレベルの腕前である。かろうじて本棚なら作った事がある。。。。壊れたけど。

無謀さに、カモシカもビックリ!!


「お金が無い」のは大前提だが、それと同時に、「自分たちでできるところまで家を作ってみたい」と言う思いは前々から家族で持っていて、それも古民家を改装するという、初めから難易度高めではあったけれど、初期の補修工事を依頼した工務店から意外と土台も痛んでいないし築年数の割には状態がよい事を言われ、なお「オレ達にもできるんじゃない?」魂に無駄に火が付いた。

余談だが、このあたりの地域のお姉さま方(おおよそ70~80代以降)は自分の事を「オレ」という節がある(なんかかっこよくない?)さらに余談だが私は子供の頃自分の事を「ぼく」と言っていた時期があるのだが、祖母におやつでつられて「わたし」に直された過去がある(どうでもよくない?)
今時のお子様は菓子につられて自らの意思を曲げるのだろうか。今でも私は菓子につられれば曲げられる可能性がなくもない、いやある(さらにどうでもいい)

その後約4年かかる「やりすぎDIY」のはじまりはじまり・・・

遊び場を解体されし、不満げな猫様。

数年間空き家だったため、猫の遊び場である以前に「野生のケモノたちの住まい」にもなっていた築推定150年の古民家。
なんなら野生の「オープンハウス」毎日絶賛開催中であったのだ。
土間にはいたるところに食いちぎられた長靴や段ボール、なにかしらのなにか(もはや判別不能)、藁部屋にはいたるところに何かしらのケモノのフン、時になにかしらの骨(ケモノのね・・・ケモノの)

猫もびっくりな獣の遊び場「、、、ちょっと、スリッパありますか?」

兎に角、はじめの年ほどはほとんど「片づけ」「掃除」そして「大量の藁(わら)と煤(すす)と糞(ふん)の処理」作業の日々だった。
そんなにかかる?だか、もちろん毎日通っていた訳ではなく、当時は私も普通に仕事をしていた為、休みの日に行っていた事もあり、家族全員で片づける時や、私と母だけ(父も仕事に出ている為)と言う日もあり、そんなこんなで室内の解体など含め約2年は過ぎていった。
時折、ケモノがちらちら古民家の方をみては「今日はオープンハウスはしてないのかあ」なんて言ってないに決まってるが(いうまでもなく)スゴスゴ森に消えていく姿を見かける事がたびたびあった。ケモノごめん、申し訳ないが、ここはもうオープンハウスにしておけないんだよ。サービス期間は終わったのさ(?)

ご近所様からは
「あの人たち、壊れそうな空き家引き取って一体何してるんだべさ?」

と思われていた事間違いなしな年月であった。
実際に片づけしている私たちが一番そう思っていたのは確かだ。

「私たち、この藁煤糞まみれの家どうするつもり??」と。

土間と部屋の一部の上は全部藁が敷き詰められた藁部屋。あと糞と糞とあと糞。

あ、念のために、今住んでいるので「糞まみれに住んでるの?」と思われるとあれなので、「まみれ」は誇張です。誇張ですが確かにまみれていました(どっち?)

ストレス解消に皿を割るイベントってどこかであったよね?の壁版。

急に!?

お金もないし、夢も希望もなくして、急に三十路女が(当時)
「こんちくしょーーーーー!!!」とだいぶ遅れた反抗期を迎え、壁ぶっ壊してる、、、、訳ではなく、ついに、藁と煤と糞から解放されて(片づけ一段落)今度は家の壁の解体に取り掛かったところです。

いや、詳しくはこの頃まだ藁と、、、(以下略)の片づけは終わってなかったので、同時進行で。なぜなら壁をぶち壊さないと藁が取り出しづらかったから。あと、藁が敷き詰められた部屋?屋根裏?は全く光が入らず真っ暗だったから。あと、なんかむしゃくしゃしてたから(結局グレてる?)

藁の中に残っていたケモノ、、、ではなくうちの子。

ここまで書いておいて、続きます・・・・?

片付けの段階だけで、こんなに(いう程じゃない?)語ってしまったので、この改装のその後の経過(あと約2年はかかってる)は私の別の記事に今シリーズとして書いていくので、そちらを是非見てもらいたい。すでに見ている方は、だいぶ内容かぶっていてごめんなさい(;^_^A

家族でセルフビルド、、、、と言っていいのか、むしろ「やりすぎDIY」をやってみて

新しく次々と作り出すのはある意味簡単。真っ白なところに絵を描いていくのは自由なふり幅がある。
だけど、まだまだ使える家を残す選択がある事を、もっとたくさんの人に知ってもらいたい。
空き家は時に壊さずに、考え次第でまだまだ生かすこともできるのではないだろうか。
例え、その結果また壊すことになっても、遠回りするようだけど「なにか」残るものがきっとあるんじゃないかと思えるようになった。

なんて事を、特に何者でもない、私たちが実践する事で、どこかの誰かにも火が付けばいいなあ・・なんて、当時から思っていたかは分からないが、改装を終えた今となっては、そんな風に感じてる。

大分偉そうに語っているが、実は改装は厳密にはまだ終わっていない。
4年かかってもまだ直したいところだらけだし、塗ったばかりの壁を1年置かず塗り直したりしている(もはや病)

とにかく家族で、そしていろいろな人を巻き込んで、セルフビルドと言うには生意気な気がするので、最近は勝手に「やりすぎDIY」と言い換えているこの古民家リノベをやってみた話は、まだまだ、まだまだ、続きます☆彡

ここは東京タワーと同じ高さだよ(まだ言ってる)

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