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痛くて歩けない!【変形性股関節症からの脱出 第2回】
「やっぱり、よくないんじゃないの?」
妻が、口を開いた。ぼくは、気にならないふりをしていたけど、股関節周りの痛みが「しっかりとまとわりつく」ようになっていた。秋風が冷たくなり、ランニングパンツだけではさすがに寒くなってきた頃だった。
ぼくは、ランニングパンツの下にタイツを履いて、とにかくゆっくり走っていた。タイムを縮めようという「気合い」からは遠ざかっていたのだ。
「何か、したんですか?」
膝が痛くなったときに針治療をしてもらった接骨院には、週一で通っていた。足を引きずるようにして治療台に上ると、先生にそう声をかけられた。
さすがに「昨夜、妻と交わりました」とは言えなかった……。
だけど、考えてみれば「腰回し」運動だって腰を動かすわけじゃない。「腰回し」は、上半身と下半身をつなぐ大きな関節である「股関節」を動かす運動だ。
股関節周りの痛みを意識するようになって3ヶ月ほどたった、11月中旬。ついに、痛みでまともに歩くことができなくなった。妻に車を運転してもらって、リハビリ施設を併設した整形外科を受診した。
「予約がないと受診できないんですよ」
クリニックのサイトでは予約不要とあったのに、スタッフの対応は意外だった。今から予約をしても受診は2週間後だという。額に汗をかきながら「どうしよう?」と、考えていたら開院したばかりの整形外科を教えてもらった。すぐに電話をすると、受診できるとのこと。
再び妻に車を運転してもらって、教えてもらった整形外科を受診した。レントゲン撮影を終えて診察室で先生を待つ。
現れた「いかにも外科」という感じの医師は、いきなり「病名」を告げた。
即答だった。
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