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コラコラなひとびと~自然にやさしいローカル認証~ vol.4 レインボーフォレスト

0.はじめに

この連載では、自然にやさしいローカル認証「コラコラ」の認証事業者さん(農・飲食・宿)を、毎回一組ずつ取り上げていきます。質問形式で、各認証事業者さんの取り組みやその想いをご紹介します。
今回は、「パーマカルチャー」と呼ばれる、人と自然が調和する仕組みを取り入れたグランピング施設、レインボーフォレストの松浦たかひろさんに回答していただきました!

「宿」のコラコラ認証をいただきました。 

1.分野

宿

2.コラコラ認証において達成している項目

①使い捨てアメニティを提供しない
②合成洗剤を使わない
③化学繊維製品を使わない
④省エネ・節水の実施と呼びかけ
⑤生ごみコンポストの設置
⑥合併浄化槽の設置もしくは下水道への接続
⑦取り組みの表示
⑧マイバッグ・マイボトル持参のお願い
⑨自然と共にある島の暮らしの提案
(全て達成!)
宿ガイドライン | Coral Collabo|コラコラ (coracolla.wixsite.com)

コラコラ認証書

3.どうしてパーマカルチャーを取り入れた宿にしたのか

パーマカルチャーを簡単にいうと、自然と文化を軸に世界を見る見方で、人の営みが自然をより豊かにするそんな概念だと僕は考えます。
パーマカルチャーをもっと知りたい方はこちら→ https://pccj.jp/about-permaculture/

2013年、新石垣空港の開港後、過剰に増える人と減っていく森に不安を感じていた時に、現在レインボーフォレストのある土地を紹介されました。
その土地に足を踏み入れた瞬間、「守らないといけない」という使命感が湧き出てきて、土地を購入する決心をしました。

プロジェクトを進めていく中で、浄化槽設置後の排水を、より環境に負荷を与えないものにするためにはどうしたらよいか悩み考えていました。そんなとき、パーマカルチャーデザイナーの四井真治さんと出会い、四井さんに関わっていただく事になり、まだまだ途中ですが、思い描いていたイメージを実現できてきました。

まとめると、

  • 島の自然を守りたいと思ったこと

  • 自分も自然に負荷をかけない暮らしがしたいと思ったこと

  • そしてその概念によって、訪れる人に何かしらの良い影響を与えられたらという思い

以上がパーマカルチャーを取り入れた理由です。

収穫して料理してみんなでいただく。ひろがれ笑顔の輪!

4.環境に関して一番こだわっていること/大切にしていること

人の暮らしがその場をより豊かにする。
宿泊や暮らしで出たゴミはコンポストなどに入り堆肥となりまた体に戻る。
そんなポジティブな循環の中に身を置いて感じてもらう。

その為の大前提は、生物界の作ったしくみからはみ出さず、多種多様な命を増やす為のデザインをして、人も動物も豊かに生きられる場所を作ること

現在は堆肥枠を各部屋に設置していて、すべてを蓄える堆肥小屋も作り実践中。良い堆肥が出来て良い野菜が育てばいいなぁと願っています。排水は「バイオジオフィルター」を作ってろ過してます。

「バイオジオフィルター」とは微生物や植物(水耕栽培)のお家を作って水をろ過してもらう方法です。ウチでは廃材の赤瓦(多孔質)を砕いて敷き詰めてエンサイ(空心菜)や他の植物を使っています。
https://sonohen.life/biogeofilter-complete/

人は環境に対してポジティブな存在になれるということを、実践して証明したいと思っています。

排水を有効利用するためのバイオジオフィルター。赤瓦チップと空心菜で排水を浄化する

5.認証で評価される内容以外でこだわっていること

森と海と暮らしを通したアクティビティを開催しています。
大海原で自然の力と文化を感じることができる帆掛けサバニクルージングや、隣接した川を下り、マングローブをカヤックで散策したり、庭の野菜やハーブで食事を作ったりと、アクティビティを通して暮らしと自然の繋がりが感じられるような体験を提供しています。

文化と自然の力と美しさを感じられる帆掛けサバニクルージング

また、コーヒーはオーガニックでフェアトレードに拘ったコーヒー豆を、炭は商用廃棄されたヤシ殻を再利用して作ったecoな炭を提供しています。

「4パーミル・イニシアチブ」という考え方がありますが、宿泊の際に出た炭などは畑に埋めて土壌の炭素量を0.4%以上増加させることを狙っています。
4パーミル・イニシアチブとは
https://eleminist.com/article/1831
 
ただ泊まるだけでなく、そこで生きる為に火を起こす、豆を挽く、食事を作る様々な事柄に一手間をかけていただき、「今ここ」この瞬間を感じてもらいたい。
肌で感じてもらう事により何か少しでも新たな価値観や大好きな感覚を再認識してもらうことが出来たらと思っています。

その他、パーマカルチャーセンターやいまとしての活動、ワークショップや子供向けのイベントなど学べる体験を現在考えています。

一つの花壇で様々な環境が作れるロックスパイラルガーデン

6.50年後、100年後の石垣島がどんな島になっているといいなと思いますか?また、そのために今できることや、実現したらいいなと思っていることは?

各分野で自然を軸に確立されたガイドラインを導入し、島全体、観光も暮らしも産業も自然と調和していくことにより、人の意識も変化し、農の変化、食糧自給率100%以上、エネルギー自由化、対立の解消、各地域のコミュニティーが拡大そして共生、独立可能レベルまで成長、人が増えて地球喜ぶ。
世界的にも最先端のモデルになり、鳥も花も森も山もサンゴも人もみんな笑顔の島になるといいなと思います。

その為に今の生活実験で結果を出し、イベント、ワークショップなども積極的に開催してパーマカルチャー的な価値観が広まればと、この場を任されたという使命感を持ってやっています。

この記事を書いた人

松浦たかひろ
レインボーフォレスト
www.rainbowforest-ishigaki.com
Instagram @rainbowforest_permaculture
https://www.instagram.com/rainbowforest_permaculture/

コラコラ認証事業者募集中!

「農」「飲食」「宿」の認証事業者への申請をご希望の方はcoralcollabo35@gmail.comにメッセージください。

コラコラは参加型認証です。
年会費3500円でどなたでもコラコラ会員になる事ができます。
会員になることで、石垣島を中心とした八重山諸島の自然を守る事に貢献できます。
お申込みは以下のサイトから。(ご寄付も受け付けています)
任意団体 コラコラ https://syncable.biz/associate/coralcollabo


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