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【通訳案内士・一次対策】 2019年度「日本歴史」出題分析 #1

2019年の「日本歴史」の出題は、多くの人が難しいと感じたようです。自分も試験後は確信が持てませんでした。
ここでは「1)何故多くの人にとって難しかったのか」「2)対策の方向性」「3)具体的な解答ロジック」について、2回に分けて書いていきます。

0)自分の受験時の日本歴史知識レベル〜結果
・中学までの知識+京都観光文化検定2級
・司馬遼太郎などの歴史エンタメ、歴史ゲームには一時期はまった
・過去問を2012年から解いて、初見の正答率は6〜8割→自分の弱点を補強する形で準備
・結果;模範解答による自己採点で87点

1)何故多くの人にとって難しかったのか
消去法に頼らざるを得ない出題が例年に比べて多かったため、と考えます。

<根拠>
▶2019年出題の解答方向性は大きく以下4形式に分類できます(定義は後述)。
①知識問題(容易)
②知識問題(やや難)
③消去法
④その他
▶上記の出題割合は以下グラフに示す通りです。つまり「③消去法」の正解率を上げなければ70%に到達できません
※言うまでもなく、この割合には多少主観による判断が混じっています。

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※各分類の定義・具体例を示します。
①知識問題(容易);中学レベルの知識+αで対応可能な出題(常識がそのまま解答に直結する出題)
例)解答番号16
「Bの初代内閣総理大臣で、憲法制定調査のためヨーロッパに留学の経験もある長州藩出身の政治家はだれか、次の1〜4から一つ選びなさい。
1 伊藤博文 2 岩倉具視 3 黒田清隆 4 山県有朋」

②知識問題(やや難);やや突っ込んだ知識を知っていなければ解答出来ず、かつ消去法が使えない出題
例)解答番号27
「大原にある平清盛の娘、徳子(建礼門院)が平家滅亡後に余生を送った寺院はどこか、次の1〜4 から一つ選びなさい。
1 三千院 2 寂光院 3 勝林院 4 宝泉院」

③消去法;間違い探しで選択肢を潰していく出題
例)解答番号20
「日本人のノーベル賞受賞に関する記述のうち正しいものはどれか、次の1〜4 から一つ選びなさい。
1 野口英世は日本人初のノーベル賞受賞者で、黄熱病の病原菌の発見が評価された。
2 川端康成は日本人3人目となるノーベル賞受賞者で、代表的な作品には、『古都』『雪国』がある。
3 佐藤栄作は日本人唯一のノーベル平和賞受賞者で、沖縄返還、および日本と中国との国交正常化が評価された。
4 大江健三郎は日本人2人目となるノーベル文学賞受賞者で、代表的な作品には、『あいまいな日本の私』『走れメロス』がある。」

④その他;今回の場合は仮説立案力・常識力を問われる出題
例)解答番号5
「B(1880年 手宮〜札幌間の官営鉄道開業)は新橋~横浜間、大阪~神戸間(後、京都まで延伸)に続き開業した鉄道となるが、起点の手宮駅とはどこにあるか、次の1〜4から一つ選びなさい。
1 函館 2 小樽 3 室蘭 4 幌内」

2)対策の方向性
③消去法の正解率を上げる
※ベタ問を落とさず(①)、かつ特に文化面の知識の拡充を図る(②)ことも併せて必要です。

次回以降に③消去法の解答ロジックについて、「正答確率の上げ方」を中心に書いていきます。いくつかのTIPSは役に立つと思いますよ。

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