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着物の決まりごとをぶっとばす?いえいえ、ちょっと冷静に。

こんにちは。まる@自由人でいこう です。

今日も着物のお話をしていきますね。

今日の話題は、避けては通れない「着物の決まりごと」のお話です。

正直、ここがものすご〜く着物を着たい人たちのハードルをあげている部分だと思います。

善良な着物好き女子(男子)の前に立ちふさがる、高い壁。
=「着物の決まりごと」。

一言、「着物、着たいと思ってるんだけど」と言い出そうもんなら、

「え、どこに着ていくの?」「今は5月なんだから、暑くても袷(合わせ)を着なくちゃ」「食事するのは、どこ?ホテル?誰と食べるの?じゃあ、せめて付け下げくらいは着ておかないと」

などなど、

「めんどくさい!もう、着物着るのやめる!」

と言わせたいんやろ?と思うような攻撃を受けることが多々あります。

そうでなくても、
「この着物、ここで着てていいんだろうか、誰かに何か言われないんだろうか」という不安がつきまとう。

そんなふうに、1億2千万人の着物好き女子(男子)を不安に陥れている犯人。

それが「着物の決まりごと」

はあ〜。
厄介よね〜。この決まりごとってやつ。

なんだか訳のわかんない「着物の格」とか
「袷(あわせ)」「単(ひとえ)」「夏物」とか
「生地の種類」とか
「柄合わせ」とか

決まりごとが多すぎるっちゅうねん!
(ビリビリ!バリン!)
ぐおお〜!
(ガタン!ガタガタ!ダンっ!がちゃん!ごごごご!)
ぬおおおおお〜!
(バシャバシャバシャ!)
はあ、はあ、はあ、はあ、はあ。






…。気が済んだかな?

まあまあ、落ち着いて。

確かにねえ、この「着物の決まりごと」が着物を着たい皆さんの気を削ぐというか目の上のたんこぶというか(違うな)ハードルになっているのはその通り。

でもね、
ちょっとだけ「着物の決まりごと」の肩を持つと、

もしかして、みんなどれもこれも一緒くたに
「着物を着るときには絶対に守らなくてはならない、法律!である」と思い込んでるんじゃないかな?と思います。


そんなに、がんじがらめに縛る決まりではないんですよ。
むしろ、「決めといてくれて、ありがと〜!」ていう面も。

まずは、一つ目のハードル。

着物の格とは


難しいと言われ、「これさえなければ〜!」と敵視されがちな「着物の格」も、私は便利なガイドラインだと思っています。


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熊さん
「するってえと何かい?着物の格ってのは、六法全書てえ書物に書かれてるくらい外しちゃいけない決まり事なのかい?」

お内儀さん
「バカ言っちゃいけないよ。そんなふうに考えるからややこしくなるんだよ。着物の格ってえのはね、相手を敬う気持ちを表すため、とかお祝いの気持ちを表すためには、こういう着物を着た方がいいんだよ、って教えてくれるガイドラインみたいなもんなんだよ。

熊さん
「なんでえ、それじゃ守んなくてもいいのかい?」

お内儀さん
「守る、守らないは個人の自由だと思うけど(法律じゃないからね)、あたしはやっぱり「ふぉーまる」な場所での決まり事は守った方がいいと思うね。
だって、それだけでこちらの相手に対する敬意とかお祝いの心、みたいなものが伝わることになってるんだからさ。」

熊さん
「なんだ、いいべべ着ていけばそれでいいってことかい?」

お内儀さん
「そんな訳ないだろ。ちゃんと言葉や態度でもこちらの気持ちを表すことは大切だよ。だけど、着てるものでもその気持ちを表すことができるってことだよ。

それにね、その場にふさわしい格好をする、っていうのはその場の雰囲気を盛り上げるってことにもなるんだよ。
ほら、雰囲気のいい場所と雰囲気の悪い場所ってあるだろ。

相手に対して敬意やお祝いの気持ちを持って選んだ着物って、それだけで場のいい雰囲気を応援することになるんだよ。

そう思ったら、着物の格を守るって、そんなめんどくさい気持ちしないだろ?」

熊さん
「なんだかよくわかんねえけど、ふぉーまるって所に出かけるときには気をつけることにするよ。」

お内儀さん
「そうするのがいいよ。でもさ、あんたがそんな所に行く機会は、滅多に来ないから安心してな!」




こんな感じ。

お内儀さんが言っているように、着物の格の決まりごとって、どっちかっていうと、着物を着る人を縛るためのものではなくて、

「よくわかんないんだけど、この決まり通りの着物を着ていけば、失礼にならないんだって!」という、

深く着物に関わってない現代人のためのガイドライン、あるいはテンプレートだと思うんですよね。

それさえ守っておけば、相手の方に失礼にならないし、カドを立てずに済む、という。


ちなみに「格」が関わってくるのは、いわゆる「フォーマル」な場面です。

フォーマルでない場面、つまり普段、日常の延長線上にある場面では、「着物の格」というのは、関係ないんです。

それって、洋服でも同じことですよね?

フォーマルな場面では、それ相応の服装があるってだけのこと。

普段はTシャツとジーンズで過ごしてるけど、ちょっと良いレストランで食事するときは、ジーンズはまずいからワンピースにしようか、とか

お世話になっている目上の方とお会いするときは、スーツにしとこうか、とか

自然と服装を使い分けていますよね?

それが、着物にもある、というだけのことです。

むしろ、着物の方が明文化されている分、洋服よりわかりやすいかもですよ。

着物で、そういうフォーマルな場所に行くつもりなら、初めからそれ用の着物と帯、小物のセットを用意しておけば良いだけ。迷いなし。

なんなら、「フォーマルな場面には洋服で参加する」と決めてしまえば、今後一切「着物の格」に悩む必要なし。

それにね、私たちの日常を思い出してもらえば良いのですが、

一年のうち、一体どれくらいフォーマルな場所にいく機会がありますか?

自分のことを思い起こしてみると、
4人の子どもの「入学」「卒業」ラッシュだったときは、必ず年に2回、〇〇式に参加する機会がありました。
(毎年、誰かが卒業して、入学して、を繰り返していたので。うーん、怒涛の日々だったなあ…。)

そのあとは、もう、ぱったり。
たまに甥っ子姪っ子の結婚式が入ることがありますが、年に1回、必ずあるわけでもない。

つまり、そんな頻繁に「着物の格」が関わるフォーマルな機会があるわけではない。(多い時で年に2回だけ)

つまり、それ以外の時は、好き勝手着物着ても良いってことだ!

つまり、仮に年に5回フォーマルな場所に参加する機会があったとしても、最低360日は、着物の格に縛られない、自由な着物を着ても良いってことだ!
(いささか、乱暴ではありますが。)

な〜んだ〜!じゃあ、着物の格なんて、ほぼ関係ないじゃ〜ん!

だからね、普段に着物を着るときには、着物の格をきにする必要はないんです。

好きな着物を好きなように着れば良い。


↓↓ 超ざっくりですが、着物の格の説明をしています。


↓↓ 着物の格、こんな風に考えたら良いんじゃないかなあ、という話をしています。


ばっこ〜〜〜〜〜〜ん!
(ドンガラガッシャンコンコロケンケンケーン!)

はあ、はあ、はあ、はあ。
(運動不足で少し動くと息が上がる)

はあ、はあ、これで一つ目のハードルをぶっとばせたでしょうか?はあ、はあ。


次回は、「そうはいっても、袷とか単とか、まだ難しいことあるじゃない?」というお話と、いわゆる「着物警察」のお話ができれば。

最後まで読んでくださってありがとうございます。

では、また次回!


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