見出し画像

工房まるアトリエW移転と第二の拠点づくりでお願いしたいこと①

(この記事でみなさまにお伝えしたい内容)
○野方のアトリエの移転について
○多賀のアトリエ移転について
○このプロジェクトの資金づくり、クラウドファンディングへのご協力のお願い

●野方のアトリエの移転
「野方のアトリエ」がスタートしたのは2016年。そこは飯盛山の麓にある閑静な住宅地にあり、空が広く感じる素敵なところにあります。その環境をとても気に入っていましたが、福岡県西部沖地震に影響を受けた建物基礎の劣化で修復も困難ということから泣く泣く移転を決めました。しかし、私たちが望む条件に合う物件そのものの少なさに加え、不動産価格が上昇している福岡市でそれを見つけるのは困難を極めました。移転を決めてから2年も経過したある日、今回の物件に巡り合いました。

その物件は福岡市早良区田村にあり四箇田団地という大きな団地のすぐそばにある店舗兼住宅です。

空が広くて開放感がある場所にその建物はありました

40年ほど洋和菓子の製造販売をされていたという建物に入ると、その面影を残していて想像以上に広く感じました。隣接しているのは一軒の住宅のみで、三方は団地の公園、近くにある幼稚園の大きな駐車場と空き地で、遠くに連なる山々もみえ、その風景は野方のアトリエと同じように空が広くて開放感がありました。公園で遊ぶ親子、バス待ちをしている人、団地内を歩く人、ゆったりとした生活感がありました。

すぐ近くにはバス停もあり様々人が行き交います

当初の定員10名の現状のままの移転を計画していましたが、建物の広さから定員20名規模の運営も可能だとわかりました。定員20名は「主たる事業所」として独立した事業所として運営できます。元々そうした構想があり工房まるの「第二の拠点」を作りたいと考えていて、それが現実にできそうと思うと気持ちが高鳴りました。

そんな移転に際して考えていた条件が満たされていく中で、障害のあるメンバーが活動するイメージがどんどん湧いてきました。店舗跡はギャラリーとショップにできたら。

小さな空間に大きな夢が広がる

自分たちのギャラリーがあれば常にメンバーの個展が行えます。ショップはmaruグッズを中心とした常設の店舗になります。そして、美味しいコーヒーを出せる小さなカフェを設けたい。絵やグッズを見にきた人がちょっと佇める場所と時間。もちろんお客様の対応やコーヒーを淹れるのはメンバーたち。私たちスタッフの心もほっこりさせる朗らかさでお客さんをもてなします。1F・2Fのアトリエではメンバーがそれぞれのペースで作品づくりに向き合います。

1Fのアトリエになるスペース。元はお菓子を作っていた厨房
2Fのアトリエになる部屋の一つ。南向きの窓から明るい光が差し込みます

団地の公園が見える2Fの窓そばにはいつものメンバーが陣取り、顔見知りの人が通ると、声をかけたり、手を振ります…。この場所で過ごすメンバーと地域の方々との関わりの姿が映像のように脳裏を流れました。

窓から穏やかな地域の日常が垣間見れます

「よし、ここでやろう」。今まで数々の物件を見てきましたが、これ以上の物件はありませんでした。新築の建物ではないし、小さな事業所で生まれてくる物事もささやかなことかもしれないけれど、メンバーや地域の人々の日常が重なり混ざり合う場になれば、互いにとってかけがえのない場となりかけがえのない存在となるでしょう。それは地域や社会をより良く緩やかに変えていく大きな力になるとともに、立派な社会資源として価値ある場となるはずです。