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幸せな呪い

日記のように使おうと思っているこのnote。
でもやっぱり、この日のことは書いておいた方がいい気がするので、後付けになっちゃうのですが書きます。

この前の日曜日、サンボマスターのライブに行きました。
そこで、幸せな呪いをかけられました。

順を追って、書いていこうと思います。

まず、ライブに行こうと思ったきっかけは「THE FIRST TAKE」の動画を観たことでした。

画面越しなのに、目の前で言われているようなパワーとエネルギーの強さに、家で大泣き。

この人たちの音楽、直接浴びてみたい。

その動画のリンクからオフィシャルサイトに飛んで、横浜アリーナのチケットを申し込んだ。

それが3ヶ月前の話。

ライブの日。
まさか自分のうつ病が過去1ひどくなっていて、生きるのをやめたくなってるような状態で、ライブに行くことになるとは思ってもいなくて。

チケットせっかく取ったからなぁ。
ひとりだったら人混みしんどいけど、だんなさんも一緒だから大丈夫かなぁ。
しんどい気持ちも少し抱えながら、会場に向かった。

入場すると、花を一輪、渡された。
なんだろう…誰かに祈りをささげる場面とかがあるのかなぁ…
そんなことを思っていた。

まさか、自分の存在が花だなんて、思ってもみなかった。

山口さんは言っていた。

「これから先、悲しいことがあったとき、今日のこと思い出すんだぞ!
お前たちは今日、横浜アリーナで、花束になったんだ!
お前の存在はゴミなんかじゃない!
花だ!光だ!美しいんだ!」

そうか、そういうことだったんだ。

花を振りながらボロボロに泣いた。

「泣いてんじゃねーぞ!笑ってるか?ここにいるみんな、全員で優勝なんだからな!笑うんだぞ!」

まるで私が泣いていることも、生きるのを諦めようとしていたことも、全部見透かすような山口さんの言葉。

もちろん曲もパフォーマンスも素晴らしかったし、ライブが最高だったのは言うまでもない。
3人で、たった3人で、あのでっかい横浜アリーナを満員御礼にして。
音楽を奏でて、それで観客が、こぶしを挙げたり、歌ったり踊ったり、盛り上がって。
横浜アリーナが「揺れていた」のだ。
圧倒された。

そのうえで、その音楽と音楽の間に紡がれる、山口さんの言葉が、本当に素敵だったし、心に響いた。

山口さんはこのライブで、私に呪いをかけた。

「君はいたほうがいいよ」って、指をさして言った。

「お前の顔、覚えたからな!おれストーカーだからな!
また絶対に会うんだぞ!
いなくなったりしようとするんじゃねーぞ!
勝手に死んでんじゃねーぞ!!!
これは呪いだからな!」

もう、ボロボロに泣いた。

呪いかけられちゃったから、生きるしかないかぁ〜って思っちゃった。

諦めそうな心と身体を引きずって横浜アリーナに行ったら、花束の中の、一輪の花になれた。

これから先も、誰かにとっての「花」に、なれたらいいなぁ。

生きてたら、なれるかもしれない。

花になんてなれない、ちっぽけな存在だとしても、
サンボマスターが私に「いたほうがいいよ」って言ってくれたから。
次も絶対会うんだぞって、呪いをかけられちゃったから。

ちょっとずつちょっとずつ、生きていく方向に、心を進めていくね。

幸せな呪いを、かけてくれてありがとう。

2023.11.19
(のことを思い出す2023.11.23でした)

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