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受注産業で提供価値を変える小さな取り組み

メーカーやサービス業、小売等の事業会社に勤めていれば、モノやサービスをお客様に提供するために良い製品やサービスを作り市場が受け入れてくれるように市場開拓(マーケティング活動)を行い営業活動を行います。

一方、印刷関連や制作会社等は受注型で注文を受けてからお客様が要望するホームページやカタログ等を作成します。言わば、無いものを売る、出来上がってないものを売るということで受注産業と分類されます。

受注産業は何かモノを売るということではないので、モノの良さをお客様に伝えるということではなく、今まで作ってきたモノの実績や自分自身の提案力、営業力、コミュニケーション力が受注が取れるか取れないかの要素になります。
私は過去に印刷会社に勤めていた経験がありますが提案型を目指し受注産業から脱却するというのが社長の意向でした。

最近ではお客様は、時間がなく忙しくされている場合が多いのです。欲しいものが明確で端的に作って納品したら終わりであれば、まだ簡単ではありますが、これではスピードやコストが発注をもらえる要件になり、そうすると多くの会社は薄利多売で質も下がりがちになります。

こうした状況から抜け出すために1つは「ノウハウを持つ」という手段があります。
お客様は進めたいことがあるけど、面倒なことだったり、どう進めて良いかわからないことを持っています。こうしたところに対しノウハウを持って効率的な支援ができるかどうかがポイントとなります。
今までの提供範囲に対して、もう少し担当範囲を拡げるというイメージで、何か制作することでも制作の設計、進行部分から携わるということです。
今までも営業メニューに”企画制作”という単語を入れていたかも知れませんがお客様が考える”企画制作”と、こちら側が提供できますとうたっている”企画制作”の意味合いや内容が実は違っていると認識した方が良いです。そう簡単にはお客様の状況は理解できないので”企画制作”も発端となっている動機が汲み取れてないのです。

ノウハウを持つというのは、実際に経験しないと得られないので事業会社に勤めて自分自身が自社の事業推進に携わってきた経験があるとお客様の視点や気持ちの理解の仕方が違ってくるし成功体験や失敗体験も持っているので、説得力も高いです。
ただ、そうも行かないと思いますので、自社でノウハウ作りに挑むという選択肢もあります。これには担当者も用意し時間も割かないといけないので主業務を行いながら合間で実験やテストを繰り返しノウハウをためるというのはよっぽど器用でないと時間ばっかりかかってしまいます。

今はニューノーマル時代と言われる中で働き方や価値観が変わってきているので今までのやり方が変わってきている分、新しいビジネスの芽も出てきております。
自社または自分自身のコアコンピタンスをきっちり見極めて何ができるのかを基軸に業態変化に取り組んでいきましょう。

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