”100勝してもその先を。”リバプール × ノッティンガム・フォレスト レビュー 【22-23プレミアリーグ 第32節 】
■結果、メンバー、フォーメーション
■プレビュー記事
■試合経過
試合開始6分に、スタジアムにいる人たちが皆拍手。悲劇が起き同カードが中止となった午後3時6分に合わせて行われた。フォレストファン、フォレスト監督クーパーたちも含め、敵味方関係なく97名の犠牲者に敬意を表した。
まだまだ発展途上な3-2ビルドアップ。
守備時5-2-2-1のフォレストは2-2-1をコンパクトに保ち中央を締める。
結果ビルドアップ時3バックになるリバプールは両脇のコナテとロバートソンが空きやすい。実際はCFのアウォイニがファビーニョを背後に置きファン・ダイクを、ギブスホワイトがロバートソンにつくことが多かったため、コナテがフリーになる場面がよく見られた。
時々ロバートソンが上がった時はカーティスまたはジョタが相手2シャドー脇に降りて中継地点となる。それに対してフォレストはネコが前進してプレッシャーをかける。カーティスが捕まる場面もあったが、相手を寄せて逆サイドへ展開という流れをつくれていた。
フォレストの守備は5バック&中央封鎖(T字型)だったため、簡単にサイドの高い位置にボールを送り込めたが、中央に差し込むボールは少なかった。
時折CB同士の距離が狭く、ファビーニョとアーノルドとの角度が作れず今後配給に困りそうな状況になったり、コナテが出しどころに困り両腕を広げているシーンが何度かあった。
3-2ビルドアップについてはアーノルドの守備時の弱みを抑え、気持ちよくプレーさせるのが一番の長所だが、ビッグゲームで通用するか。
相手が4バックの場合は、当然中盤や高い位置もサイドのケアがされるため、今後ボールの前進がままならなくなる危険性もある。
前述のカーティスが実施したIHのワイド落ちは右サイドで見られなかったため、チームに落とし込まれていない、彼のアドリブの可能性がある。
コナテがサラーに出せる場面でなかなか出さない場面もあり、右サイドのボールの循環は整備が必要だろう。
己の背後へ配慮しろ。
攻守において、背後への意識が足りていなかった。
攻撃では22:44でヘンダーソンがサイドに流れたシーンでアーノルドに言える。ダニーロの背中をとれていたので、DFの前でボールを受けられるチャンスだった。コナテが出せなかったとしても、運べるスペースを作ってあげる効果的な動きになれた。
守備に関しては、51分の1失点目でファビーニョがダニーロに背後をとられてネコへのアシストにつながった。失点の最も大きな要因といっていい。
2失点目に関してはTwitterで切り取られたシーンが流れていたが、あれは誤解を生む。一度マークをはずすように指示した後、すぐに訂正してホワイトにつくように伝えている。もちろんヘンドがヌニェスに最初に「ホワイトつけ!」コーチングできればよかったが、ヌニェスもヌニェスでもう少し責任をもって自分の担当エリアを守って欲しいところ。そしてファン・ダイクも正面ではなく、サイドに跳ね返せればよかった。
ホールディングに寛容だった主審のマイケルオリバーだったが、それがあからさまだった62:55ではチアゴがダニーロに裏をつかれた。今節の6番はパスも乱れ、ほとんど良いところがなかった。
やっぱり今季は個の力。
攻守において再びトップ4を目指すにはチームとして改善点盛りだくさんだったが、それでも3得点をとり勝ち点3をもぎとった。
その要因はやはり個の力だった。
今一番ゴールが期待できる選手に舞い戻ったジョタの秀逸な動きとシュートスキルやアウォイニとの肉弾戦に勝利したコナテのフィジカル。
信頼できる選手3人挙げろと言われたら彼らとアリソンだろう。
ジョタは64:04の決定機でもプレビュー記事で言及したSBとCBの間をつくお手本の動きをしてくれた。
サラーもさすがのフィジカルだった。
2度追いつかれての3点目。ここぞというときに頼りになる。長くエースと言われる所以だった。
■各種データ
■目の前の試合を勝ち、成長してほしい。
クロップ100勝おめでとう。
試合前にベンチで物思いにふけっている様子が写り、サラーのゴールでも落ち着いた佇まい。それぞれ気になるシーンだった。
苦しむアーノルド、ファン・ダイク、サラー、ファビーニョ。
新加入のヌニェス、ガクポ。
再び這い上がるのかカーティス。
残りの7試合は上記7選手が特徴を存分に発揮できるようになるか特に期待したい。
選手がそうなれるには監督とコーチの力が欠かせない。
彼らの成長にもまた期待。
■次節は4/27(木) AWAY ウェストハム戦
ここからウェストハム、スパーズ、フラム、ブレントフォードとロンドン4連戦が続く。次節以外はすべてホーム。
■Full Highlight
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