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エイプリル・フール

どんなに桜が散っても
僕のコップの底には
透き通った砂が沈澱している
光を通してもまだ純粋な
きれいな思い出
嘘のない星の砂

新芽が青く萌えて
風は湿度を含み始めて
夜の底まで澄み渡る青空に
僕は立っている
それはそれは、きれいな
きれいな夢

日の当たる穏やかな場所を
見つける旅
辛いときも、悲しいときも
みんないる
そばにいる
僕も、そこにいる

春なんて遠い未来だと思っていた
気づけば、薫風が吹き抜けて
またひとつ、やさしさを覚えた
それはそれは綺麗で、
美しくて、
儚い、

エイプリル・フール

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