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股関節「保存療法」とは?【変形性股関節症からの脱出 第4回】

「だから、もっと早く整形にくればよかったのよ」

接骨院に通ってばかりで、整形外科の診断を受けてこなかったぼくに、妻は「そう言った」。

ぼくは、「そうだね」としか言えなかった。
「変形性股関節症」と診断されたのは意外だったし、ショックでもある。
ただ、痛みの原因がハッキリしたことは救いだった。

「とりあえず、保存療法で様子を見てみましょう」

治療には手術しかないと即答した医師の言う「保存療法」とは、手術以外の対症療法のことだ。

要するに、痛みを軽減することが「対症療法」。
湿布薬を貼り、痛み止めを飲む。それでも痛ければ注射をしてもらう。

……だけど、それだけじゃない。

「保存療法」の中心は「マッサージ」と「運動療法」で、理学療法士が担当する。医師はマッサージと運動療法には関知しない。

「初めましてKといいます」

担当の理学療法士は、30歳代の男性だった。
繰り返すけど、「マッサージと運動療法」に医師は関わらない。
保存療法の中心は、理学療法士のマッサージ(施術)と運動療法(リハビリ指導)。
保存療法では、担当の理学療法士が決定的に重要になる。

「じゃあ、最初に触っていきますね。仰向けになれますか?」
ぎこちなく動く左足をかばうようにしてベッドに横になる。

「ここ、大丈夫ですか?」「この辺がいちばん硬くなってますね」「マッサージしていきますから、痛いようだったら言ってくださいね」

あとでわかったのだけど……手の大きさや力加減などで「マッサージ」といっても、施術者によって全く違う。相性もあると思う。Kさんのマッサージは絶妙だった。

接骨院では、マッサージと電気治療、それにウォーターベッド(水を振動させて背中をマッサージする器具)で終わりだ。

「保存療法」でも、理学療法士はマッサージ(施術)をする。大切な治療だ。でも、マッサージだけなら接骨院と同じ。整形外科での「保存療法」のポイントは、運動療法(リハビリ指導)なのだ。

運動療法(リハビリ指導)を具体的に「どうやるか?」をネットで調べるのは難しい。

そのときの痛みがある場所や程度によって、具体的な方法は変わってくる。自分で判断はできないから、理学療法士に教えてもらうしかない……。

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