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お盆に想いを馳せた。大人にならないといけない。

祖父が去年亡くなって、祖母も今体調崩して入院中です。
お盆に祖父母の家に行くのが楽しみになったの、いつからだったろう。

築100年を越えてたお家。
夜トイレに1人で行くのは大人になってからも少し怖かった。
いつも祖父が茶の間の襖の横の座椅子にいて、お茶を淹れてくれた。お茶菓子もくれた。りんご剥いてくれた。
祖母の料理。山菜、地鶏、弟の大好きなポテトサラダ。ハーモニカ吹いてくれた。
たくさんのお酒。従姉妹たちと利き酒大会。

お家の匂い、土間の匂い。床が軋む音。

残った料理に虫が寄ってこない様にかけてたネットみたいなの。

夜はみんなで花火。祖父がいつもやけどしそうになっても大丈夫って言ってたな。

布団の匂い。
ご先祖さまの写真に囲まれて眠る。
二日酔いで食べる朝食。身体に染み渡る出汁。

ゆっくり起きて少し遠い温泉に行って買い出し行ってご馳走食べて飲むだけの1日。贅沢。
父がスーパーのカゴになんでも好きなの入れろって。地元のスーパーの雰囲気。

帰る時に泣きそうになる祖父。祖父の硬い手と握手。
祖母とハグ。
玄関前で集合写真。

今は亡き家。

匂いもまだ思い出せる。

幸せな子供だった。まだまだそこにいたい。

ここ数年で一気に変わった。
あったものがもうそこにない。

目の前に我が子。
なかったものがある。

私も大人にならなくては。
今度は我が子に同じような故郷の幸せな思い出を。
私が与える番。

寂しいけどもう行かなくちゃ。


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