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古文の勉強法①

 私の高校時代の得意科目は国語でした。

 実際の試験の成績は、
  センター国語:192点/200点(古文と漢文は満点でした)
  同志社大学一般:125点/150点(唯一受験した入試国語です)
 どちらも嬉しかったので今でも点数を覚えています。

 国語の中でも特に古典が得点源でした。古典には古文と漢文が含まれますが、まずは古文について書きます。ただ、古文への愛が溢れてしまったので何回かに分けて書いてみようと思います。

「択一式の古文」と「記述式の古文」

 京大志望者はセンター(共通テスト)と二次試験で古文に出会います。個人的には択一式の古文と記述式の古文は全くの別物と考えていたのでその辺りの違いについても書いてみます。
 簡単に言うと、

択一式の古文:助動詞と敬語は必須で覚えておく
       残りは最低限分かれば消去法でなんとかなる
記述式の古文:古語と文法を押さえておく必要がある
       高得点のためには当時の時代背景を理解すべき

 古文は文法や単語や色々覚えることがあり、さらに主語などが省略されるなど苦手な方にとってはいつまでも苦手な科目だと思います。

・択一式の古文

 共通テストのような択一式で敬語と助動詞が必要というのは省略された主語を見抜くために必要だからです。省略されたものを勘で考えると大失点してしまうので、古語よりは助動詞と敬語を優先して覚えたほうがいいと思います。古文は、主語や人の名前を省略する割に敬語はしっかり使っており、それだけで話し手達の階級差を知ることができます。敬語が分からず適当に読んでいると、庶民が天皇にタメ口をきいているなどというとんでも場面になってしまってそれ以降の話が繋がらなくなるので要注意です。
 敬語と助動詞さえ分かれば、選択肢から問題の文章の内容を推測できます。例えば、問1の選択肢の全てで男が悪として書かれているのに、問2で「男は善良だったので」という選択肢があればその選択肢は前の問題と整合しないので内容と食い違っていると判断できますし、文章において男は悪者ということが分かります。推理ゲームみたいですよね。古語や文法の知識が全くない状況でテストを受けることはないと思うので、わかるところだけ読んでいって流れに合う選択肢を選べばだんだん得点が高くなっていきます。つまり、全文訳せたら択一式の古文は満点を取ることが可能になるわけです。

・記述式の古文

 さて、上の方法が通用しないのが記述式です。記述式で問われるのは「現代語訳」と「読解」です。どちらも文法や単語を理解した上で省略した語を補いながら全文を理解しなければなりません。特に「誰が」を把握できないと何も分からなくなってしまいます。大学入試は和歌が大好きなので和歌特有の言い回しや修飾表現を覚えておく必要もあります。学校の授業で先生が解説してくださることを自力で考えて文字にする必要があるのでとても難しいです。
 さらに高得点を狙うためには、当時(平安時代や鎌倉時代)の知識を持っていると有利です。私は日本史選択だったので特に古文のために勉強はしませんでしたが、日本史を選択していない方は平安〜鎌倉・室町時代の教科書の記述を読んでみるといいかもしれません。当時、字を書ける身分はほぼ固定されていますので、基本的に僧侶と貴族についての知識があれば良いと思います。例えば、9世紀半ばから11世紀半ばの藤原氏が政治や文化の世界でどのような振る舞いをし、どれほど影響力を持っていたかを知っているだけで藤原氏に気を使う周囲の人間の態度に納得できます。「平家にあらずは人にあらず」とまで言わしめた平家の栄華を知っていれば『平家物語』で衰亡していく平家の苦しみや悲しみのほどをより理解できると思います。


 長くなりそうなので今回はここまでにします。次回はそれぞれの勉強法について具体的に書いてみます。

 最後までご覧いただきありがとうございます。
 

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