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我輩は鬱である

鬱である。

診療内科で診断書をもらえる程度には鬱である。

今後の人生の役に立つかもしれないので、自己分析を記録しておこうと思う。

書き出すことが早期回復にもつながるかもしれないし、もしかしたら誰かの役に立つこともあるかもしれない。


病状

・眠れない

・慢性的にダルい

・ずっとふわふわ浮いているような感じ(浮動性めまい)

・食欲の減退

・ふと涙が出る

・口角炎(これは関係ないかもしれないが、ストレスによるものかもしれないので、一応書き記しておく)

いずれもいきなり登場したのではなく、徐々に悪化してきた。

おかしいと感じ始めたのは8月下旬頃からである。9月中旬から診療内科へ行き、診断書をもらった。


原因

仕事である。

僕はこの7月に転職した。世の中の人が名前だけは知っているような大企業で、年収もアップした。

これが、どういうわけか合わない。

身の丈に合わない仕事を選んでしまったからかもしれない。

中途で入社したこともあり、スロースタートではなかった。最初からできる前提で仕事を振られた。

しかも忙しかった。1日15時間くらい働いた日もあった。

割り当てられたプロジェクトは2つ。いずれもプロジェクトごとに先輩とコンビを組んだ。

コンビなので当たり前だが、マンツーマンである。逃げ道がない。

1人の先輩は非常に細かく、もう1人の先輩は抽象的だった。

他に相談する同僚もいないまま、仕事が進んだ。

そして、折れた、ようである。


その他、転居して環境が変わったとか、別の体調も複合的な要因としてあるかもしれない。

ただ、メインはやはり仕事で間違いないと思う。

客観的に考えたら仕事ってこんなもんだろ、という気はするのだが、メンタルがついて行かない。


医学的な対処状況

眠れないので睡眠薬を処方してもらった。

眠れなくなったことは4、5年前にも1度あり、そのときに睡眠薬を処方してもらった経験があったので、自分から医師にお願いした。

睡眠薬には、睡眠導入を誘うもの、寝てから一定時間眠れるようにするもの等、いろいろな種類がある。僕の場合は寝てから一定時間眠れる(目覚めない)ようにする薬で、比較的軽いものである。

ただ、依存症になるのは怖いので、週末は飲まないとか、1錠飲むべきところを半分に割って飲むとかしている。

いずれにせよ、服用しないとあまりよく眠れないのはたしかである。


仕事上の対処状況

鬱病の診断書をもらった後、ちょうど上司と面談の機会があり、休職したい旨を相談した。

さらにその上の上司まで巻き込み面談をした。

結果的に以下の対処で様子を見ることになった。


・仕事量を減らす

仕事が忙しいことが原因の1つと考えられたためである。

細かい方の先輩の仕事から外してもらった。

別にこの先輩が嫌いだったわけではない。むしろ、最初に仕事を詳細に設計するのは、やり方としては好きである。

結果的に誰と仕事をするかや、仕事量は関係ないとわかった。


・出社して仕事をする

入社以来、コロナ対策で基本在宅勤務だったことも原因の1つと考えられたため、出社して仕事をしてみた。家で仕事をするよりもメリハリがつくと考えたためである。

これも影響がなかった。


・定期的に上司と面談する

上司や同僚は、気にかけてくれ、会社にいるときは話しかけてきてくれる。面談の時間もとった。

一時的に気は紛れるが、これもあまり影響がなかった。


結果的に、これらは鬱病の進行や回復に影響しないことがわかった。

風邪をこじらせたようなもので、そもそもよく休まないといけないようである、ということがわかった。


鬱病を例えるなら

みんな心のバケツをもっている。そのバケツには小さな穴が空いている。

仕事や家庭や友人等、様々な理由でバケツにストレスという水が溜まる。

その水は普段、バケツの穴から落ちてどこかへ流れていく。

ところが、バケツに溜まっていく量が多いと、穴からの排出が間に合わず、バケツがいっぱいになり、やがて溢れる。

水がいっぱいになるとスイッチが押され、アラートが鳴る。

鬱病とはそういうものでないかと思う。


友人について

幸いなこと?に、僕には鬱病経験のある友人、鬱病者を家族にもつ友人がいる。

彼らに聞くと、一様に「仕事から離れた方が良い」とアドバイスをくれた。

きっとそうでない友人に聞いても、応援してくれるだろう。友人とはありがたい存在である。


自己分析

人生は速度では方向である、とゲーテは言ったそうである。

振り返ると、僕はドーパミン的生き方に固執してしまっていたように思う。

細かい話は省略するが、人と競争して勝つことばかりを考えていた。

高給な大企業で働けば、自己満足するだろうと思っていた。

間違いだった。

一生懸命に山を登ったのに、登るべき山はここではありません、と言われたような感じである。

僕は山を降ることに決めた。


家族について

僕には妻と子供がいる。

昨夜、仕事と家事で疲れている妻に山を降りたい気持ちを伝えた。

妻は世間体などは気にしなくて良いので、休んだ方が良い、と言ってくれた。ありがたい。


これから

やはり、休職の方向で上司と相談しようと思っている。

しんど過ぎる。







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