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命が消えるとき

「鬼滅の刃」に出てくる鬼たちは、隊士に首を斬られると、ぽろぽろと崩れて跡形もなくなってしまう。
「葬送のフリーレン」でも、倒されたあとの魔物は塵になって消えていく。

人間はなぜ、そういう風にいなくなることができないのだろう。

川や海に入っても浮かんで見つかってしまうし、
身体のどこかの部分を切ったら血が出てしまうし、
何かに飛び込んだら、「飛び込まれた側」に迷惑がかかってしまうし、
燃やしたって、骨は残ってしまうし。

簡単にいなくなることができないように、神様が仕組んでいるのだろうか。

生きることをやめたい。
簡単にできるのなら、いなくなってしまいたい。

でもその方法を見つけられない。

ただ生きているだけなのに、それを苦しいと思ってしまう。

「希死念慮」と称されるこれらの感情に、最近、やるせなさすら感じる。
思いだけ溢れるけれど、解決方法もないし、吐き出す場所もない。

これはうつ病という病気のひとつの「症状」なんだよ、治るから大丈夫だよ、とお医者さんは言う。

治る未来なんて、真っ暗な今を生きる私には、見えない。

知人や友人に話すと、なんでそんな重い話するんだって言われてしまう。

共感さえしてもらえない、思うことすら許されないような感情。
行き場がなくて、それを「考えてしまう自分」のことを責めてしまう。

今日、たまたま疲れてしまっているだけなのかもしれない。
まだ夕方だけど、寝てしまおう。
夜中に起きて、また眠れなくなってしまうかもしれないけれど。
生きていると認識してしまう思考から、少し離れたい。

起きたらちょっとだけ、自分を許せるようになっていますように。

2023.11.27 18:00

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